【ライブレポート】FANTASTIC◇CIRCUS、過去と現在に想い馳せ高まる一体感「昔から知っている親友に会うみたいな気持ちでいます」

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FANTASTIC◇CIRCUSが、3月10日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で、ワンマンライブ<FANTASTIC◇CIRCUS<BEST SINGLES 2001ー2004 / AGAIN 2024>>を開催した。ここでは、バンドの過去と現在に想いを馳せながら、一体感を最大限に高めていた本公演についてレポートする。

◆ライブ画像

2005年に解散したロックバンド「FANATIC◇CRISIS」の石月努(Vo)、kazuya(G)、SHUN.(G)の3人が“転生”を掲げて活動を行うFANTASTIC◇CIRCUS。2022年の旧バンド結成30周年を機に東京・日比谷野外音楽堂公演から活動を始めた3人は、2023年3月にリテイクベスト盤『TENSEISM BEST SINGLES【1997-2000】』をリリースし、全国ツアー<tour THE END OF 30th BOYS 2023>を行ったあと、一旦その活動に一区切りをつけていた。同ツアーでもその後の予定については一切言及していなかった。

しかし、思いもよらぬタイミングで止まっていた時計の針は再び大きく動き出す。FANTASTIC◇CIRCUSは、2023年12月末に突如として本公演開催のお知らせと、リテイクベスト盤第二弾『TENSEISM BEST SINGLES 【2001ー2004】』(2024年2月28日発売)のリリース等を発表。多くのファンにとって嬉しいサプライズとなった。同ツアーのファイナル公演で石月は「絶対、また会おうな!」と何度も呼び掛けていたが、その念願が叶った形だ。


大勢のFANATICS(ファンの呼称)が開演を待ち詫びる中、SEをバックにメンバーがステージに登場。勇壮なロックナンバー「鴉-KARASU-」でライブは幕を開けた。銀色の衣装に身を包んだ石月の力強い歌声が響き渡り、会場は一瞬にして熱狂に包まれる。kazuyaの流麗なギターソロにも感情が昂る。

続けて妖艶な雰囲気漂う「ドラキラ」と「LOVE MONSTER」を披露したあと、演奏されたのはヒットチューン「Maybe true」。笑顔を浮かべる観客たちに対して、想いを伝えようとステージから身を乗り出すように、懸命に歌う石月の姿が印象的だった。《またいつか すべて嘘のように また いつか笑える》《君が想えば 多分 それが“真実”》。次曲の「ゆらぎ」も歌詞が心に強く響く。《答えとは? 真実とは?》と愛を誓う過程の男性の心情がリアルに描かれている。「Maybe true」もそうだが、両曲とも自信たっぷりな反面迷いと不安にも揺れ動く思春期・青年期特有の男性の心情が巧みに表現されており共感を覚える内容だ。今日も会場に大勢詰めかけている男性ファンの支持も多く集める理由はここにある。



この日のライブは、ギターのSHUN.が体調不良により出演を見合わせることに。FANTASTIC◇CIRCUSとしては石月とkazuyaの2人体制だが、NATCHIN (B / SIAM SHADE)、LEVIN (Dr / La'cryma Christi)、kiyohito (manipulator)と豪華サポートミュージシャンたちも、SHUN.がいない穴を埋めようと演奏を盛り立てる。石月は「今日は正直寂しい。でもSHUN.の分までみんなで声出して、どうか力を貸してください。また笑顔であいつが戻ってこられるように」と観客たちに呼び掛けていた。

MCの後に演奏された、和テイストの「JAPANESQUE」では、石月とともに観客たちもグッズの扇子を広げひらひらと舞い踊る。今作のレコーディングでコードの構成音を見直したため最も苦労したという「BLUE ROSE」では、kazuyaの華麗なカッティングが冴え渡った。そして、メンバー紹介を挟んで披露されたのは「ダウンコード」。《巡る季節の中》の歌い出しから始まる同曲は、歌いながら、ギターを弾きながら石月、kazuyaともに様々なことが胸に込み上げていただろう。「FANATIC◇CRISIS」結成当初は周りから歌を「やめたら」と心無い言葉を浴びたときもあった。「一人では乗り越えられなかった」と以前のインタビューで話していた石月。《もしも出逢わなければアナタがいなきゃ 長い夜はまだ続いていたのでしょう》。歌のラストにあるこの部分の歌詞は、今まで出会ってきた大切な仲間、そしていつも支えてくれているファンに対して、今日この場では歌いかけているようにも聴こえた。


「SNSで、“20年前は小学生や中学生でライブに行けませんでした。今日初めて行きます”という投稿を見ました。なんか嬉しいじゃない。昔から知っている親友に会うみたいなそんな気持ちでいます。FANTASTIC◇CIRCUSを2024年もどうかよろしくお願いします」──石月努

「体温をこえて」からはフィナーレに向けて一気に加速する。観客たちは爽快感のあるナンバー「MADE IN BLUE」で一緒に“BABY!!!”と力いっぱい叫び、ダンサブルな「JET hyp!」では、体を左右に揺らしながらこの瞬間を楽しんでいた。「AC/DC」「EXIT」とスピード感のある楽曲が続き、本編最後は「FANATIC◇CRISIS」ラストシングルでもあるバラード曲「everlove」。石月は「永遠なんてものはないと思いますが、たとえ肉体が滅びようと、この気持ちは多分永遠に残ってくれると思います」と語ったあと、これまでの全ての出会いに感謝を込めるよう、情感たっぷりに歌い上げた。


アンコールは代表曲「火の鳥」からスタート。石月がマイクを観客席に向け、サビを全員で歌う場面もあった。疾走感あふれる「夢じゃない世界。」では観客たちもメンバーとともに拳を掲げボルテージを上げていく。それぞれの充実した表情から、誰もがこのときを心から楽しんでいることが伝わってくる。「FANATICSありがとう。一人一人に歌うよ。一つになりましょう」と披露されたのは「ONE -You are the one-」だ。元気をくれるこの曲を人生の応援歌として聴いてきた人も多いだろう。《君がもしも愛に迷い 夢にはぐれ》《泣きたくても かけがえのない 君の意味 僕が唄うから》。順風満帆ではないバンド人生を経験してきた石月が歌うからこそ、温かい言葉が深く心に染み入る。会場中に笑顔が広がった光景は、記憶に刻まれることとなった。

メンバーが再度引けた後もアンコールの声は鳴り止まない。まさかのダブルアンコールでは、3月というこの季節にぴったりな「hal[ハル]」が演奏された。


ライブはまだまだ終わらない。ここからはkazuyaが、作曲を否定され続けても努力し、ようやく完成させた「大好きな作品」と語っていた約20年前のkazuya作曲名義楽曲が連続で披露された。アルペジオが美しく響く「月の魔法」では、観客たちが楽曲の世界観に浸りながら聴き入っていた。

「過去になんて興味はないんだ。その次の世界なんだ」という石月の力強い言葉から始まった「追憶をこえるスピードで」では、kazuyaがSHUN.の立ち位置まで移動しギターを弾く。MCで「彼がいないと非常に困ることが主に一個だけある」と今日の楽屋でのエピソードを話していたkazuya。「SHUN.ちゃんがいなかったから大人ぶって弁当食べなかった」と笑わせたが、「FANATIC◇CRISISで13年、THE MICRO HEAD 4N’Sでも13年と約26年、僕の相方をやってくれている。僕にとって最初で最後の相方になるような方です」と大切なメンバーのことを紹介していた。お互いの絆の深さが垣間見れ、熱いものが込み上げてきた。

最後はインディーズ時代から定番のラストナンバー「LOVE ME」。石月はステージから飛び降り、直接観客たちのもとで歌い盛り上げる。サビでは大合唱が沸き起こり、一体感を最大限に高めたところでライブは大団円を迎えた。


石月は、偉大なアーティストやミュージシャンの訃報が相次いでいることに触れ、「命ある限りやっていくのは3人共通の思い」だが、いつ何があるか分からないからこそ、今を大切にしていこうと呼び掛けていた。FANTASTIC◇CIRCUSの現在は常に進化し続けている。次なる展開が今から待ち遠しい。

取材・文◎東 純史(BARKS)


FANTASTIC◇CIRCUS<BEST SINGLES 2001ー2004 / AGAIN 2024>セットリスト

2024年3月10日(日)東京・Zepp Shinjuku
1.鴉-KARASU-
2.ドラキラ
3.LOVE MONSTER
4.Maybe true
5.ゆらぎ
6.JAPANESQUE
7.BLUE ROSE
8.ダウンコード
9.体温をこえて
10.MADE IN BLUE
11.JET hyp!
12.AC/DC
13.EXIT
14.everlove

ENCORE-1
EN-1.火の鳥
EN-2.夢じゃない世界。
EN-3.スプートニク -旅人たち-
EN-4.ONE -You are the one-

ENCORE-2
EN-5.hal[ハル]
EN-6.月の魔法
EN-7.追憶をこえるスピードで
EN-8.LOVE ME

『TENSEISM BEST SINGLES 【2001-2004】』

2024年2月28日(水)リリース
https://fantasticcircus.lnk.to/2001-2004

■初回生産限定盤/WARNER MUSIC STORE限定販売
▲『TENSEISM BEST SINGLES 【2001ー2004】』初回生産限定盤ジャケット

WPCL-60050 ¥8,500(tax in)
仕様:CD+直筆サイン入り特殊パッケージ、LPサイズ、ブックレット

■通常盤
▲『TENSEISM BEST SINGLES 【2001ー2004】』通常盤ジャケット

WPCL-13539 ¥3,500(tax in)

[CD収録曲](全14曲)
1. hal[ハル]
2. JET hyp!
3. ゆらぎ
4. ダウンコード
5. スプートニク -旅人たち- 
6. LOVE MONSTER 
7. ドラキラ 
8. BLUE ROSE 
9. 夢じゃない世界。 
10. moonlight 
11. 月の魔法 
12. 鴉-KARASU- 
13. everlove 
14. 追憶をこえるスピードで

<ReNY10周年&wyse25周年イベント「ROCK BATTLE」>

2024年4月6日(土)、2024年4月7日(日)東京・新宿ReNY
[OPEN/START] 15:15 / 16:00
[ADV]¥6,500 (D代別途要)
[INFO]新宿ReNY 03-5990-5561

DAY.1 2024年4月6日(土)
[ACT]wyse / 石月努/ FANTASTIC♢CIRCUS(Special Guest)

DAY.2 2024年4月7日(日)
[ACT]wyse /THE MICRO HEAD 4N’S /FANTASTIC♢CIRCUS(Special Guest)

▼チケット
一般発売
【受付期間】 2024/2/11(日・祝)10:00 ~ 2024/4/6(土)18:00

DAY.1 2024年4月6日(土)
https://eplus.jp/sf/detail/4026400001-P0030001

DAY.2 2024年4月7日(日)
https://eplus.jp/sf/detail/4026410001-P0030001

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