【記者会見レポ】黒夢、再集結と今後に言及「夏にZeppツアーを10公演ぐらいやって、その先は…」

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黒夢が2025年2月9日、<CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR>と題した東京ガーデンシアター公演で、10年ぶりの再集結を果たした。この日は黒夢のメジャーデビュー記念日にあたる。

◆<CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR> 画像17点

2024年3月から約1年をかけて開催された60本の30周年記念ツアー<清春 debut 30th anniversary year TOUR 天使ノ詩 『NEVER END EXTRA』>の最終局面を黒夢の劇的な復活で彩ったかたちだ。本稿では、2月11日に横浜・ぴあアリーナMM追加公演直前に行われた、清春(Vo)と人時(B)による記者会見の模様をお届けしたい。


ぴあアリーナMM館内で行われた記者会見は、まず10年ぶりの黒夢でのライヴの感触について。清春は「頑張ってますよね」とシンプルに答え、笑いを誘う。人時もすかさず「頑張ってます!」とにこやかに同意。「激しい音楽ゆえ、ファンに負けないように楽しんでいる」と二人は語った。

久しぶりに会ったという二人だが、「お互いに印象は変わったか?」と問われると、「久々に会ったのは撮影の時。その時、(人時の)声がカスカスで、病気なのかな?と思って、すごい心配したんですけど、2回目に会った時は大丈夫だった。年齢的なこともあるから、もう会えなくなっちゃうのかなと思いました」と冗談めかす清春。これに対して「あり得ますからね」と人時が答えた。逆に清春の印象について問われると、「相変わらずカッコいい人」だと人時が述べれば、「なんかすいません」と恐縮して場を和ませる清春。絶妙の呼吸である。



▲2025年2月9日@東京ガーデンシアター

黒夢デビューから30年経った今の心境を問われると、「黒夢が自分達のものであって、自分達のものではない感じになってきている」と述べた清春。チケットの売れ行きの早さに驚いてしまうほど、「いつの間にか大きな存在になっている」のだと言う。人時は、「黒夢のライヴ情報が解禁された時の周囲のざわつきようが印象的だった」そうだ。「そんなファンの期待に応えらえれたら」と語った。

2月9日の東京ガーデンシアター公演で、10年間待っていたファンの熱量をどのように感じたかと訊かれ、「男が多いな」と清春が答えると、記者席からは笑いが漏れた。「もうちょっと女の子に人気が出るようなコンセプトでバンドを始めたけど、他の同世代のアーティストよりも男性比率が高いんじゃないかな」と語った。人時は「久しぶりのライヴということもあり、気持ちが高ぶった」と言う。「ファンの“楽しもう”という感覚が伝わってきた」のだそうだ。また、釣り好きで知られる人時の釣り仲間が、このライヴを観て大興奮していたことを述べると、清春は「関係者に釣りの人がたくさんいるっていう…」と発言。再び記者達の口元が緩んだ。




▲2025年2月9日@東京ガーデンシアター

二人はこの10年間、連絡を取り合うようなことはあったのか?と問われると、「SNSやLINEで繋がったりはしていないことが自慢」と清春が冗談めかし、「今回の黒夢復活は清春のほうからスタッフを通じて人時に声をかけて話が進んでいった」のだと言う。人時は10年前のラストライヴの終わりに、ステージ上で「またやろうね」と清春が言ったことを覚えているそうだ。清春の事務所側から誘いが来た時、「<CORKSCREW>を掲げたライヴで、ハードな曲調を今の自分が弾けるのか?という不安がありつつも、心躍った」と語った。

今後の活動についての意気込みを問われると清春は、「夏にZeppツアーを10公演ぐらいやって、その先は決まってません。活動を停止してたつもりはないんですけど、もう次の復活はないかなと思ってます。今やれることをなるべく話し合って、“いいな”と思えばやって、死のうかなと思います」と独特の言い回しで記者たちを笑わせる。この発言を受けて人時は「やれるうちにやっておかないと、多分、あとで後悔するだろうなという感覚はあります。もう若くないので。そういった部分で、悔いのない1本1本ができればいいなという気持ちでいます」と述べた。



▲2025年2月9日@東京ガーデンシアター

和やかな空気のなか行われた囲み取材も最後の質問へ。30年の活動の中で一番印象に残っているエピソードを問われると清春は、「(黒夢が)解散する1〜2年前のお互いの目の合わなさが印象深い」と述べた。そこから紆余曲折ありつつも、「今はこういう感じでやれている。丸くなったから一緒にやっているというのではなく、お互い大人になって、周年を迎える時は一緒にやれるというイメージ。なんかわかんないけど、“いにしえ”の感じですよ」と清春。

人時はその“いにしえ”発言を受けて、「インディーズの頃、どこかのパーキングエリアで清春さんとキャッチボールをしたことが強く印象に残っている」と言う。「30年間の一番の思い出がキャッチボールしたこと?」と清春がツッコむと、記者たちは爆笑。「だって、清春さんとなかなかキャッチボールなんてできないですよ!」と強調する人時が微笑ましかった。




▲2025年2月9日@東京ガーデンシアター

さらに人時は「黒夢が二人で活動し始めて、ツアー中のバス移動の中でアルバム『feminism』がチャート1位になった報せを受けたことも嬉しかった」と述べた。清春は「チャートというものに意味のあった当時、そういう経験ができたことは大きかった」と共感した。

鋭利で激しいライヴをみせる二人からは想像できないような、終始穏やかな受け答えだった記者会見は30分程度のやり取りを経て終了した。




▲2025年2月9日@東京ガーデンシアター

前述したとおりこの日、黒夢が夏のZeppツアーを開催することが正式発表された。<黒夢 Zepp TOUR CORKSCREW 2025>と題されたツアーは7月19日の東京・Zepp DiverCityを皮切りに9月20日の愛知・Zepp Nagoyaまで、全国Zepp会場を中心に10公演の規模で行われるものとなる。

なお、BARKSでは後日改めて2月11日の横浜・ぴあアリーナMM追加公演のレポートをお届けする予定だ。

取材・文◎志村つくね
撮影◎森好弘(ライブ)/石井麻木(記者会見)

■<黒夢 Zepp TOUR CORKSCREW 2025>

7月19日(土) 東京・Zepp DiverCity
8月06日(水) 神奈川・KT Zepp Yokohama
8月09日(土) 宮城・仙台PIT
8月11日(月祝) 北海道・Zepp Sapporo
8月16日(土) 大阪・Zepp Osaka Bayside
8月24日(日) 愛知・Zepp Nagoya
8月31日(日) 福岡・Zepp Fukuoka
9月06日(土) 東京・Zepp DiverCity ※ファンクラブ会員限定公演
9月15日(月祝) 神奈川・KT Zepp Yokohama
9月20日(土) 愛知・Zepp Nagoya


■<CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR>2025年2月9日(日)@TOKYO GARDEN THEATERセットリスト

01. FAKE STAR
02. SUCK ME!
03. SPOON&CAFFEINE
04. CAN'T SEE YARD
05. BARTER
06. BAD SPEED PLAY
07. HELLO, CP ISOLATION
08. YA-YA-YA!
09. MARIA
Bass Solo〜SESSION
10. MASTURBATING SMILE
11. FASTER BEAT
12. ROCK'N'ROLL
13. C.Y.HEAD
14. CANDY
15. 後遺症-aftereffect-
16. Sick
encore
17. 少年
18. カマキリ
W encore
19. Spray
20. NEEDLESS
21. Like@Angel





■『黒夢・SADS限定復活!清春デビュー30周年記念6ヵ月連続WOWOW特集』

▼清春 Music Video Collection
日時:2月23日(日/祝) 午前9:30~
放送:WOWOWで独占放送&配信
※清春のセレクトで本人インタビューと合わせてお送りするMV集
▼黒夢 Music Video Collection
日時:2月24日(月/休) 午後1:30~
放送:WOWOWで独占放送&配信
※清春&人時 の撮りおろしインタビューを交えたMV集
▼黒夢 2025.02.09 CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR
日時:3月30日(日) 午後7:00~
放送:WOWOWで独占放送&配信
※デビュー日に東京ガーデンシアターで開催した10年ぶりの復活ライブ
https://wowow.co.jp/music/kiyoharu/?utm_source=twitter_music&utm_medium=social&utm_campaign=250209_twmj_0124

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