キリンジ、武道館だろうとどこだろうと良さは変わらず!【ライヴレポ】

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<KIRINJI TOUR 2003>のファイナルとなったこの日のステージ。カラフルな照明とSEとともに始まったのは「風を撃て」。ニューアルバム『For Beautiful Human Life』を引っさげたこのツアーだが、彼らのインディーズ初作品で武道館公演の幕をあけたのは、彼らの中に何か思うところがあってのことか、はたまたただの思い過ごし?

「武道館、大きいですね」と、ほぼ満員状態となった会場を見渡す彼らはさすがに満足そうで「カメレオンガール」「繁華街」「ハピネス」など、最新アルバムからのナンバーを中心に次々と楽曲を披露していく。弟、泰行の柔らかで透き通るヴォーカルや兄、高樹の飄々としたプレイはそのステージの大きさに勝るとも劣らない存在感を醸し出している。また7人のサポートメンバーを加えた9人編成でのサウンドはしっかりと厚みのあるもので、ステージならではのアレンジされた楽曲も印象的。たとえばミラーボールによる視覚効果も相俟った「愛のCoda」の妖艶さはイントロから歓声があがったほどだし、パーカッションを効かせた「ムラサキ☆サンセット」、よりハードになった「奴のシャツ」では、大人なしめのファンも総立ちになるほどの盛り上がりぶり。アンコールの最後には兄弟2人のアコースティック・ギターで「カウガール」をしっとりと聴かせてくれた。

実はキリンジの武道館公演に少しの違和感をおぼえていた。武道館はロック・バンドのイメージがどうしても強いだけに、この日のステージはどうなるのか? そんな興味本位な気持ちが強かった。しかしそんな勝手な心配はどこへやら。どこのステージに立とうとも、キリンジの音楽の良さは変わらないと再確認させてくれた有意義なライヴになった。
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