天空に届く、沖縄“かふう”の唄――その源を探る

ツイート
~

しゃかりのライヴを聴いたとき、みっともないくらい泣いてしまった。
それまで野放しにしてきたおぼろげな不安を、
自分自身が初めて受け止め、浄化させた瞬間だった。
“世間”からはみ出すまいとするうちに、少しずつブレていった“幸せの基準”。
その原点に立ち戻らせてくれたこの沖縄アーティストとの出会いに、
心から“ありがとう”。―かふう―

――そんな空気をあたえてくれる"しゃかり”は、
上地一成(パーカッション、三線)、嘉手苅勝(ギター)、そして千秋(ヴォーカル)の3人。
彼らの音からにじみ出るエネルギーは何なのか? 千秋を中心に質問を投げかけた。


天向かてぃ、ウタや鳴響む 今日ぬ遊び

1stアルバム

『言葉のかわりに』

Kafoo Entertainment
1999年10月28日発売
KAFOO-2004 ¥2,700(tax in)

1. 言葉のかわりに
2. 羽衣(はにす)
3.心の声 ~アルバムバージョン~
4. 穏やかなれ
5. 永遠に響かせたなら
6. 空の風
7. きっと
8. 風のように ~アルバムバージョン~
9. 月の雫
10. 太陽の子
11. さらさら ~アルバムバージョン~
12. それぞれの唄

1コーラスで試聴できます!!


2ndアルバム

『かふう』

Kafoo Entertainment
2001年9月20日発売
KAFOO-2003 ¥2,700(tax in)

1. 歩きだしてみたら
2. 新しい私
3. かふう
4. 光になりたい
5. 願い
6. そばにいて
7. 見上げれば
8. 一人じゃない
9. 風とともに
10.二十五色
11.天川
12.今

1コーラスで試聴できます!!



沖縄アーティストはメチャ飲み、メチャ食べ、メチャ笑う
~医食同源の沖縄料理はいいサ~

日本一のご長寿郷土・沖縄はまた、“酒好き”アーティストが多いことでも有名。血液をさらさらにする泡盛と、栄養バランスの良い沖縄料理を“研究”(!?)するために、人気沖縄居酒屋、東京・高円寺の「抱瓶」に潜入レポートしてみました♪


しゃかりの千秋が居酒屋に行くと必ず注文する一品

スヌイ ※沖縄特産のもずくです。
しっかりとした歯ごたえが特徴の沖縄もずく。国内もずく生産量の90パーセントはなんと
沖縄産!!ビタミン、ミネラルが豊富で、がん予防に効き目アリ。酢の物にしても天ぷらにしてGood!!

エネルギーの源!ライヴ前にも~りもり

ヒージャー汁 ※なんとびっくり山羊さん。
たっぷりの水に、内地では珍しい山羊肉と、臭みを取るためのよもぎを鍋に入れ、1日がかりで煮込んだスープ。味付けは、塩としょうがをうつわに盛るのみ。お肉が超とろとろ!この独特なにおいは賛否両論アリ。

問1 ユニット結成のきっかけを教えて下さい。

これまで<りんけんバンド>や<ディアマンテス>にいて経験したことを、今度は自分を表現する為に使いたかったから。

問2 “しゃかり”というユニット名はどのように決まったのですか?

自分達の足下からでてくる音楽を作りたい」という気持ちから、生まれ育ち今も暮らしている「謝苅<ジャーガル>」の読み方をかえ”しゃかり”と決めました。

問3 しゃかりさんの作品は、民謡とポップスをミックスさせた独特なサウンドが印象的ですが、曲作りはいつもどのように進めてらっしゃるのですか。

沖縄の古い謡だったら、こんなメロディの動きをするからこんな風に…とか、古い表現のキレイなメロディーや歌詞などを現代風にすると…と考えています。

問4 “天”という言葉がいろいろな楽曲で使われていますよね。“天”という言葉に特別な思い入れはありますか。

普遍的な大きな愛や、自然に対する思いを歌っていきたいので、“天”という言葉が多くなったのかも。

問5 今の“しゃかり”に最も影響を与えた沖縄の風土や文化的な特徴は何ですか?

いつも島の平和や五穀豊穣、「かふう」(=幸せ、幸運)を願って歌が生まれること。音楽が大好きなところ。自分達のアイデンティティーを大切にしていること。

問6 「新しい私」や「心の声」など、“再出発”をテーマにした歌にすごく感銘を受けました。沖縄の歴史を振り返ると何か共鳴するものがあると思うのですが、地元の方々からはどのような反響がありましたか?

自身の実体験も含めて「さぁ、がんばるぞ」みたいな気持ちがいつもあります。地元の人には、特に歴史的なことに対する詩だとは思われてないと思いますし、私達も意識はしていません。


問7 琉球フェスティバルの時、千秋さんが持っていたお花のついた三線が印象的でした。“三線”を選ぶ時、一番気をつけている点はなんですか。

古い音楽(古典)の時は、オーソドックスなものを。しゃかりではミクスチャー 的な、新しい発想が欲しかったので、カスタム三線を作りました。

問8 今まで発売したシングル、アルバムを全て聴かせていただきました。どの楽曲も全てポジティヴな感情を歌っていて、いわゆる“哀歌”がないのに驚きました。あえて“ポジティヴな歌”にこだわる理由について教えて下さい。

こだわっているつもりはないのですが…生まれてくる言葉達、思いがそういう楽曲になりました。

問9 デビュー以来、一番印象的だった出来事は?

千秋が突然かかった「右顔面神経麻痺」

問10 “沖縄から発信する音楽”の醍醐味を沖縄言葉で表わしてみてください。

天向かてぃ、ウタや鳴響む 今日ぬ遊び
(てぃん んかてぃ)(ウタやとぅゆむ)(きゆぬ あしび)
※意味:天に向かい、ウタが鳴り響いている。今もなお。
沖縄の自然や人に感銘を受けて作ったウタよ、
海を越えてどこまでも鳴り響け


問11 一番好きな“沖縄言葉”は何ですか?

「かふう」 ※意味:幸せ

問12 千秋さんは、琉球フェスティバルの際に「足袋を履くのがマイブーム」とおっしゃっていましたね。今の“マイブーム”は何ですか?

今もかわらず、可愛い足袋を探して履いています。あとは、可愛いかんざし&草履も集めています

問13 皆さん泡盛が大好きなそうで。沖縄に来たらこれだけは飲んで欲しい!というご自慢の泡盛を教えて下さい。

北谷長老(ちゃたんちょうろう)

問14 ふだん、オフの時は何をしてらっしゃるんですか?

飲み会、ファミリーゲーム(笑)

問15 今後のリリース予定、ライヴ予定は?

春に3rdアルバムリリース予定、それをひっさげてライヴツアーを予定。夏・冬のディナーショーです。


取材・文●中井雄子

この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス