ウルトラスペシャル対談、スペクトロンと仲間たち

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SAFARIのドラムであるアフロヘアーの松丸裕二が「スペクトロン」として活動を開始した! PEACE PILL、LMのレーベルであるWILLARD WORVERENから1st CD『スペクト論』をリリース! カオスの中に一筋の光が射すような、『バイオレンス・ジャック』(永井豪著)のような名作である。今回はレーベルの悪友(?)達に集まってもらい、スペクトロンを目一杯盛り上げてもらった。涙無くしては読めないウルトラスペシャル対談の始まりである。

出席:スペクトロンタダノブミチモトジュンスグルヨシノリエルエム

 

 

 

 

 

new album
『スペクト論』
(WW-007)
now on sale

 

皆さんとスペクトロンの出会いについて聞かせてください。

スペクトロン:えーと、スグルと会ったのは新宿二丁目です。

一同:(笑)

スグル:ビデオ屋でバイトしてたんだけど、お客がユウジ君(=スペクトロン)だった。

スペクトロン:いつだっけ?

ミチモト:高校の時だよね。

タダノブ:ユッちゃん(= スペクトロン)が裸で原付に乗ってた頃(笑)。

ミチモト:靴下だけだったよね、履いてるのは(笑)。

スペクトロン:そうだった。う~ん。

ジュン:四年前くらいって髪型どうだったっけ?

スペクトロン:これ(アフロ)!

ジュン:俺が初めて会ったのはどこなんだろ? 自然に会ってたもんね(笑)。

スペクトロン:ヘブンズドアとかあの辺じゃなかったかな。

タダノブ:俺達は高校の頃だもんね。

ミチモト:うん。

ジュン:長いね。

タダノブ:ロン毛の走りだった頃だよね。

ミチモト:ハハハ(爆笑)、あの頃のユッちゃんが!

スペクトロン:ロン毛の走りだったよね~。

ミチモト:もっと痩せててね(笑)。

スペクトロン:そーそー。

ジュン:ロン毛だったの?

スペクトロン:ロン毛! ロン毛!

ミチモト:肩くらいまでの。サラッとした(笑)。

タダノブ:タクトかなんか乗ってたよね。

ミチモト:あれは結構気持ち悪かったね(笑)。

スペクトロン:よく憶えてるね~(笑)。

じゃあ、皆さんから見たスペクトロンの世界観とは?

スペクトロン:みんな、思いのままをぶちまけて。

タダノブ:一番いい頃の加藤茶。

ミチモト:全然意味が分からねぇ(笑)。

スグル:二人でいると結構やさしいですね。

一同:(爆笑)

スグル:急に奢ってくれたりとか(笑)。

スペクトロン:なんやそれ(笑)。せ~の「ズボッ」。

ジュン:俺はもう「全裸」って感じ(笑)。

ミチモト:俺から見るとね、マクガイバーって感じ(笑)。「冒険野郎」のね。

スペクトロン:マクガイバーってなに?

ジュン:「冒険野郎 マクガイバー」

スペクトロン:……君たちから見ると?

エル:サタン。

一同:(笑)

エム:ドラゴンボール。

ジュン:似てるんだよ(笑)。

スペクトロン:それ……見た目じゃん!(笑)

一同:(笑)

タダノブ:中身で言うと……騙されやすいとか。

ミチモト:ああー、そうだね!(笑)

スペクトロン:……(長い沈黙)う~ん、意外と中身は……なんつーかなー。……神秘的すぎて……。

ミチモト:なんじゃそれ!(笑)……恥ずかしかった、俺が(笑)。

スペクトロン:俺も言ってて恥ずかしかった(笑)。

表現者/アーティストとしてどうですか?

ミチモト:インパクトある。見た目で(笑)。

タダノブ:結局見た目じゃん(笑)。

ジュン:(笑)でも、まず見た目から凄いもんね。

スペクトロン:そーですね。

今回のアルバム『スペクト論』を聴いてどうですか?

スペクトロン:すごくいいですね!

一同:(笑)

ジュン:僕、車の中で聴いて、デカかった(笑)。面白かった。

エル:スペクトロンのCD聴きながら寝ちゃったんですよ(笑)。そしたらすごい恐い夢みました。

一同:(爆笑)

スペクトロン:そいつはいいことだ!

ジュン:ユッちゃんが一人でスタジオで録ってるっていうこと聞いてて、その姿を思い浮かべたね(笑)。しゃがんでスイッチ押したりとかしてるんだろうなって(笑)。

スペクトロン:そうそう、結構ね、一人で録ると時間かかるんだよね。ヘクシッ!!

一同:(笑)

ミチモト:(笑)わけわかんねぇ。(加藤)茶?

スペクトロン:茶!

(笑)もー少し音楽の部分で何かないですか?

スペクトロン:でも音楽の話なんてしないよね?

ミチモト:こんな真面目に話したことなんてないよね。

スペクトロン:う~ん……。

スペクトロン自身が描いたジャケットについては?

ジュン:ジャケ初めて描いて来て、「あがったよ、イエイ!」って。「じゃ、祝いだ!」って。

ミチモト:俺?(註:ミチモトの姓は「岩井田」)

ジュン:君じゃない(笑)、「お祝いだ!」ってね。テキーラ一気飲み大会やってね。

スペクトロン:そうそう。そしたら次の日、お電話がかかってきて。何かと思ったら……「絵がない!」ってね。

ジュン:(笑)絵を僕が無くして、渋谷の駅前でボロ布のようにゲロ吐いて倒れてて……。でもユッちゃんは優しかったですよ(笑)。

ミチモト:またそれだ!(笑)

ジュン:「一応、周り探してみてね」って。

もう一回描いたんですか?

スペクトロン:速攻! 二回目に描いたほうが良くて。

ミチモト:それでまたお祝いしたの?

スペクトロン:お祝いは…ナッシング!!

一同:(笑)

絵はどういうイメージだったんですか?

スペクトロン:俺が落書きで描いた絵があって、なんか俺の顔が描いてあって上に太陽があって、それだけだったんだけど。それで首を描いたら木の根っこになっちゃって(笑)。

一同:(笑)

スペクトロン:それでこう描き足してくうちに、ああなっちゃったっていう感じ。

ミチモト:(笑)ちょっと『ハイスクール奇面組』入ってるよね。

スペクトロン:ちょっとね!

今回のアルバムの聴きどころは?

ジュン:核心に迫って来たよ。

スペクトロン:聴きどころっつーのは、そーですね、なんでしょう……、聴いてて脳味噌が揺れて来たらオッケーっていう感じ!

一同:……(沈黙)

スペクトロン:あれ?!

一同:(爆笑)

ジュン:いや、オッケー!(笑)

スペクトロン:あっ! 聴きどころは全部一人でやってるというところかな。

じゃあ、スペクトロンにとって仲間とは?

スペクトロン:そーですねー、仲間はほぼ腐れ縁! ミッくん(ミチモト)とタダノブは十代の頃からの仲間だし、スグルはかれこれ何年もやってるし、ヨッちゃん(ヨシノリ)は最近だよね~、ツアーからだから。まあ、みんなとっても、臭い!

一同:(爆笑)

スペクトロン:ま、独自の体臭を持った奴等ということで。

ジュン:体臭はありそうだよね、レーベル的にもね(笑)。

スペクトロン:まー、俺がもしゲイだったら、みんなオッケー! っていう感じだよね。

一同:(笑)

スペクトロン:ゲイじゃないよ! ゲイじゃないけど……。

(笑)レーベル「WILLARD WORVEREN」のポリシーって何ですか?

タダノブ:ポリシーが無いのがポリシー!

ジュン:ま、好きにやる。

タダノブ:小学生がかくれんぼとかしてるノリでしかない。

スペクトロン:そーね、ポリシーなんて無いねー。

レーベルの始まりは?

ミチモト:始まりはこの二人(タダノブとジュン)だよね。

ジュン:二人で始めて、身内が揃った(笑)。そこで止まってる。

タダノブ:うん(笑)。

レーベルが出来てどれくらいなんですか?

ミチモト:一年くらいしか経ってないね。

ジュン:一年だ……。継続されてることがすごく嬉しいなと思う。これからも無計画で。それが重要ですね。

ところで一番最初に買ったレコードは?

スペクトロン:「なめんなよ」!

え?

一同:(笑)

スペクトロン:なめ猫のレコード。B面がすごいウケるんですよねー。又吉に捧げる愛のバラードみたいな感じで。

ミチモト:ちなみに僕、「お嫁サンバ」。

タダノブ:渋いね。

スペクトロン:渋いとこいってるねぇ。

最初の洋楽は何でしたか?

スペクトロン:それは勿論マイケル・ジャクソンでしたね。あとレイ・パーカーJr.の「ゴーストバスターズ」のサントラとか。聴きまくり! 「ゴーストバスターズ」のサントラに合わせて振り付けしたことあるんだよ。

ミチモト:やって!

スペクトロン:ズッズッ、ズズズン、ズーンズン~(歌いながら踊る)

一同:(笑)

スペクトロン:ティ~ルルン、ティ~ルルン、~(さらに歌いながら踊る)

一同:(爆笑)

スペクトロン:結構ディスコとか聴いてましたね。ロックとか大嫌い!! ってことは無いですね(笑)。アイアンメイデンとか聴いてた。ライヴが好きで、ピラミッドがグワ~ッって割れて、スフィンクスがガーッて出てきて、スフィンクスの上でメンバーが「ウワアーッ!!」ってやってるのがすごい好きで(笑)。それでスフィンクスの中から骸骨が「クワ~ッ!!」って。ああいうのが好きでしたね~。

(笑)最後に皆さんからスペクトロンに応援の言葉をお願いします。

エム:ガンバレ~!

スペクトロン:オッケー!

エル:ランニングシャツが欲しい。

スペクトロン:俺、これ中二から着てるんだよ!

一同:(爆笑)

ミチモト:とりあえず車二台で走ってる時は後ろのことを考えてほしい。

一同:(笑)

ミチモト:ま、この調子でガンガン頑張ってください。

スペクトロン:ちがう、ちがう~(いろいろ言い訳をしている)。

タダノブ:「ど」の付く男になってほしい。

ミチモト:ど根性の「ど」!

一同:(笑)

スペクトロン:どエロとか?

ミチモト:どデカイみたいな。

スペクトロン:あーいいねー。そうしよう!

一同:(笑)

ジュン:どスペクトロン!

スペクトロン:どスペクトロン!!

一同:(爆笑)

スグル:下が崖だろうが、そのまま行っちゃうんですよ。ま、その勢いでガンバってほしいなと思います。

一同:(笑)

ヨシノリ:ツアーに廻りたい。

ミチモト:全然応援になってないじゃん(笑)。

スペクトロン:そーだねー、ツアーに行きたいねー。

ジュン:今のところレーベルで一番の出世格なんで、全部引っ張って行ってください。

スペクトロン:踊りまくります!

タダノブ:じゃ、最後にユッちゃん胴上げだ!

一同:うぉーっ!!


司会進行:編集部
撮影:岩根 愛

 

【プロフィール】

■SPECTRON(Vo、Guitar、Bass、Dr、etc)
去年のフジロックにも登場した、「SAFARI」のドラムも務めるアフロヘアーのユウジによる一人ユニット。バンド名の由来は「スペクタクル」とSF映画の「TRON」(トロン)を掛け合わせて名付けたとか。スペーシーでサイケデリックなグルーヴ感と、何度も反復する存在感のあるエレキギターのフレーズが彼独自の世界に引き込んでくれる。

誰が呼んだか「P-ファンクの横浜版」という最大級の誉め言葉をぎりぎりラインで頂戴したことも記憶に新しく、レーベル内の出世株と期待されているらしい(?)。この対談に参加したスグルもSPECTRONのライヴメンバーで参加している。また何故か、サザンオールスターズの茅ヶ崎ライブにはダンサーとして登場してしまったとか。新しい音源を近々録りはじめるらしい。

■PEACE PILL
タダノブ、ミチモト、ヨシノリの3人組。横浜で結成されて以来、10年くらいたつバンド。ファーストとセカンドのアナログ盤とCDを出していて、次はサードに向かっているとか。ピラミッドタイムという自主企画をライヴハウスで行なっていて、今後も継続していくらしい。

■LM
エル、エムを中心としたなんでもありのオルタナバンド。ギターがタダノブ、ベースがジュンということだが、スグルが参加することも。4人の共通項「自分勝手」さがバンドの宇宙を生み出すらしく、もっぱら評判を得ているとの未確認情報。この先も見たことのない未確認バンドを目指す。

 

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