【インタビュー後編】レトロリロン、新たなアプローチに挑んだ新作EP 「価値観を改めて見直すきっかけになってくれたら嬉しい」

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▲L to R:永山タイキ(Dr)、飯沼一暁(B)、miri(Key)、涼音(Vo, Ag)

2nd EP『ロンリーパラドックス』を1月10日にリリースしたレトロリロン。ハイクオリティな演奏と共に届けられるメロディと歌詞は、日常に寄り添いながらも曲ごとに様々なサウンドスケープを描き出す。インタビュー前編では、バンド結成から現在に至るまでの経緯と、それぞれの音楽的バックグラウンドなどについて話を聞いた。

◆レトロリロン 動画/画像

インタビュー後編では、新作EPについて話を伺い、涼音(Vo, Ag)が作詞・作曲する楽曲への思い、それをmiri(Key)、飯沼一暁(B)、永山タイキ(Dr)がどのようにレトロリロンの音楽として完成させるのか、それぞれの考え方や表現手法について掘り下げた。

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■メンバーが先入観なくアレンジしていくことで
■結果的にキャッチーでポップな曲に仕上がっている


──2nd EP『ロンリーパラドックス』はどんなテーマで作ったEPですか。

涼音:1st EP『インナーダイアログ』は造語なんですけど、インナーが“自分自身”、ダイアログが“対話”という意味があって、“自己との対話”をテーマに作った作品でした。それを経て2nd EPを作ることになって書いた曲が6曲集まったときに、何となく前作から繋がった感じにしたいなって思ったんです。ロンリーは“1人”、パラドックスは日本語で“逆説”なんですけど、「正しいと思っていたことが、実は間違いであったり、間違いだと思われてたことが実は正しかったり」みたいな意味があって。現代社会において「自分はこういう人間なんだ」とか、「こういう生き方が正解なんだ」と一度考えてしまうと、もう逆の方向には行きづらいような人が増えたなっていう印象があるので、改めて自分の価値観を見直すきっかけになったらいいなっていうことで、『ロンリーパラドックス』っていうタイトルをつけました。

──6曲を聴いて思ったのが、どれも自問自答してる感じの印象でした。涼音さんの中で葛藤してることを音楽に結びつけてるようなところもあるんですか。

涼音:葛藤を題材に曲を書こうと思っているというよりは、自分対社会の関係値で、自分の人生がどういう状況なのか、そのとき感じていることとかが曲になることが多いですね。でも、「TOMODACHI」は今までとはちょっと違いました。今までは書いてるときに感じてたことや、思っていることが曲になったりっていう、結構新鮮な気持ちのまま書くことが多かったんですけど、この曲に関しては、全然曲が書けなくなってしまった時期で。「ヘッドライナー」、「たださよなら、命燃え尽きるまで」をリリースして、ありがたいことに意外といろんな人の耳に届いて、良い評価をいただけるのが逆に何か、「これよりいいものを作らなきゃいけない」みたいになってしまったんです。そうするとなかなか納得いくものが作れなくて、締め切りが過ぎても曲が書けなくて。そのときに、「あれ?誰のために曲を書いてるんだっけ?」って思ったんです。何か、「評価されに行こうとしてた」というか。なのでそもそも書きたい方向性が違ったなと思って、全部ボツにしたんです。それで1から書き直すときに、もう1回ちゃんと自分を深掘らなきゃいけないと思って、生まれてから現在までで、あのときはあれを言っちゃったから悪い方に行っちゃったなとか、本当は仲良くできたかもしれない人に自分のモヤモヤとかをぶつけて友達になれなかったりとか、自分のそういう態度のせいで離れていっちゃったりっていう自分の人生に色々あったことを全部1つずつ書き出していくうちに、やっぱり自分と向き合って書くっていうのが一番しっくりくるんだなっていうことを再確認できた瞬間があって。誰かに評価される前提で書くよりも、自分で自分を評価した方がいいなと思ってできた曲なんです。タイトルが結構皮肉というか。僕は友だちがいないというか、自分の信頼がおける友だちとか、仲の良いグループとかもないですし、結構一匹狼で生きてきたので、なのでタイトルは「TOMODACHI」にしようと思いました。



──メンバーと友達は違うかもしれないけど、メンバーは音楽をやる上で一番信頼を得たい人たちなんじゃないかと思うんですよね。できた曲を聴かせるときに、今みたいなことを言葉で伝えるんですか。

涼音:僕、言わないんですよ。曲を説明して僕の解釈でバンドのアレンジが進んでいくと、みんながかみ砕く時間がなくなるし、1人でやれば良いことになっちゃうというか。歌詞の内容はすごく暗いんですけど、メンバーが先入観なくアレンジしていくことで、結果的にキャッチーでポップな曲に仕上がっていると思います。

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