Kitri、圧巻の「Sigh Sigh」ミュージックビデオを公開

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音楽が呼吸をし、音楽が熱をまとい、音楽が蠢く。そんな圧巻の12分58秒が公開された。Kitriの新作「Sigh Sigh」のミュージックビデオだ。

この映像を見て心に浮かび上がった感情は、「時間をたっぷりと用いて、表現したいことを丁寧に紡ぐ…そんな当たり前であったであろうことが、何より贅沢なもの」と感じてしまったことだ。資本主義社会にあって、作品作りにもコストカットや効率向上が求められ、音楽制作の最適化の波は現代のミュージシャンにも大きな負荷を与え続けてきた。

そんな中での「Sigh Sigh」の映像は、音楽という芸術を紡ぐミュージシャンの原点回帰を強く思わせるものだ。レーベルからの資料には「起・承・転・結の4楽章から構成され12分を超えるシンフォニック・プログレ」という言葉が用意されているが、Kitriが「Sigh Sigh」に捧げたミュージシャンシップは、音楽自体が飛躍的に進化・発展を遂げ、商業的な成功よりも音楽スキルの称賛にこそ価値があった1970年代のプログレッシブ・ロックと同じような精神性が宿っていると解釈するのが自然というものだろう。

「Sigh Sigh」のミュージックビデオには映画やドラマなどで活躍を魅せる俳優・小川未祐が登場し、その楽曲に身を委ねるように舞うダンスと、ミュージシャンの演奏シーンによって映像が構成されている。音楽そのものを表現するような柔らかい色彩となめらかな質感は、Kitriが醸し出すオーラと無理なく調和する。Kitriのパフォーマンスも、ピアノに始まりシンセサイザー、ショルダーキーボード、MPC、コンサーティーナ…と、多岐にわたる。クラシックピアノをベースにポップスの領域に身を置きながら、常にジャンルレスな音楽表現をしてきたKitriらしい佇まいだ。

文◎烏丸哲也(JMN統括編集長)


Kitri「Sigh Sigh」
・Mona : Vocal / Piano / Synthesizer
・Hina : Chorus / Piano / Concertina / Shoulder Keyboard / MPC
・Natsuko Hara : Baritone Saxophone / Tenor Saxophone / Wind Synthesizer
・Shiononigiri: Drums / Electronic Drums
・Kaori Nakajima : Flute
・Asano Mekaru : Violin
・Miyako Kira : Clarinet / Cello
・Chizuru Oki Electric Guitar
・Miho Nakano : Electric Bass
・Shiori Hata : Japanese Drum / Gut Guitar / Mandolin
・Miyu Ogawa : Dance Performance
・Director / Editor : Shin Ashikaga

Kitri「Sigh Sigh」



2月21日(水)配信リリース
https://kitri.lnk.to/sighsigh
1.Sigh Sigh」
2.Sigh Sigh (MegaMix) 
3.Sigh Sigh (起)
4.Sigh Sigh (承)
5.Sigh Sigh (転)
6.Sigh Sigh (結)
※参加ミュージシャン
・Kitri (Vocal, Chorus, Keyboards)
・THE CHARM PARK(Guitar)
・Bubby Lewis (Bass)
・副田整歩(Alto,Tenor, Baritone, Electric Saxophone, Flute, Clarinet)
・神谷洵平(Programming, Guitar, Drums )

◆Kitriオフィシャルサイト
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