【FRF'01特集】体全体が見る者をひきつける素晴らしいパフォーマー

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【フジロック'01特集】
体全体が見る者をひきつける素晴らしいパフォーマー

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アンコールの「THANK U」には感激

2nd Album

Supposed Former Infatuation Junkie
Wea Japan WPCR-2300
1998年11月2日発売 2,520(tax in)

1 Front Row
2 Baba
3 Thank U
4 Are You Still Mad
5 Sympathetic Character
6 That I Would Be Good
7 The Couch
8 Can't Not
9 UR
10 I Was Hoping
11 One
12 Would Not Come
13 Unsent
14 So Pure
15 Joining You
16 Heart Of The House
17 Your Congratulations
18 アンインバイテッド(ボーナス・トラック)


正直、それほど期待していたわけではない。アラニス・モリセットを、なんとなくオルタナ世代のポップ・シンガーと思っていた僕は、シンガーとして評価はしていてもライヴはそれほどでもないんだろうと“たか”をくくっていた。それに、この日のラインナップの中では、アラニス・モリセット1人が浮いているようにも思えた。


▲Alanis Morissette
'98年以降、アルバムを発表していないAlanis。所属レーベルと交渉中との噂も伝わっているが、いずれにしろ早く新作を出してほしい

しかし、アラニス・モリセットは素晴らしいライヴ・パフォーマーだった。歌いながら、広いステージを左右に走り、飛んだり跳ねたり、体全体をくるくると回して、腰まで伸ばした髪をぐるんぐるんと振り回す。そんなパフォーマンスはもちろん、体全体が見る者をひきつける魅力にあふれている。

それをオーラと言ってしまうと、いきなり陳腐になってしまうけれど、確かに彼女は、たった1人で数万人の注目に耐えられる器の大きさを感じさせた。やはりスターになる人は違うと痛感した。そうでなければ、時代を象徴するスターにはなれなかっただろう。

どちかと言うと、デビュー・アルバム『ジャグド・リトル・ピル』に近い雰囲気のステージだったと思う。アンコールにこたえ「THANK U 」を歌った。いつ聴けるかとずっと待っていただけに、この「THANK U 」には感激もひとしおだった。

文●山口智男

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