【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「シタール」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第131回のお題は「シタール」です。

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(C)Saubhagya gandharv / Unsplash

シタールは、伝統的なインドの弦楽器。ペルシア語で“7弦の楽器”を意味する「サータール」からこの名がついたと言われるほか、ペルシア語で「三弦」を意味する「セタール」に由来する説もある。一般的には、主に北インドの音楽で使用され、古代の文化や宗教的な儀式から現代のコンサートまで、さまざまな場面で演奏されている。

シタールは、細長い共鳴箱(トゥンバ)と、その上に張られた弦が特徴。通常、2つのセットの弦があり、メロディ弦(ビン)とドローン弦(カン)に分かれている。メロディ弦は通常約6〜7本あり、演奏者はこれらの弦を指でなぞり、さまざまな音階やフレーズを奏でる。一方、ドローン弦は基本的な音を提供し、音楽の基礎となる。

演奏には、特有の奏法が多く含まれており、その中でも「メンディ」や「ターン」などのテクニックが重要。これらのテクニックは、独自の音楽的表現を生み出すために使用され、シタール奏者はこれらの技法をマスターすることで、豊かで複雑な音楽を演奏することができる。

シタールは、インド古典音楽の他にも、世界中で幅広いジャンルの音楽に影響を与えている。その独特の音色と表現力豊かな奏法は、多くのミュージシャンや聴衆に魅了され、ビートルズのジョージ・ハリスンやローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズらが使用したため、ロック・ファンにもよく知られる楽器になり、世界中で愛されていると言える。

文・編集部

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