昨日よりも今日、そして明日はもっといい日に

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昨日よりも今日、そして明日はもっといい日に


『トビラ』
トイズ・ファクトリー SNCC-88984
3,059(tax in)
ゆずは今、旅の途中だ。

その旅の名は、“ゆず体育館ツアー2000~2001「トビラ」”。

2000年11月4日に横浜アリーナをスタートし、2001年の2月3日まで続く、長い長いライヴの旅だ。

そのちょうど折り返し地点にあたる、12月16日の横浜アリーナでの公演を観てきた。北川悠仁と岩沢厚治――ステージ上の2人の顔は、とても生き生きとしていて誇らしげに見えた。その自信に満ちた表情からツアー前半戦の充実ぶりや、ミュージシャンとしてのテンションの高さがうかがえた。また彼らの地元・横浜でのライヴということもあって、MCではリラックスした表情を見せるなど、場内はアットホームな空気に包まれていた。

会場全体を巻き込んでの大合唱や手拍子、2人の楽しい掛け合い、ハートにビシビシ響く熱唱の数々など…。“素”のゆずの魅力、彼らの音楽が与えてくれるパワーがそこかしこに散りばめられた、シンプルで素晴らしいステージだった。

ツアータイトルが示すように、2000年11月にリリースされた最新アルバム『トビラ』の楽曲を中心にライヴは構成されていた。

『トビラ』は、“濃い”アルバムだなと思う。

歌詞の一つ一つに、彼らの言いたいことが溢れんばかりに詰まっているし、アコースティックなものからハードなものまで、サウンドの幅もグッと広がっている。ゆずの音楽の限りない可能性を感じさせる作品だ。CDでも聴き応えは充分あるけれど、生で歌われるのを聴くと、その感動はさらに深まるような気がした。

ライヴというのは、生モノだ。いくら同じアーティストが、同じ曲順で、同じセットで、ライヴを繰り返しているとしても、その日の唄と演奏は一度きりしかない。オーディエンスも毎回違うわけだから、長いツアーといえども1回1回のステージが勝負になる。だからこそ、彼らは常に100パーセントの力でライヴに臨んでいるのだと思う。そして今こうしている間にも、より良いステージを目指して彼らは前へ前へと進んでいるはずだ。

ツアー中ということで、これから観に行く人のために、演出や曲目など種明かしになるようなことには触れたくはないけれど、「ゆずのライヴは観に来た人を絶対、後悔させないものである!」ということを私は声を大にして言いたい。

なぜなら、昨日よりも今日、そして明日はもっといい日になる――彼らのまっすぐな唄を聴いていると、そんな気がしてならないから。

ゆずの唄はいつだって、自分の心と向き合い、自分を信じることの大切さを教えてくれるから。

水越真弓

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