S.C.C.のリーダー格、ビッグ・プロディジーが地域にこだわったコンピ・リリース

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西海岸ヒップホップ・シーンのリヴィング・レジェンドなグループ、SOUTH CENTRAL CARTEL(以下、SCC)。目まぐるしく移り変わるヒップホップ・シーンにおいて、10年以上にも渡りコンスタントなリリースを続けている彼らのようなグループはかなり希少だ。とは言え、地元L.A.を中心とし、カリフォルニア全土で圧倒的な影響力を誇っている彼らではあるが、ここ日本ではまともな評価がされているとは言い難い。コンシャスでスノッヴなモノばかりを表層的に追っかけている日本の多数のメディアにとってすれば、彼らのような典型的ギャングスタ・アティテュードのグループは、最も忌み嫌う存在であろう。だが、リスナーは連中が思うほどバカじゃないのだ。くだらないメディアを嘲笑うかのように、ここ1~2年の間に日本でも彼らの人気は完全に定着してきている。

そして'04年の第一弾リリース『Big Prod. Presents HOOD MUZIC Vol. 1』が到着した。今作は、そのタイトルが示すとおりSCCのリーダー格、BIG PRODEJEが仕切ったコンピレーションになっている。

「今作は俺の親しい仲間を集めて作ったコンピで、俺個人の作品であり、ストリートに向けたものだ。ラジオうけするために作ったものでは無く、ストリートに繋がっているものさ。今後もこのシリーズは続けてやっていくつもりなんだ」(BIG PRODEJE)

彼の言葉どおり、今作はストリートのラフでロウなサウンドが詰まっている。SCC本隊での作品で聴けるオールド・ソウルに傾倒したサウンドは皆無であり、正にPRODEJE個人の作品と言えるだろう。だが、今作はただのギャングスタ・アルバムではない。HOOD(地域)をリプレゼントしたアルバムになっている。

「アルバムを作る時ってのは常にHOOD MUSICとGANNGASTA MUSICの両方を混ぜているんだが、今回はGANGSTAな暴力的、攻撃的なものを取り除いた。HOOD MUSICってのはそう言う要素が全く必要ないんだ」(BIG PRODEJE)

そのHOOD MUSICという名の如く、今作には彼と関係の深いアーティストのみが参加。L.V.やYOUNG PRODEJEらSCCクルーは当然、KURUPT、BAD AZZ、SUGA FREE、TRAY DEEE、JAYO FELONY、SPICE 1、C-BO…L.A.のみならずカリフォルニア全土から、そうそうたる面々が名を連ねている。早くもVol. 2の制作に取り掛かっているらしく、今年もPRODEJE~SCCの活動から目も耳も離せないだろう。

Masso187um

『Big Prod. Presents HOOD MUZIC Vol. 1』

1 Intro
2 Well Respected / Floc feat. Kurupt, Jayo Felony, Tray Dee
3 Famous Remix / S.C.C.
4 Da Zoo / The Zoo Babies
5 California / Floc
6 Da Gangsta Way / S.C.C.
7 I'll Take / S.C.C.
8 Cold Thang / Da Floc
9 P.B. Skit
10 Police Bitch / NME
11 Percolate / Young Prodeje
12 Freeway Mode / Floc feat. Suga Free
13 Bangin' And Swangin / Mr Wesside
14 Skit
15 Thug Disease Remix / S.C.C. feat. C-Bo, Spice 1 & Profit
16 Bucket Naked / Convict feat. Micc Multiee
17 Ooh Daddy (Original) / Young Prodeje feat. DVS(Young Murder Squad)
18 So Quick So Fast / Young Prodeje feat. Micc Multiee
19 Till I Hit / Droop feat. Bad Azz, Spice 1
20 Cali Days / Young Cali
21 Jungle / S.C.C.
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