終始ハッピーなヴァイヴに包まれていたブームキャットの初来日公演

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大ヒット映画『8マイル』でエミネムの元カノ役を演じていた女優のタリン・マニングとDJ/トラックメーカーの兄ケリンとが結成した兄妹ユニットBOOMKAT。そんな彼らが2003年4月にリリースの1stアルバム『ブームキャタログ・ワン』を引っさげ、初来日公演を果たした。この10/7新宿リキッドルームの模様をレポートする。

この日のタリンはピンクと黒のキャミソールにミニスカ(当然ヘソ出し)というファッションで登場。PVでのはすっ葉でコケティッシュなイメージから一転、細身で小柄なせいもあってか、かなりキュートな“女の子”といったイメージだ。しかし、そんなルックスから甘い声を想像すると見事に裏切られる。そこから繰り出されるパワフルなラップとヴォーカルはドスの効いたハスキー・ヴォイスだった。かっこいいダーティさを備えたその声はどこか物悲しい響きを持ちながら心に響く。

サウンド面ではヒップホップというより予想以上にエレクトロニカなテイストが強かったが、そのキーボードやターンテーブルから繰り出されるクリアなデジタル・サウンドが非常にタリンの歌声にマッチしていた。ステージにはタリンとケリンのほか、女性コーラス、DJ、キーボードとサポート・メンバーが3人おり、ときに強烈なビートを、ときにトリッキーなループやサンプリングをと多彩なサウンドを繰り出していた。大きな盛り上がりを見せたのはアルバムのリード・シングル「WRECKONING」とアンコールのラスト「WHAT U DO 2 ME」だったが、変わったところではBlurのヒット曲「SONG2」のカヴァーも披露している。

しかしこのライヴの醍醐味はタリンの歌声、サウンドの良さもさることながらタリン・マニングの個性と人柄に尽きたような気がする。終始笑顔でステージからサイン入りグッズやアナログレコードをオーディエンスに気前良くプレゼントし、ファンとの握手や会話に気さくに応じる姿は人間的な魅力に溢れており、ファンは彼女と時間を共有できたことに大きな満足を感じたに違いない。

YO! VERTURE
NOW UNDERSTAND THIS
BEIN' BAD
KNOW ME
4 TRACK DUB
MOVE ON
CRAZY LOVE
WRECKONING
LOOK AT ALL THE PEOPLE
KEEP IT MOVIN
LEFT SIDE / RIGHT SIDE
SONG2
【ENCORE】
ROCKING WITH THE BEST
INSTEAD
WHAT U DO 2 ME
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