ロブ・ハルフォード「若い人たちには自分らしい道を見つけさせなくては」
![](https://img.barks.jp/image/review/1000247351/001.jpg)
ジューダス・プリーストのフロントマン、ロブ・ハルフォードが、1980年代半ば、米PMRC(ペアレンツ・ミュージック・リソース・センター)が発表した、子供たちに接して欲しくない音楽のリスト<The Filthy Fifteen(最も不愉快な15曲)>にジューダス・プリーストの楽曲「Eat Me Alive」が含まれていたことを振り返り、現代社会との類似点を指摘した。
<The Filthy Fifteen>では以下の15曲が選ばれていた。
プリンス「Darling Nikki」
シーナ・イーストン「Sugar Walls」
ジューダス・プリースト「Eat Me Alive」
ヴァニティ「Strap On ‘Robbie Baby’」
モトリー・クルー「Bastard」
AC/DC「Let Me Put My Love Into You」
トゥイステッド・シスター「We’re Not Gonna Take It」
マドンナ「Dress You Up」
W.A.S.P.「Animal (F**k Like A Beast)」
デフ・レパード「High ‘n’ Dry (Saturday Night)」
マーシフル・フェイト「Into The Coven」
ブラック・サバス「Trashed」
メリー・ジェーン・ガールズ「In My House」
ヴェノム「Possessed」
シンディ・ローパー「She Bop」
最近、米ニューヨークのラジオ局93.9 WABYのインタビューで、このリストについて問われたハルフォードはこう語っている。「どこから始めたらいいことやら。若い人たちにはありのままの自分でいさせるべきだ。人生において自分らしい道を見つけさせるべきだ。キャンセル(・カルチャー)ってものは奇妙だ。そんなに大ごとではない。クリックベイトだ」「若い人たちの大半は美しく、優しく、自分の人生を生き、前進しようとしている。それがソーシャル・メディア、TMZなんかが横から焚きつけようとしているわけだ」
「俺が、特に若い人たちにとってアンフェアだと思うのは、彼らは若く、大部分において経験不足だ。自分の感情にどう対応したらいいか、いじめに遭ったり、ソーシャル・メディアで攻撃されたときどう対処したらいいか、わからない。それはすごいダメージになりかねない」
<The Filthy Fifteen>に挙がったことについては、「ああ、だが、PMRCのことはきつかったな。ワシントンD.C.のパワフルな政治家たちが支持してたんだから。要するにあれは行政の紋切り型の仕事だったんだよ。彼らはヘヴィ・メタルのことなんて何も知らなかった。ヘヴィ・メタルの音楽が人々にもたらす喜びや楽しみ、ポジティヴな面については全くわかっていなかった」と話している。
PMRCの検閲の提案に対しては、フランク・ザッパ、ジョン・デンバー、トゥイステッド・シスターのディー・スナイダーらが、反対側の証人として1985年に開かれた上院公聴会に出席した。ハルフォードは、スナイダーについて「そこへ出向き、素晴らしい役目を果たした俺の友人。愛している」と称えている。
Ako Suzuki
この記事の関連情報
ロブ・ハルフォードとジェイムズ・ヘットフィールド、そろってTURNSTILEのライヴを鑑賞
メタリカのカーク・ハメット「ジューダス・プリーストはヘヴィ・メタルの立案者」
【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話018「まさか泣くなんて」
ジューダス・プリースト、来日公演決定
ジューダス・プリーストのイアン・ヒル「俺らには無敵の盾があるようだ」
ジューダス・プリーストのイアン・ヒル「俺とロブ・ハルフォードの精神年齢は12歳」
ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード「これで最後と宣言したら光が弱まる」
ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード、立ち入り禁止とは知らずAC/DCの楽屋に進入
ジューダス・プリーストのS・トラヴィス「K.K.ダウニングが音楽シーンに復帰し、俺は嬉しい」