エリカ・バドゥ、ヒップホップの商業主義化に苦言

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スピリチュアルな世界までも表現するR&Bシンガー、エリカ・バドゥ。彼女には、よく“ネオ・ソウル・ムーブメントの第一人者”というタイトルがつくが、本人はそう呼ばれることに居心地の悪さを感じている。

「ネオ・ソウルというのは、もうひとつのレッテルに過ぎないでしょ。私たちがそういったレッテルを作ったわけじゃないわ。誰かそういうのがどこから来ているか知っている?たぶん、それを箱詰めして売れる誰かからなんでしょ」と、デンバー・ポスト紙(日曜版)のインタビューに対してバドゥは答えている。

とはいえ、彼女のこれまでの数々のアワード受賞やトップチャートへのランクイン、さらには500万枚セールスを記録した'97年のデビューアルバム『バドゥイズム』が、ネオ・ソウル・ムーブメントの起爆剤になったことは間違いない。しかし、彼女の希望は、いい音楽を作り続けている存在として知られたいだけだ。

「ヒップホップは私たちの行動じゃなくて、生きることそのものなのよ」とバドゥ。「なにを着るかとか、どんな話をするかとか…、みんな同じビートのノリがあるのよ」「カルチャーなんだから、その中であなたはあなた自身の場所を探さなきゃ。トップ10とかトップ40チャートにはそういうものを押し付けられないから。チャートというのは、単になにが売れるかだけなのよ」

バドゥ、本名エリカ・ライトは、デビューアルバムに続く『ママズ・ガン』でグラミー賞を受賞している。「ヒップホップは利用されて、商業化されすぎているわ。これじゃまるで別の形のポン引き(売春)システムだわ」

Aki Kayamoto, NY

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