日本が大好きなリリックス来日公演、最速レポート

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彼女達はマドンナ率いる、マヴェリックからアルバム『フォーリング・アップヒル』を リリースし、話題になったリリックス、待望の全国を廻る来日公演。

2日目の東京公演、オープニング・アクトを務めたのはBARKSが大注目する湘南発6人から成るバンド、THC!!(ティ・エイチ・シー)。この日のライヴではインディ・シーンで活動しているTHC!!のことを知っている人はそんなにいなかったかもしれない。しかし、彼らは持ち前の元気と明るさと、安定感ある演奏で次第に会場を温めていく。そして温まった中盤に会場の多くの人の心を揺さぶったのは、THC!!冬のクラシック「雪」! ヴォーカルKANAのパワフルで温かみのある声と、きれいなハモリとしっかりと伝えられるKAIとRITZのラップ。そして、なんといっても揺るぎないリズム体と重量感溢れるサウンドは、THC!!を知らない観客にも間違いなく響いたはず。最後は観客とのコール&レスポンスでコミュニケーションをとりながら、疾走感溢れる「Unstoppable」のタイトでな演奏でステージを閉めた。まだまだ、荒削りのところはあるが、ライヴの楽しさ、伝える力、まとまった演奏……とまさにインディの枠を超えた実力をみせつけたTHC!!。今後、日本の音楽シーンで暴れてくれるに違いないと確信させられるパフォーマンスだった。

そしてお待ちかね、リリックス。会場には女の子のファンもいっぱいで、可愛らしい声援も飛び交う……。そんな声援に、嬉しそうながらちょっと緊張気味に登場したリリックスは一曲目「Dirty Sunshine」を披露。しかし、出だしにターシャ(Vo&G)が歌詞を間違えるハプニングがあって、一度、仕切りなおしに。そんな出だしは彼女達にちょっと不安を与えたようで、それぞれの声とサウンドは、なんとなく噛み合わずに進んでいく。しかし、とにかく曲の間に声をだして、“アリガトウ”と日本語で観客を盛り上げていく彼女達。前半には新曲を2曲も披露したが、これもまた彼女達を緊張させた理由なのかもしれない。

しかし、彼女達の本当の魅力を見せだしたのが中盤に披露したアコースティック・セットの「Promises」と「24/7」だった。この時にひっぱったのは、最初に間違えたターシャだ。彼女がここで披露した歌声が伸びやかにやさしく会場を包み、温かい雰囲気と共にバンドもだんだんと一体化。こういったなんとなく甘い空気はガールズ・バンドならではなのかもしれない。そしてそれからの後半は、一気にリリックスらしくロックな元気さと一体感を生み出し、会場もそれに一体となって盛り上がる。この日、ハプニング続きのターシャは、終盤で披露した大ヒット曲「It's about time」でも半分くらいギターが鳴らなくなる。スタッフが駆けつけるも、最後までみんなが合唱するこの曲でギターは鳴らず…。しかし、ターシャは「ロックだからこういうこともあるわ」とけろっとした顔で一言。そんな彼女は素直にかっこよかった。そして最後に「今日の最後の曲は「Tomorrow」よ。この曲は明日をどう過ごすかって言う曲よ」と伝え、気持ちよく明日を迎えられるような演奏で幕を閉じた。

彼女達にとって大好きな日本、そして東京公演はベストなステージとは言えなかったかもしれない。しかし、それでも彼女達は一生懸命に楽器を弾き、歌い、そして言葉の通じない日本の観客を一体になろうとしていた素の魅力、そして後半は上向きなテンションへと持っていった、確かな力がある。さらに、新曲も1stに劣らない曲を作っている。彼女達は常に“Tomorrow”を向いている、それは一歩一歩前進する道を確実に切り開いていく証拠だろう。

<LILLIX JAPAN TOUR>2004/02/19@SHIBUYA AX
1. Dirty Sunshine 2. Lost and Confused 3. Sick 4. Loser(新曲) 5. Because 6. Invisible 7. Turpentine(新曲) 8. Fork in the Road 9. Promises 10. 24/7 11. Quicksand 12. It's about time 13. Donut(新曲) 14. Tomorrow Encore:1. What I like about you

★LILLIX 来日メッセージをどうぞ!
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★THC!! PVを3曲ドド~ンとフルで公開中!!!
../feature/?id=52336050
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