開催間近! 今年も琉球フェスティバルが日比谷野音に秋の気配を運んでくれる

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厳しかった残暑もいつの間にか終わり、秋が心地よい風を運んでくれる今日この頃。秋といえば、もうこれしかないでしょ。そう、またまたやってきました琉球フェスティバル。熱く熱く沖縄の音楽を愛する人たちが支え続けるこのイベントも、東京ではもう8回目を迎える。ちなみに大阪では今年で9回目。

これだけ長く一つの地方の音楽が支持されているのは不思議な現象だ。もはや沖縄ミュージックは沖縄だけのものではない。ひとつのジャンルとして確立されているのかもしれない。民謡として古いものを古いまま保存しているのではなく、そこに様々なアレンジが施され、そして新しい解釈がもたらされ、沖縄音楽は21世紀の今も進化し続けている。だからこそ飽きられることなく、一部の人たちのものだけではなく、広く日本中で受け入れられているのだろう。

さて、今年はどんなイヴェントになるのだろうか。ガレッジセールが笑いで、全国的な歌姫として名前を知られた夏川りみが「涙そうそう」で会場を盛り上げた昨年とは違い、今年はなかなディープな出演者になっている。きっと、これだけの出演者が一堂に会するということは沖縄でもなかなか実現しないと思われる。

まずはおじいちゃん世代から紹介しよう。ここでの目玉は、「チョンチョンキジムナー」という名曲を持ち三味線作りの名人でもあり、そして映画『ホテル・ハイビスカス』に出演した重鎮・照屋政雄。なんと琉球フェスには初めての出演ということ。そして琉球民謡協会名誉会長であり昨年のフェスではトリもつとめた登川誠仁。3人目は、八重山唄の伝道師として長い活動暦を誇る宮良康正。この3人が同じステージに立つなんて滅多にないこと。貴重な唄を楽しんでみたい。

彼らの次世代としては、今回のフェス最大の目玉BEGIN。もはや沖縄といえばBEGIN。誰もそれを否定することはできない。名実ともに沖縄の心を表現できる第一人者になった3人だ。そして坂本龍一やTHE BOOMの宮沢和史とも組んで活躍する美人歌手・我如古より子がギタリスト・吉川忠英と競演する。またファンキーなビートを沖縄音楽に取り入れ地道な活動を続けるパーシャクラブ。そして彼らと同じように沖縄音楽をレゲエやブルースなど多くのジャンルの音楽とチャンプルーする下地勇。

最後に若手の注目アーティストを紹介しておこう。2002年にデビューしたばかりだが、その澄み切った声でじりじりと人気を獲得している神谷千尋。そして若手といいながらも、古典音楽教師、国指定重要無形文化財の組踊りの承継者としても名高く、20年以上のキャリアを持つ与那覇徹。これらの魅力的なメンツが一同に会し、それぞれの持つ沖縄音楽の解釈を観客とともに楽しむ琉球フェスティバル。踊りながらでもいい、じっくり目を瞑ってもいい、オリオンビール片手に酔っ払ってもイいい。自分の聞き方で肩のこらない素晴らしい音楽を楽しみたいものだ。

会場:日比谷野外音楽堂
日時:9月28日 雨天決行
時間:15:45開場 16:30開演
料金:6,500円(前売) 7,000円(当日)
出演:(1)登川誠仁、(2)宮良康正&鳩間千代子、(3)照屋政雄、(4)我如古より子with吉川忠英、(5)BEGIN、(6)パーシャクラブ、(7)しゃかり、(8)下地勇、(9)よなは徹、(10)神谷千尋(数字は写真の番号)
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