【インタビュー】-真天地開闢集団-ジグザグ、<全国開闢禊-最高->全曲ノーカット放送直前に語る「いかにして“最高感”を出していくか」

ポスト
no_ad_aritcle

■緻密な計算って言われがちですけど
■そこまで考えてねぇわ!って(笑)


──続いて、-真天地開闢集団-ジグザグならではのエンタテイメントについて話しましょう。今回の禊も皆さんが楽器を持たずにダンスする「スマイル★かわいいねん」「拙者忍者、猫忍者。~木天蓼三毛蔵と町娘おりん~」や命さんがフォークシンガーになり切って熱唱する「どんぐり」、龍矢さんが母親に扮して、影丸さんが犬の着ぐるみを着て、命さんが母への思いを生で語る「おっかちゃん」など、盛りだくさんでした。

命:そういう曲の演出に関しては、正直なにも考えてないんです。たとえば「おっかちゃん」は、“MVみたいな映像を撮る”という構想が全国開闢禊の前に頭の中に生まれたんです。映像を作ってLEDスクリーンで流そうと。だけど、「動画を映せない会場が結構あるから厳しい」という話になり。結果、「もう実際にやる!」みたいになったんですけど、「それ、めっちゃ盛り上がるやん!」って思いましたね(笑)。その場のノリで決めたんですけど、やってよかった。

影丸:僕は、「おっかちゃん」が一番楽しかったです(笑)。いや、本当に着ぐるみってすごいんですよ。着替えた瞬間に心から犬になりました。

龍矢:影丸さんと僕は舞台裏でそれぞれ「おっかちゃん」用の衣装に着替えて、袖で待機するんですね。影丸さんは犬に着替えた瞬間からなりきって、犬の歩き方で袖までいくんです。それに、ステージ袖には見切れ線がマーキングしてあるんですけど、いつも絶対に上半身が見切れてる。だから、僕が毎回後ろに引っ張ってました。早く外に出たい犬を阻止する状態でした(笑)。

命:「どんぐり」はフォークソングなので、実質的なアンコール前の位置というか、一回ステージから捌ける手前のタイミングしか演る場所がなかったんです。本番では必然的に、僕がひとりフォークシンガーになって歌うことになった。本当に理由はそれだけなんです(笑)。だから、よくメディアとかで「-真天地開闢集団-ジグザグの禊はすごく考えられている。緻密に計算されている」みたいな捉え方をされがちなんですけど、こっちは「そこまで考えてねぇわ!」って(笑)。


▲龍矢 -ryuya- (B)

──そういうスタンスで持っていけるというのはさすがです。とはいえ、ダンスをする曲の曲順などは計算されているかと思いますが?

命:いや、ダンスもね……龍矢が言い出したんだっけ?

龍矢:僕が提案しました。日本武道館(2022年11月)の禊では「スマイル★かわいいねん」を生演奏しましたけど、あの時はたくさんのダンサーさんがいて、お客さんに踊ってもらうためのレクチャーコーナーがあったんですよ。今回は命さんひとりが踊って、それをお客さんにレクチャーするのは不可能に近いかなと。ただ、「スマイル★かわいいねん」みたいな曲は、みんなで身体を動かしてこそ楽しい曲なので、「メンバー全員が楽器を持たずに踊ったほうがいいんじゃないかな」と提案しました。

──-真天地開闢集団-ジグザグは踊ったり犬になったりしても、観ているこちら側に恥ずかしさがないんです。それは音楽面がハイクオリティーな上で、エンタテインメント要素も入れているからで。その両方が楽しめるからこそだなと思いました。

命:絶対に音楽面はしっかりやるというのは、僕のポリシーで。正直いうと、僕はエンタメには抵抗があるほうなんですよ、ヘヴィメタルとかを聴いて育ってきたから。ただただチャラチャラしててキャーキャー言われてもおもしろくない。逆に、すごい人が肩の力を抜いてふざけたことをやるカッコよさっていいよなと思ってて。だから僕たちのエンタメは、カッコつけてないカッコよさというか。ふざけたことをやるけどキメたいというか。


──エンターテメントの在り方を理解して、それを楽しめる3人が揃っていることは大きな強みといえますね。続いて、今回の全国開闢禊で、強く印象に残っている出来事などを話していただけますか?

影丸:「Nighty night!」のギターソロのときの命さんの顔ですね。ギターソロ自体はサポートギタリストが弾くんですけど、その時に命さんが僕のドラムのほうを向いて、頭を振って前髪を上げた時にすごい変顔をしたんです。あれは僕の中でアクシデントでした(笑)。

龍矢:僕は、全国開闢禊期間の中で、日を追うごとに命さんの身体が成長していったことです。

──身体の成長?

龍矢:全国開闢禊の直前にオーダーで衣裳を作ったんですけど、最終日にはチャックが閉まらなかったという。お腹を引っ込めてチャックを上げてました(笑)。

命:わざわざサイズを測って作ったのにな(笑)。全国の食べ物が美味しいんですよ。僕にとってある意味ハプニングだったのは、「スマイル★かわいいねん」の途中で一回演奏を止める演出があったんですけど、それが今回の全国開闢禊の途中から、“なにかをしなければならない”という状況になってしまったんです。毎回違うことをしないといけないし、今回はさらっとみたいな差をつけることは避けたかったから、“うわっ、次はなにしよう?”みたいな。それがずっと続いて結構しんどかったです、前回はすごく楽しかったのに(笑)。

──毎回同じでいいだろうと思わない辺りはさすが命さんです。

◆インタビュー【3】へ
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報