【ライブレポート】SHINee、6年ぶりドーム公演は集大成であり幕開け「東京ドーム!ただいまー!」

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SHINeeの6年ぶりとなるドーム公演<SHINee WORLD VI [PERFECT ILLUMINATION] JAPAN FINAL LIVE in TOKYO DOME>が、2月24日(土)および25日(日)の2日間、東京ドームにて行われた。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆SHINee 画像

2023年9月から11月にかけて4都市を巡ったアリーナツアー<SHINee WORLD VI [PERFECT ILLUMINATION]>の集大成となる位置付けの公演が“JAPAN FINAL LIVE in TOKYO DOME”だが、一方で2015年の初の東京ドーム公演からこれまでの彼ら歩みを辿るような一面もあり、SHINeeにとって東京ドームが特別な場所であることを改めて感じられるライブともなった。



オープニングを飾ったのは「Clue+Sherlock(Japanese ver.)」。オリジナル音源を使った映像で観客のボルテージを高めると、ついにKEY、MINHO、TAEMINがメインステージに据えられた巨大ビジョンの間から姿を見せる。大歓声に迎えられ、ホワイトをベースにゴールドの刺繍が施された煌びやかな衣装をまとった3人は1曲目から全力で歌い、踊る。大勢のダンサーを率いながら、スタートから勢いのあるパフォーマンスを繰り広げた。

KEYが「東京ドーム!もっと盛り上げて」と叫ぶと、2曲目「Picasso」へ。ここから次々と先のアリーナツアーでは披露されていなかった楽曲を惜しげもなく畳みかけていく。TAEMINの“♪一瞬で”という歌い出しから歓声が上がり、観客の特大の“SHINeeコール”が沸き起こった「Stranger」や、日本オリジナル楽曲で、久々の披露となる「君のせいで」「Get The Treasure」など、これまでのSHINeeのライブの名場面が脳裏によみがえりつつ、目の前のメンバーの渾身のパフォーマンスに引き込まれた。


最初のMCで、MINHOは「東京ドーム! ただいまー」と声を上げ、観客からは大きな「おかえり!」という言葉が返ってくる。KEYは6年ぶりの東京ドーム公演であることを伝えつつ「また会うことができました」と笑顔。TAEMINは初日となった24日、メンバーがステージ上で涙を見せる場面もあったと明かし、「東京ドーム公演を目指していた。会いたかった瞬間でした」と特別な想いがあったことを語った。

前半とは一転し、中盤は先のアリーナツアーで中核を成していた楽曲を改めて届ける。ただ、全く同じ演出で見せるわけではなく、随所に変化をつけて違った印象を観客に与えた。「Good Evening」は日本語バージョンで歌い、ムービングステージの上でも、バランスが必要な椅子を使ったパフォーマンスで魅せる。「HARD」は、新たにロック調のアレンジを加え、より力強く、熱いステージを披露した。さらにこれまでのセットリストの合間に「LUCIFER」「Dazzling Girl(1日目は「LUCKY STAR」)」といった人気曲も追加。「LUCIFER」では、TAEMINの美しく力強いロングトーンが堪能できる場面も。「Dazzling Girl」はトロッコに乗りながら観客と一緒になって歌い楽しんだ。



映像を挟んで、エレガントな衣装に着替えた3人は「Replay -君は僕のeverything-」「Love Like Oxygen」を日本語で歌い上げる。アリーナツアーでも後半は歌を聴かせるバラードセクションとなっていたのだが、ここからは歌を聴かせる主旨はそのままにセットリストをがらりと変更。前半に続き、これまでのSHINeeのライブの名場面を彩った日本オリジナル楽曲を中心に披露する。ダンスナンバーの「Your Number」はテンポを落としたアレンジで、最後にKEYが“Can I get your number?”と観客にささやく一幕も。「Keeping love again」は観客と共に歌い、「Fire」は一緒に手を振りながら、「Diamond Sky」は一緒に指で作ったダイヤモンドを天に捧げながら、歌に込めれた想いをメンバーと観客がわかちあっていく。

そして、本編の最後は「LOVE」。TAEMINが手をそっと胸の上に置き、穏やかに歌い始める。ムービングステージに乗ってバックステージからメインステージに移動しながら、メンバーは目の前の観客一人ひとりに届けるように丁寧に歌を紡いでいく。その歌を一音とて聞き逃さないように聴き入る観客たち―アップテンポな楽曲ではもちろんのこと、バラードでも一体感を作れるSHINeeの底力を感じた。KEYの目から涙が一滴、落ちるのが見えると、温かな雰囲気に包まれながら3人はステージを後にした。


ペンライトの光で会場全体がSHINeeカラーのパールアクアグリーンに染められる中、アンコールを求める観客から「君がいる世界」の合唱が起こった。実は、先のアリーナツアーで、TAEMINが「歌ってほしい」とお願いしていた曲で、その願いを観客たちが叶えたのだ。歌い終えるとすかさず、「SHINee」「FU~FU~」と繰り返すSHINeeのライブではお決まりのコールに流れ込む。ファンとメンバーの絆の証だ。

その声に応えて戻ってきたメンバーは、フロートに乗って登場。広い東京ドームを「SUPERSTAR」「Runaway」「The Feeling」を歌いながら、たっぷりと時間をかけて一周する。途中、客席にフリスビーを投げ入れたり、メンバー同士でふざけ合ったりもしながら、満面の笑みを観客に向けていた。

「SHINeeにとって特別な意味のある曲」──そうKEYが紹介すると「Colors Of The Season」へ。前回のドーム公演時に1曲目に歌われていた同曲は、彼らにとって“特別”という意味を反芻しながら、今、目の前で力強く歌を紡ぐ3人の姿に心が動かされる。そして、そんな彼らがこの日の最後に届けたのは「1000年、ずっとそばにいて…」。愛を伝えることに“♪もしも千年掛かったとして ずっと僕のそばにいて”というメッセージを観客もしっかりと受け止め、プラカードを使ったサプライズでお返しする。客席に“SHAWOL♡SHINee”の文字が浮かび上がり、それを見たMINHOは顔を手で覆って涙を流し、KEYも泣き笑いの表情を、TAEMINも必死に涙を堪えていた。


最後に改めて、3人は、今回のドーム公演への想いを明かす。それぞれに自分たちを愛してくれるファンへの感謝を語った。

「皆さんからの愛を、皆さんの大切な瞬間をもらってうれしいです。これから歩いていくSHINeeを見守ってください。これからもお世話になります!よろしくお願いします!」──TAEMIN
「SHINeeは今からスタートです! いつまでも永遠に応援よろしくお願いします」──MINHO
「昔の曲を懐かしいと思って歌う日が来るのかな?と思っていたのですが、それが美しい事実になってうれしいです。これからもよろしくお願いします」──KEY


3人ともが前向きな言葉で締めくくり、笑顔でステージを後にした。集大成でありながら、新たなSHINeeの歴史の幕開けを飾る、最高のドーム公演となった。

撮影◎田中聖太郎写真事務所

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