【インタビュー】THOUSAND EYES、初のライブ盤＆初期2作品リマスタリング盤発売「自分たちの満足できる作品が作り続けられれば一番幸せ」

◾️ぜひこれは手に取って欲しい、残しておいて欲しい

──今回は『GALLERY OF DESPAIR - LIVE』『BLOODY EMPIRE』『ENDLESS NIGHTMARE』がそれぞれ単独でリリースされる他、先ほども話が出たように、この3枚をパッケージしたデジパック仕様の商品も発売されるわけですが、実際にパッケージを見ると、作り手自身も感慨深いのではないですか。

KOUTA：そうですね。ぜひこれは手に取って欲しい、残しておいて欲しいなと思いますね。アートワークについても、実際に開いてみたときに「おぉ！」と思ってもらえるようなものにしたかったんですが、本当に自分が思い描いてた通りの作りになったと思います。歌詞カードも、時代の流れに沿って楽しんでもらえるように作りましたし。ジャケット（のアートワーク）についても、ファーストとセカンドの要素が感じられるような何かを入れて欲しいと、リブユウキくん（IMPERIAL CIRCUS DEAD DECADENCE）にお願いしたんですけど、これ以上ないぐらいばっちりというか、もっと言うと、3枚目とか4枚目の意匠の要素も散りばめてくれてて。まさに記念版という感じのアートワークに仕上がってるんですよね。彼は僕が伝えたイメージを具現化してくれるんですよ。自分には絶対に作れないけど、こういう方向性で作ってくれたら嬉しいなっていうものを毎回上げてくれる。僕はリブくんとスタジオプリズナーのHiroさんとは勝手に一つのチームだと思っているので、今後も彼らと一緒に続けていきたいなと思ってますね。

──継続した関係性があるゆえに生み出されるものもありますよね。さて、一方でTHOUSAND EYESとしては次のオリジナル作品がどうなるのかという期待もあるわけですが、今の時点で言えることはありますか？

KOUTA：今の時点で言えるのは、何もないということだけです（笑）。いろんな理由があるんですが、たとえば今回の制作にずっと没頭していましたし、ミックスが終わった後にはアートワークに関する作業がありましたし、次の作品に集中して取り組むような状況にもなかったんですよ。しいて言えば、4枚目のときに、これは5枚目行きだなって残したアイディアはあるんですけど、それも改めて開いてみたとき、自分がどう感じるか次第ですし。一応、毎年の正月にキラーチューンを作るっていうのをやっているので、とりあえず今回も、一旦机に向かってみようかなとは思ってます。ただ、正月に作った曲で採用された曲は今まで一つもないんですけど（笑）。でも、そういう創作活動を足掛かりにして、どんどんいいものが出来上がっていくんですよね。


──楽しみにしています。今回のリリースに伴うライブも行われるんですよね？

KOUTA：4月21日に渋谷サイクロンでワンマンをやろうかなと。サイクロンはTHOUSAND EYESの結成のきっかけになった場所でもあるんですよ。それこそSUM RIZEのライブのときに、僕がめったに出ない打ち上げに出てて、そこでずっと仲が悪かったAFTERZEROのDOUGENと意気投合したみたいなこともあるので。自分の中ではコンセプトが二つぐらいあって、それをどうするかはメンバーと相談かなみたいな。

──とにもかくにも素晴らしいライブ盤が完成してよかったですね。

KOUTA：本当にそう思いますね。最初に音が届いたときには僕もびっくりしたんですよ。SABLE HILLSが主催したDARKEST HOURと共演したライブのときなんですけど、その日も出たくもない打ち上げに仕方なく出てたんですね。そこで暇だなと思ってボーッとしてたらHiroさんからメール来たんですよ。そこでとりあえず店の前のベンチに座って聴いたら、もうやばくて興奮しちゃって。帰りの車でもDOUGENと一緒に聴きながら、ウキウキしながら帰りましたね。

取材・文◎土屋京輔