【ライブレポート】NARITA THOMAS SIMPSON、1st AL『冒険者たちのうた』リリース決定＆新曲を中心にした全国ツアー初日Zepp Haneda公演

昨年11月にLINE CUBE SHIBUYAで華々しくデビューを飾ったNARITA THOMAS SIMPSONの全国ツアーが早くも決定した。

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初日の3月1日（金）、Zepp Haneda公演のチケットは即日完売。グッズ売り場にも長蛇の列ができるなど、彼らを取り巻く熱の高さがうかがえた。

想像を遥かに超える期待値の高さは、バンドを構成するメンバーである成田昭次（Vo&Gt）、寺岡呼人（Vo&Ba）、青山英樹（Dr）の知名度によるところはもちろん大きい。しかしそれだけでなく、この3人をコアにしたここ数年の音楽活動（前身バンドである成田商事、男闘呼組のメンバーを中心としたRockon Social Club）と、そこでクリエイトしてきた彼らの音楽自体のクオリティの高さによるものだ。


ライブの始まりを告げる1曲目がいきなり新曲だった。これは、この日、つまりツアー初日の前日2月29日（木）に発表された彼らの１st アルバム『冒険者たちのうた』に収録されている新曲だ。このツアーが特殊だったのは、成田商事時代の楽曲や成田のソロ楽曲、Rockon Social Clubなど彼ら自身の幅広い音楽キャリアに根差した楽曲で構成されたセットリストにプラスして、ニューアルバムの楽曲を全て初披露したことだった。


しかも、その楽曲に込められた想いや制作の経緯なども含めて寺岡がリードを取りながら、そこに成田が天然かつ鋭い解説を加えるという、MCにおいても鉄壁のアンサンブルが出来上がっていた。

通常のアルバムツアーの場合は、リリースがあって、リスナーがその楽曲を聴いていることを前提でツアーが行われる。しかし今回の場合はその順序が全く逆なのだ。ただ、よくよく考えてみれば、バンド活動の原点はライブにあり、ライブでまず新曲をお披露目するというのはむしろこっちの方が自然な気がした。実際にフロアのオーディエンスのノリも良く、“ここではじめて聴ける”というプライオリティを感じられていることがこのライブをより一層特別なものにしていたと言える。


アルバム収録楽曲のなかで１曲だけピックアップすると、「名もない愛の物語」だ。15年ぶりに成田昭次が作詞作曲した楽曲のうちのひとつで、オアシスなどに通じるUKロックのテイストを纏ったミディアムバラードは、成田昭次にしか描けないイノセンスの世界に溢れている。

ライブ後半は、Rockon Social Clubのヘヴィで激しいナンバーを立て続けに披露して約２時間のライブを全速力で駆け抜けた。

ここから残り６箇所７公演のツアーへ、そして4月10日（水）には1stアルバム『冒険者たちのうた』がリリースされる。既に各会場のチケットは完売している状況ではあるが、3月14日（木）に行われるKT Zepp Yokohama公演での配信が決定した。アルバムまでのカウントダウンを彼らのライブと共に楽しみたい。

なお、アルバムに先駆けて新曲「花火と君」の先行配信がスタート、ミュージックビデオも公開されているので、併せてご覧いただきたい。




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