【俺の楽器・私の愛機】1832「良き思い出。」

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【G&L(USA) SB-2】(神奈川県 はぐれもの 50歳)


私の相棒は、30年前に購入したG&L(USA)のSB-2。パッシブ、PJピックアップ。

30年前は、PJタイプに人気がありましたよね?今は人気ないけど。。

当時、私は大学1年生でした。軽音楽部へ所属し、コピーバンドを組んでいました。その頃はメタル全盛期、ギターはゴリゴリのリフをザクザクとパワフルに刻むのが主流。ベースはギターの陰に隠れてしまうような影の薄い楽器でした。私は、ギターに負けないようなパワーがあるベースが欲しいと思い、懸命にアルバイトをしてこちらのベースを購入しました。

アルバイトして貯めたお金を持参し、楽器屋へ行き、様々なベースを弾かせてもらいました。取り回しが良さそうな小さなボディでパッシブピックアップ。それにも関わらず、ワイルドで太い音がするこちらのSB-2がとても気に入りました。

SB-2の太い音の秘密は、そのゴツいブリッジ。弦の振動を、このゴツいブリッジが効率的にボディに伝搬しているために太い音が出るのだと思います。

G&Lは、レオフェンダーが最後に立ち上げた楽器メーカー。太い音を出すには、弦震動を伝えるブリッジが重要であることに気づいて、このゴツいブリッジを開発してSB-2に組み込んだと思います。

SB-2のお陰で、メタルギターに負けないようなワイルドな音を鳴らすことができました。その一方で、リア側のPUの音量を上げるとワイルドな音から繊細な音に変化していくところも気に入っています。

余談ですが、当時、私には初めてできた彼女がいました。彼女は新潟に住んでいて、神奈川と新潟の遠距離恋愛でした。SB-2購入の後、お釣りを持って、彼女のために、初めてのプレゼント(サファイヤの指輪)を購入したことを覚えています。初めての指輪の購入でベースの時よりも緊張した記憶があります(笑。お陰でスッカラカンになってしまいましが、彼女が喜んでくれたので、買ってよかったと思っています。

それ以来、私は他のベースに浮気することなく、ずっとSB-2を大事にしてきました。また、遠距離恋愛の彼女とも交際を続けて、結婚して2人の子供を儲けました。

良い思い出です。

   ◆   ◆   ◆

えーと、これは最終的におのろけ話なのか。「俺の楽器・私の愛機」コーナーを利用し、楽器マニアの性癖を逆手に取った新技なのか。「余談ですが」と言いながら、その文章のほうが熱量高いじゃないか。まあ、愛妻と愛機への思いが同時進行で育まれたというのはいい話なので良しとするか。それにしてもG&Lが良いメーカーってのは間違いない。1970年代、迷走していたフェンダーを横目に、かのレオ・フェンダーがさらなる高みを目指して世に打って出たというミュージックマン~G&Lには、フェンダーを凌駕するポテンシャルと進化を止めないフロンティア精神を存分に感じていたものです。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

●応募フォーム:https://forms.gle/KaYtg18TbwtqysmR7

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