ポール・マッカートニーの『Wingspan』がABCで放映

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Beatlesに続くPaul McCartneyのグループ、Wingsのストーリーを収めた『Wingspan』が5月11日にABC-TVで世界初放映される。その映像はドラマチックで、隠されていた部分を浮かび上がらせ、'70年~'80年のPaulとLinda McCartney夫妻の家庭生活や、'70年代にいちばんビッグなロックバンドとなったグループの結成秘話を物語っている。フィルムはMcCartney自身の長時間にわたる率直なインタヴューを通して話が進み、McCartneyの家族を撮影した未発表ホームビデオ、グループの過去のプライベート映像、Wingsのレアなコンサート映像がフィーチャーされている。

『Wingspan』により、Beatles解散後に荒れていたMcCartneyが、何もないところからどうやってキャリアの再スタートを試みたかを知ることができる。映像は、彼と(ペットを含む)家族全体との関係を取り上げ、英国で慎ましく仕事を求めるバンドの残りのメンバーとの関わりを映し出している。彼らはショウを行なうことくらいはできたが、日程が発表されなかったり、相手にされないときもあり、警察がエスコートするリムジンに乗るのではなく、自分たちでヴァンを運転して小さなホールや小会場に足を運んだ。入場チケットの値段がわずか33セントのショウもあった。

映像では訴訟やマリファナ所持による逮捕、BBCの放映禁止といういくつかの不運も取り上げているが、Wingsが数々のヒットシングルやナンバーワンアルバムを生み出して成長し、Beatlesのときよりも大規模な米国のスタジアムでショウを行なったことも描かれている。McCartneyはWingsについてこう語る。
「Beatlesに続くのは無理だといつも思っていた。『Wingspan』は僕たちがどうやって出発したかという物語であり、サウンドトラックなんだ。僕も実際に自分自身と闘っていて、すごく辛かった。あの時を振り返ると、それがWingsのドラマだと思うんだ。すごく人間味あふれる話だよ」

フィルムプロデューサー/ディレクターのAlistair DonaldはPaulとLinda McCartneyから個人的に『Wingspan』の制作依頼を受けた。Donaldは番組制作について次のように語る。「『Wingspan』制作のために世界中の過去の資料を調査したり、収集したりして、はじめに数ヶ月を費やした。最高の映像と写真、それにサウンドの編集を行ない、優れたレアな未発表素材をたくさん発見したよ。そこでWingsのストーリーをスクリーン上でリンクして、Paulに語らせたいと思ったんだ。そうすることによって、彼が公認した正しい視点を映像に与えることができるだけでなく、Lindaの観点も提供できるし、それは絶対に必要なことなんだ。Wingsストーリーが結婚と家族の話と同じになるようにね」

40曲を収めたWingsのアルバムコレクション『Wingspan』はEMI/Capitol Recordsから5月8日(火)に発売される。

Sue Falco、ニューヨーク
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