「ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー」世界的ヒットで注目! LA出身ロックグループ、コーリング来日!

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ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー」世界的ヒットで注目!
LA出身ロックグループ、コーリング来日!


リーダー/アーロン・カミン欠席も、ポジティヴで誠実なライヴを披露


JAPAN TOUR 2002
2002/3/29 @新宿リキッドルーム


The calling (ザ・コーリング)

Vo: Alex Band
G: Aaron Kamin 
G: Sean Woolstenhulme
B: Billy Mohler
Dr: Nate Wood

【セットリスト】
1.ファイナル・アンサー
2.ナッシングス・チェンジド
3.アンストッパブル
4.シングス・ドント・オールウェイズ・ターン・アウト・ザット・ウェイ
5.クッド・イット・ビーー・エニー・ハーダー
6.フェン・イット・オール・フォールズ
7.スティグマタイズド
8.サンキュー
9.ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー
E1.ジャスト・ザット・グッド
E2.エイドリエン

最新アルバム

『カミーノ・パルメーロ』

BMGファンハウス
2002年3月20日発売中
BVCP-21242 2,427(Tax out)

1 アンストッパブル
2 ナッシングス・チェンジド
3 ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー
4 クッド・イット・ビーー・エニー・ハーダー
5 ファイナル・アンサー
6 エイドリエン
7 ウィ・アー・フォーギブン
8 シングス・ドント・オールウェイズ・ターン・アウト・ザット・ウェイ
9 ジャスト・ザット・グッド
10 サンキュー
11 スティグマタイズド
12 ロスト

昨年デビューしたばかりだと言うのに、シングル「ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー」のアメリカでのトップ5入りをはじめ、全世界的なヒットにしたことで一躍脚光を浴びる事となったLA出身の5人組ロックバンド、ザ・コーリング

爽やかで健康的でポジティヴなパワーに溢れた、乾いた感触の王道アメリカン・ロックを、その渋さとはおよそかけ離れた甘美でフレッシュなルックスで歌うギャップが、早くもここ日本でも話題を呼んでいる。

特にブロンドに青い目の美少年リードシンガー、アレックス・バンドはなんとまだ20歳! 今からでもハリウッドの青春映画の俳優として通用しそうなその美貌からは想像も出来ない、コクがあり落ち着き払った低音をフィーチャーしたその歌いっぷり、これが世界の少女達の母性本能をくすぐってやまないようである。

そんな顔・音ともに期待の大きなコーリング待望の日本公演であるのだが、いきなり大きな難関が。なんと、バンドのソングライティングを手掛ける中心人物、ギタリストのアーロン・カミンが祖母の体調不良を理由に来日が出来なくなってしまったのだ。バンドリーダーの不慮の欠席。普通なら、ライヴなどできる状態ではない。しかし、コーリングは、アレックスがギターも兼ねるという形で、急遽4人でライヴに臨むことになった。

そんな波瀾含みのライヴではあったが、やはり久方ぶりの実力・容姿共に申し分ない逸材を心から楽しみにしていたのか、会場のリキッド・ルームは超満員。そしてステージの前方では“アレックス・ギャル”と思しきティーンの女のコたちが割れんばかりの黄色い歓声を誰も止められない勢いであげてくる。

演奏自体は、アレックスがギターに対して不馴れであることや、メンバーそれぞれの通常フォーマットとは異なる演奏に対する戸惑いなどもあり、決してベストなものとは言い難い(当の本人たちも、あれをベストだとは言ってほしくないはず)ものではあった。しかしそれでも、4人の「何とかしてアーロンの穴を埋めたい!」という結束力の堅い熱い気持ちは手に取るように伝わってきたし、年齢に見合わないアレックスの渋い低音も、マッチボックス20のロブ・トーマスのような風格とソウルを漂わせ、非凡なところを充分に感じさせた。

そして、そんなコーリングの誠実さを、日本の女のコたちの一生懸命な声援が嬉しい後押し。これに乗せられる形で、アレックスたちも当初の堅い表情から次第に笑顔とユーモアを取りかえし、「キャリオキ(カラオケ)に僕らの曲があって驚いたんだ」などとジョークを言う余裕や、アレックス以外のメンバーがそれぞれ違う担当楽器で演奏する(コイツら案外器用じゃないか!)などリラックスした様子も伺えてきた。そして終盤は、お馴染みの大ヒット曲「ウェアエヴァー・ユー・ウィル・ゴー」、そして次のシングルとなる「エイドリアン」を合唱してホットに幕を閉じた。

おそらく本人達的には、「今度また日本でリベンジしたい」という気分であろう。僕ももちろん5人揃った正式な彼らのライヴを改めてこの目に焼きつけたいとは思う。しかし、状態が悪くてもポジティヴに問題と向かいあい、誠実なライヴを披露する…そのこと自体に、コーリングというバンドの本質は既にあるのではないか、僕はそう思う。そのことがわかっただけでも、僕はこのライヴ、充分体験する価値があったと思う。

文●沢田太陽

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