大ヒット「The Boy Is Mine」から約3年 ブランディー、 待望の新作『Full Moon』を語る

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大ヒット「The Boy Is Mine」から約3年
ブランディー、 待望の新作『Full Moon』を語る

3rdアルバム『Full Moon』を2月20日にリリースしたブランディー
今回はブランディー自身が制作の部分で大きく関わっているということもあり、アーティストとしてのブランディーの成長ぶりが伺える作品となっている。

最近では、プロデューサー/ソングライターのロバート・スミスと昨年に結婚していたことを明らかにし、7月には初めての出産も控えているという。そんな彼女の実際の恋愛経験もたっぷりと反映されている『Full Moon』について話を聞いてみた。


Love is everything…あたしにとって、愛が全てなの

最新 Album

『Full Moon』

east west japan AMCY-10001
2002年02月20日発売 2,079(tax in)

1 B Rocka Intror
2 Full Moon
3 I Thought
4 When You Touch Me
5 Like This
6 All In Me
7 Apart
8 Can We
9 What About Us?
10 Anybody
11 Nothing
12 It's Not Worth It
13
He Is
14 Come A Little Closer
15 Love Wouldn't Count Me Out
16 Wow
17 Another Day In Paradise
18 I Wanna Fall In Love

――3rdアルバム『Full Moon』を完成させて、どんな気分ですか?

ブランディー:
終わっちゃって、ちょっと淋しいくらい。あたし、音楽は生活の一部だからずっとやってても飽きないの。できることなら、この先も、ずっと音楽ばかりやっていたいくらいなのよ。このアルバムがどんな風に受け取られるのか、考えただけですごく興奮しちゃうわ。

――前作『NEVER SAY NEVER』を上回る満足度の高い作品になりましたか?

ブランディー:
ええ。実感として、本当に傑作ができたって満足しているわ。コンセプトとしては、あたしが経験してきたリレーションシップを各曲に反映させてるの。最初は、誰かに恋いしてワクワクしてるんだけど、だんだんその関係が悪くなってきて、気がついたら最悪の男だったってことがわかったの。それで傷ついてボロボロになって、やっとそれを乗り切ったところで、また新しい人に出会ったわ。その人とは何でも話せて、いい関係を築いていって、望んでいた幸せを手に入れるとこができた。あたしが個人的に体験したことばかりだし、とってもパーソナルなアルバムよ。あたしの体験を音楽を通して語ることができるのは素晴らしいことだと思う。あたしみたいに音楽や映画の世界で仕事をしている人間にとって、理想の相手を探すことってすごく難しいのよ。みんな、あたしという人間を見ずに、ブランディーというスターという観点で見るでしょ。これまでの多くがそうだったけど、男の人たちはあたしという人間の本質を知らずに、あたしがこれまで達成してきたことしか見ていないの。あたしは何でも話せて愛せる人が欲しかっただけ。おかげさまでやっと見つけたわ。あたし、今すごくハッピーよ。彼、すごく大人で素晴らしい人。でも有名人じゃないのよ。

――制作面ではどのように関わっているのですか?

ブランディー:
メロディのアイディアを出したり、曲の表現方法を工夫したり、ヴォーカル・アレンジメント、コーラス、全部関わってるのよ。前の経験のおかげで、自分の音楽がわかってきたから、やりたいことをどんどん曲の中で実現させることができるようになったわ。

――ズバリ、このアルバムで、どんな自分を見せたかったのですか? やはり、基調になっているのはラヴ・ソングですか?

ブランディー:
そう、リレーションシップがテーマね。それもあたし、ブランディーの体験したドキュメンタリー・タッチのラヴ・ソングよ(笑)。男女の関係がうまくいかなくて、心を痛めたり、みんなそういう思いをしてるでしょ? 喧嘩をして、頭にきて、相手を言葉でひどく傷つけたり、そういう痛みってあるじゃない? その時の気持ちをそのまま歌にしてるのよ。例えば、♪keep on fallin' ... (アリシア・キーズのヒットをけだるい感じでハミングしだす)みたいな気分。

――サウンド・プロダクションなどの面でも、あなたは自分からアイディアを出したりしていたのですか?

ブランディー:
あたし自身、何がやりたいか、どんな仕上がりにしたいか、はっきりわかっているから、その辺はどんどん意見を出したわね。特に、今回は、あたしが自分でクリエイティヴ・コントロールを持つことができたの。ちゃんと自分の音楽的ヴィジョンも持ってたし。前は、周りから方向性を決められたり、他の人の指示に従うという状況だったの。だから、それに比べると、自分の思い通りにできたし、「これがあたし、ブランディーなの」って胸を張って言えるいい作品になったと自負してるわ。

――今回もプロデュースにロドニー・ジャーキンスを起用されていますが、彼のプロデューサーとしての活躍ぶりをどのように感じていますか? 4年近く前に彼を起用したあなたには、先見の明があったということでしょうか?

ブランディー:
ロドニーは、あたしに対してはすごく愛情を感じてくれていると思うの。あたしとの相性ってすごく特別な感じがするの。あたしとロドニーのコンビって、アルバムを一緒に制作することで、ただ音楽をやっているっていうだけじゃなく、もっと一緒に歴史を作っていくっていう達成感があるわ。「The Boy Is Mine」のヒットのあと、いろいろな人がロドニーに注目して、あれと同じような曲を作ってほしいって依頼したと思うけど、やっぱり同じじゃないのよね。あたしとやるときには、「ロドニー、とにかく自分でやりたいものをやってちょうだい」って言うだけ。それをあたしなりに表現してるの。お互いを完璧に信じ合ってるから、すごくいい作品になるんだと思うわ。ロドニーと一緒にやったことで、彼も成功したけど、それはあたしにとっても同じことだと思う。あたしにとってもあの曲はターニング・ポイントになってるのよ。今回のアルバムでも、彼とやった曲はみんなヒットすると思うし、このアルバム自体、これまでよりさらに大ヒットになること間違いないと信じてる。もちろん、あたしだけじゃなくて、彼の才能のおかげ。チーム・ワークの勝利だと思ってるわ。

――アルバム・タイトルを『Full Moon』にした理由は?

ブランディー:
月って三日月や半月を経て、一回りすると満月になるでしょ。あたしのキャリアも、これまでいろいろやってきて、一通りこなしてきて大人になったと思うの。一回り大きくなった今のあたしを表現するのにこの“満月”という表現がすごく相応しいと思ったからよ。フル・ムーンは完結っていう意味なの。

――昨年9月11日、あなたはどこで、どんなふうに過ごしていたのですか?

ブランディー:
あたし、ニューヨークにいたの。ちょうどアルバムのレコーディング中でニューヨークにいたんだけど、あの時は、ホテルの部屋でヘアをやってもらってたの。テレビでずっとあのニュースを見てたわ。最初は全然実感が湧かなかったの。ただショックだったの。テレビを消して、時間がたってから、初めて事の重大性に気がついたのね。一体、世界はどうなっちゃってるのかしら?って疑問に思うようになったの。一体、人生って何なんだろうって。Love is everything. ことのつまりは愛なんだって思ったわ。あたしにとって、愛が全てなの。

――あのテロ事件の後、音楽への向き合い方、意識など、変わった部分はありますか?

ブランディー:
ええ。あの事件があるまで、愛の重要性に気がつかなかったんだと思うわ。その前のアリーヤの死もあたしにとってかなり堪えたわ。愛が幸せの鍵を握っているの。愛があれば、もっと平和な世界になるんじゃないかと思うのよ。

――多くのアーティストがチャリティ・イベントに参加したり、救済CDを製作したりしていますが、あなたは具体的に何かに参加する予定や気持ちはありますか?

ブランディー:
Norwood Kids Foundationというチャリティを組織してるの。これは9月11日の前からやっているのよ。あたしの両親がもともと設立して、あたしとレイ・Jが運営してるの。あたし達の出身地、ミシシッピー州のタコマという場所が本拠地なの。恵まれない子供達の為の組織よ。コンピュータの教室や、ダンス、聖歌隊、アート、そういった才能を伸ばすためのプログラムなの。ウェブサイトもあるのよ(www.norwoodkidsfoundation.com)。寄付やいろいろな協力は大歓迎よ。あたしはPRの為にこのチャリティーをやってるわけじゃないの。あたし達がこうして成功して、その分恵まれない人達を助けることは当然だと思うのよ。まずは、あたし達の故郷のミシシッピーから始めたってだけ。いずれ、もっと大きく展開していきたいわ。

――最後に、日本でもあなたに影響されてR&Bシンガーになった人がたくさんいるのですが、そういう人たちに何かメッセージを。

ブランディー:
Believe in yourself. あたしに影響されてというのはとっても光栄だけど、音楽が好きであることが1番だと思うの。自分のやっていることに情熱を持つことね。日本のコンサートでみんなに会える日を楽しみにしてるわ。『Full Moon』を宜しく。どうもありがとう。
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