曲を売るには、イメージが大切?

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'80年代半ばに活躍したバンド、ジ・アラームが、若手の新人バンドに偽装して発売したシングルがヒットしている。彼らは、ザ・ポピーフィールズという偽名を使い、シングル「45RPM」を発売。ビデオでは、10代の無名バンドに演奏している振りをさせていた。

ジ・アラームは、「68 Guns」('83年)などのヒット曲を持つベテラン・バンド。現在でも一部に熱狂的なファンを持っている。しかしジ・アラームの名で曲をリリースしても、メンバーの年齢や時代遅れという偏見のため、ラジオ局でまともに相手にされなかったという。シンガーのマイク・ピーターズは「イメージがどれだけ売り上げに関係するのか、証明したかった」とBBCニュース・オンラインに語っている。「純粋に曲の良し悪しを判断してもらうために、何かしなくてはと思ったんだ」

そこで彼は、新人バンドとして曲をリリースし、無名の10代のバンド、ザ・ウェイライダーズを身代わりに立てることを思いついたという。これが見事に成功し、ピーターズは、曲がチャート入りをしたのを見届け、バンドの正体を明らかにした。

「45RPM」は、現在チャートの28位。正体が明らかになったことが、この先どうレコードの売り上げに影響するのだろうか。またテレビでパフォーマンスする際、どちらのバンドが出演するのか――ジ・アラーム自らが登場するのか、それともザ・ウェイライダーズがクチパクでパフォーマンスするのか――楽しみだ。

Ako Suzuki, London
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