「daydream」
Epic Records ESCB-2243
2001.8.22 ON SALE! 1,223(tax in)
1daydream
2innocence
3be green(Scratch Build Diorama)
「ドノクライ」
ESCL-2268 1,223(tax in)
2001.10.24 ON SALE!
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| ――スザキタカフミさんがOPQとなる流れを教えてください。
スザキ：
もともとバンド（pla'trooper）を演ってたんですけど、だんだん自分の演りたいことが、バンドじゃない方が良いのかなと思い始めたんですよ。バンドでは表現しきれない部分があってジレンマみたいなものが生まれたんですけど、一緒に活動してたのが長かったし友達みたいな感じで言い出せなかったのがあって。小心者なんで強く言えないでずっと演ってきたんですけど、メジャー契約の話が来たときにズルい感じでOPQに（笑）。“このままじゃいけない”という気持ちが溜まってたのが、話が来たときに一気に爆発しちゃったのかもしれないですね。
――バンド形態での限界を痛感したんでしょうね。気を使わなければならないみたいな瑣末なこととか。あと、自分で、サウンドを完全に掌握していないと納得できない部分もあったのではないでしょうか。
スザキ：
それもありましたね。バンドの良さって、例えば４人が集まって良い点を取る、みたいなものだと思うんですよ。でも、だんだん演ってるうちにそう思えなくなってきた。機材も自分で買って増えてきて“自分で演ればイイんじゃん”みたいな。デモテープを作るために機材を揃えてたんですけど、聴くものもそれに伴って変わってきたんですよね。バンドの音とは外れてきたというか。それまではバンドものしか聴いてなかったと思うんですけど、だんだんテクノとかも聴くようになってきて。そうすると、このまま演ってても良いものかと思うようになってきて。
――そしてOPQを名乗るようになるわけですが。この名の由来は？
スザキ：
単純にアルファベットの並びから（笑）。みんな聞いたことのある響きで、なおかつ怪しげな…。可愛い感じがするんですけど、ちょっとブキミ感があるじゃないですか。
――匿名性や神秘性も秘めたい部分もあったんですかね。
スザキ：
スザキタカフミ名義でデビューするって話もあったんですけどね。でも何か…ゴダイゴみたいじゃないですか（笑）。
――何だそりゃ。しかし、歌を聴いたときの声質と、インタヴューのときのスザキさんって、明らかにキャラ違いますねぇ。歌は艶っぽい部分があるんですけど、目の前にいるスザキさんは何ちゅうか（笑）。
スザキ：
それはよく言われますね。コレ聴いて、どんな人が来るんだろう、王子様が馬に乗ってくるんじゃないかと思ってたとか（笑）。
――OPQのロゴやデザインもスザキさん自身が手がけられるわけですよね。そういう意味では、トータル・パッケージを含めてOPQというモノになり得るんでしょうか。
スザキ：
そう捉えてもらえると嬉しいですよね。マッキントッシュがないとすべてが成立しない。
――OPQの曲作りのプロセスは？
スザキ：
ひとつのフレーズから膨らませますね。電車に乗った帰り道とかに、鼻歌から生まれてそのまま忘れないように復唱して帰って、テレコにギター弾きながら録って。
――すごく原始的ですね。
スザキ：
そうなんですよね。そういうテープはたんまり溜まってるんですけど、結局そういうのって聴き返さないですよね。その中には良いフレーズもあるかもしれないけど。勢いがないと曲ができないんですよね。記憶することが苦手なんで。痴呆ロッカーという感じで（笑）。覚えてないんですよね。サクッとできちゃうのが良い曲なんですよ。
――そこに歌詞を載せるときは？ 言葉の持っていき方がユニークですよね。
スザキ：
最初はウソ英語なんですよ。それに語感が近いものをワン・フレーズ見つけて、それでワン・ブロックできたら辻褄が合うように（笑）。
――なるほど。そうじゃなきゃ＜daydream アタマ痛ェ＞にはならないですよね。
スザキ：
ある種、照れ隠しみたいなのもあると思うんですよね。行き過ぎないようにブレーキ踏んでるのかもしれないですね。
取材・文●金井 覚(01/09/04）
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