ジューダス・プリースト、BURRN!4月号表紙に

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3月6日、いよいよジューダス・プリーストの新作アルバム『インヴィンシブル・シールド』が日本先行発売を迎える。UK/US双方のアルバム・チャートで最高5位を記録した前作『ファイアー・パワー』は、老舗ならではの味わいと若々しい現役感に満ちた強烈な作品だったが、同作の発売からちょうど6年を経ての登場となる今作は、彼らのオリジナル・アルバムとしては19作目にあたるもので、2024年にデビュー50周年を迎えているこのバンドが今なお進化を続けていることを実感させる驚異的な1枚だ。2023年11月に「パニック・アタック」が先行配信されて以来、ファンは期待感を膨らませ続けてきたはずだが、それを裏切ることは絶対にないはずだと言っておきたい。


ここで改めて注目したいのは2011年に加入したリッチー・フォークナー(G)と、前作に引き続きプロデューサーに起用されているアンディ・スニープの貢献の大きさについてだ。楽曲制作はロブ・ハルフォード(Vo)、グレン・ティプトン(G)と、そのリッチーの3人を軸としながら進められてきた。ご存知の読者も多いはずだが、グレンはパーキンソン病罹患のためライヴ活動に全面参加することが叶わない状況にあるが、ロブが「リフの宝庫」と呼ぶグレンの創作意欲は少しも失われておらず、実際、彼からの提示によるアイディアを基に生まれた楽曲も多いのだという。そして、それをさらなる発展へと導いたのがリッチー、そしてライヴにおいてグレンの代役を務めてきたアンディだといえる。当事者でありながら客観的な視点をも持ち合わせている彼らの存在が、今作を完全無欠なものにしたと言ってもいいだろう。

また、3月5日に発売される『BURRN!』誌の4月号では、ロブとリッチーの2人が表紙を飾っており、両者の独占ロング・インタビューが掲載されている。そこで明かされている今作の制作背景、ここ数年の間に彼らがそれぞれ経てきた人生の転機、そして「インヴィンシブル・シールド」という象徴的なタイトル自体が意味するものについても注目して欲しい。この表題を直訳すれば「無敵の盾」ということになるが、彼らの闘いが何かを攻撃するためのものではなく、敵を跳ねのけながら前進を続けていくためのものなのだということが、改めて理解できるはずだ。



なお、ジューダス・プリーストは、この3月11日にはグラスゴーを皮切りに、サクソンとユーライア・ヒープを従えながら、今作発売に伴う英国/欧州ツアーを開始する。もちろんその先には北米などでのツアーばかりではなく、2019年の<ダウンロード・フェスティヴァル・ジャパン>出演時以来となる日本公演も計画されているという。進化も深化も止まらないメタル・ゴッドとの再会の機会到来を楽しみにしながら、まずは2024年を代表するメタル作品になること必至の『インヴィンシブル・シールド』に、そして彼らが発した言葉の数々に触れて欲しい。


文◎増田勇一
写真◎James Hodges

ジューダス・プリースト『インヴィンシブル・シールド』
2024年3月6日(水)日本先行発売

◆ジューダス・プリースト『インヴィンシブル・シールド』オフィシャルサイト
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