夏だー、暑い、だるい…ならば、DUB<ダブ>でトリップ!

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夏だー、暑い、だるい…
ならば、DUB<ダブ>でトリップ!


元の録音されたデータを根本的に組みなおし、サウンド・エフェクトを加えて全く違うサウンドに仕上げる手法=ダブ。

'70年代初頭にジャマイカで生まれたダブは、30年の時を経てポップ・ミュージック~クラブミュージックまであらゆるジャンルの音楽に活用されている。
そしてここ日本でも Audio ActiveDry & HeavyUAこだま和文…などの活躍により、空前のダブ・ブームを巻き起こし、 日本の音楽シーンに、より身近に浸透してきた。

今回とりあげるのは、先鋭的なダブ手法で現在のシーンの先駆け的存在であるエンジニア、
Mad Professor

彼の作品と共に 今年も“ダブ”旋風吹き荒れることまちがいなし!。

基のトラックを細部まで計算され尽くしたエフェクトとミキシングで大胆に化学変化

『Dub Me Crazy』からのベスト盤

『Dubbing You Crazy』

Epic Records ESCA-8322

2,520(tax in)

1fast forward into dub
2freedom chants
3kunte kinte
4your rights/my wrongs
5devil's playground
6ska land
7river niger
8rasta chase
9white house race
10african connection
11english connection
12raging storm
13banana republic
14night in cairo


“Ariwa”コンピ~ダブ編

『Ambient Adventure in Dub』
Pony Canyon PCCY-01516
2,625 (tax in)

1Broken Antennae
2Moses Law
3Black Liberation Dub
4Jordan River
5People of Yoruba
6Fresh and Clean
7Bengali Skank
8Asylum of Dub
9Medusa Head
10African Hebrew Chant
11Dub de Goeblin
12Sweet sweet victory
13Mad Elaine
14Ras Mas
15Civil Unrest
16Dub in D minor
17Heart of the Jungle
18Jazzy Dub
19Snake Charmer

“Ariwa”コンピ~女性Voのlovers編

『Feminine Touch~Female Lovers Rock Connection~』
Pony Canyon PCCY-01517
2,625 (tax in)

1You and me Together / BLACK MAGIC
2Come into my bedroom / SUSHI
3Daydreaming / JOCELYN BROWN & THE ROBOTIKS
4Mellow / WENDY WALKER
5Could it be I'm falling in love / YONA
6You are everything / VENUS
7Perfect Angel / BLACK MAGIC
8Heart Beat / KOFI
9In The Mood / TOMORROW'S PEOPLE
10Sad Girl / WENDY WALKER
11You beat me to the punch / VENUS
12Hands of time / MADAM X
13Life me up / SUSHI
14What two can easily do / VENUS
15Baby I'm for real / WENDY WALKER
16This feeling is killing me / BLACK MAGIC
17Hurt so good / SUSAN CADOGAN
18Peace and Harmony / SUSHI
19I wanna get next to you / YONA

Lee PerryやKing Tubbyがダブのオリジネイターならば、Mad Professorは彼らの流儀を継承した第二世代にあたる人物である。

“Ariwa”という自己のレーベルを主宰しながらUKで活動する彼は、最新のレコーディング機材に精通したエンジニアであり、その作品にはデジタル機材がフルに活用されている。そのためか、彼の作るサウンドはオリジネイターたちの作るサウンドよりソフィスティケイトされており、鋭角的なサウンド処理が印象的である(Lee Perryなどのオリジネイターたちは貧しいスタジオ環境からダブを生み出したため、サウンド的にはローテクの極みである。それはそれで彼らの味になっているのだが…)。

何より元のトラックをエフェクトやミキシングで全く違ったサウンドに仕上げる手法=ダブは、現在のテクノやドラムンベースといったクラブ・ミュージックにおけるリミックスのルーツであるわけで、これらのシーンに大きな影響をもたらしているのは言うまでもないだろう。

彼がMassive Attackのアルバム『Protection』を全編ダブ処理した『No Protection』は日本のファンにも有名だが、この作品などは彼が単なるレゲエの枠だけにとどまらないことを示しているものだ。一方でPato Bantonなど、極上のラヴァーズ・ロックのプロダクションも手がけ、レゲエ・シーンにおいても最も重要なプロデューサーであり続けている。

さて、『Dubbing You Crazy』は、彼のライフワークともいえるアルバム・シリーズ『Dub Me Crazy』からのベスト・トラックを集めたもの。このシリーズは'81年からスタートして、'94年までに12枚のアルバムとしてリリースされたものだ。

このシリーズによってダブ・アーティストとして彼のキャリアは確立され、また多くのリスナーにダブ・ミュージックの存在を知らしめることに成功した記念碑的な作品でもある。 発表された時期が広範に亘るため、サウンドのディテールはその発表時期によってかなり趣を異にするが、基本は基のトラックを細部まで計算され尽くしたエフェクトとミキシングで大胆に化学変化させるというものだ。

そしてその作業の中からあくまでもサウンドの核を抽出していくというUKダブ独特のストイシズムは、ダンスホール全盛となっている今のジャマイカン・レゲエよりも刺激的だと思う。

サウンド的には時代を追うに連れて音質が上がっているが、彼がスタジオに新しいエフェクターなどを導入したことが丸わかりで少し微笑ましい(彼のスタジオの様子はhttp://www.ariwa.com/で見られる)。'80年代から'90年代にかけてのレコーディング・スタジオ技術を知る貴重なドキュメンタリーでもあるのだが、それよりは夏のクールなトリップ・ミュージックとしてガンガン聴いてほしい感じだ。


'70年代の
ジャマイカ・サウンド・システムの
オリジナル・スタイルを
継承し続けている
Jah Shaka。
新宿リキッドルーム
7th anniversary、
7 hoursで登場!

【Jah Shaka 7 hours long set】
2001.8.17(fri)
@新宿リキッドルーム
Open:22:00
Start:23:00
tiket: 3,500(adv)
4,000(door)
7/7 on sale
問:リキッドルーム
03-3200-6831
なお、今回のリリースと同時期に、彼のレーベル“Ariwa”のコンピレーションが日本独自企画で2種類リリースされる。『Ambient Adventure in Dub』はダブ編、『Feminine Touch~Female Lovers Rock Connection~』は女性ヴォーカルのラヴァーズ編となっている。

また彼のダブ・アルバムには、『Dub Me Crazy』シリーズの後を受ける形で'94年からリリースされている『Black Liberation』シリーズもある。こちらはより政治的メッセージも強く、サウンドもより過激になっている。

これらの作品も機会があったら聴いてみることをお勧めしたい。

文●巽 英俊(01/07/04)

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