元ツェッペリンのJ.P.ジョーンズを迎え待望の2ndアルバム完成のザ・ダットサンズを直撃!

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元ツェッペリンのJ.P.ジョーンズを迎え
待望の2ndアルバム完成のザ・ダットサンズを直撃!

ニュージーランドの爆裂ロケンロール野郎、ダットサンズが大人になって帰って来た!
2年前の衝撃のデビュー作『ザ・ダットサンズ』は、往年のブリティッシュ・ハードロックを
彷彿とさせるブギーでワイルドなロックンロール・アルバムで、その初期衝動満載のカオスは
ガレージ・ロック・ファンはもとよりヘヴィ・メタル・ファンをも魅了したが、かの伝説のバンド、
レッド・ツェッペリンの名バイ・プレイヤーでもあったジョン・ポール・ジョーンズを迎えて制作した
2ndアルバムの今作『アウタ・サイト/アウタ・マインド』はより普遍的な魅力をもって、
あらゆるロックファンをも取り込める充実した内容に仕上がった。BARKSは今作の
プロモーションのために来日した、そんな彼らに直撃してみた。

「やりたくてもやれなかったことがジョンの経験値を加えることで可能になった」


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最新アルバム

『アウタ・サイト/アウタ・マインド』

V2 Records Japan
V2CP-184 \2,520(tax in)


1. ブラックン・マイ・サム
2. ザット・シュアー・エイント・ライト
3. ガールズ・ベスト・フレンド
4. メッシン・アラウンド
5. チェリー・レーン
6. ゲット・アップ!(ドント・ファイト・イット)
7. ホンコン・フューリー
8. ホウァット・アイヴ・ロスト
9. ユー・キャント・ファインド・ミー
10. ドント・カム・ノッキング
11. ルシール
12. テイク・ア・トリップ
13. チャージング・ライノ
14. グッド・ラック…ユア・ゴナ・ニード・イット

ザ・ダットサンズ オフィシャルサイト
http://www.v2records.co.jp/
artist/a061/
──新作はずいぶんと逞しくなりましたよね。これまでのような、“押して押して”というタイプではなくなったと言うか。

ドルフ・デ・ダットサン(Vo&B):そうだね。デビュー作の時はレコーディング期間が少なかったから、ライヴで演奏してる曲をそのまま録音せざるを得ない状況だった。それに比べると、今回は時間があったんで、曲をじっくりと練ることができたんだ。たしかに前のアルバムは“リフで攻めて攻めて……”という感じだったと思うんだ。もちろん、そういう良さは今回も活かしてはあるけど、でも、今回はまず曲がありきで、その曲にあったリフを後からはめ込んで行く、というやり方にトライしてみたんだよね。

──'70年代ハード・ロック風のギター・ソロも前作ほどには目立ちませんよね。

クリスチャン・ダットサン(G):日本では、携帯電話の着信音で僕らの曲が使われる場合、ギター・ソロなんだってね。それぐらいトレードマークになってるってことなんだと思うけど、より抑えて効果的にソロを使うことでメリハリを付けてみたんだ。

──あとはドルフの歌い方もスクリームが減って、抑えた感じになってきて。

ドルフ:そうだね。全編叫ぶのでは曲のドラマ性が生まれにくくなるからね。僕らはスラッシュ・メタルとかラップ・メタルのバンドじゃないから。ああいう、どこのパートも同じように叫ぶ音楽は好きじゃない。やっぱりまず“曲がありき”なんだ。

──たしかに今回は「ガールズ・ベスト・フレンド」や「チェリー・レーン」のような、これまでのダットサンズにしてはかなり意外な影のあるクールな曲もありますよね。「ガールズ・ベスト・フレンド」なんて、ジョナサン・リッチマン&モダン・ラヴァーズ('70年代初頭のサイケデリックなパンク・バンド)を思い出しましたからね。

ドルフ:モダン・ラヴァーズって指摘ははじめて受けたけど、それは言い得て妙だなあ。たしかに、あの曲は物語風につぶやくように歌っているからそう言う雰囲気は生まれているかもね。「チェリー・レーンはだいぶ前から温めていた曲だったんだけど、僕らっぽくないのかなと思って録音はしてなかったんだ。ようやくそれができる自信がついたので録音してみたんだ。コードやハーモニーを活かせる自信が付いたんだ。

──やはりかなり楽曲寄りの作品ですね。尊敬するソング・ライターは?

ドルフ:ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトだね。彼の曲にはどんなアレンジにしても通用するほどの普遍性がある。あと、スローンスーパーグラスなんかも優れた曲を書くと思うな。

──今作の成長を可能は、ジョン・ポール・ジョーンズの力が大きかったのでしょうか?

ドルフ:そうではあるけど、彼から「ああしろ、こうしろ」と言われてそうなったワケじゃない。彼は純粋に僕らの音を気に入ってプロデュースを引き受けてくれたし、ほとんど口出しもしなかった。そして、目指す音楽の方向性に対してのヴィジョンも一致してた。だから、僕らがこれまでやりたくてもやれなかったことがジョンの経験値を加えることで可能になった、ということはあると思うけど。

──この自信作をもって世界的にも成功したいところですよね。前作での成功はストロークスやホワイト・ストライプス以降の“ニュー・ロック”と呼ばれるムーヴメントに負うところが大きいとも思うのですが。

ドルフ:たしかに日本やヨーロッパだと雑誌の編集者やラジオのディレクターが本当に自分たちの好きなものを押して、それが反映される形になってるよね。感謝してるよ。でも、アメリカはなあ……。クリアー・チャンネル(アメリカのラジオ局の大半を買収した独占企業)がラジオでかかる曲を事前にコントロールする変なしきたりがあるだろ?

クリスチャン:そこをジェットなんかは本当に上手く切り抜けて、よくあそこまでブレイクできたなあと、感心するけどね。

──そんなジェットに嫉妬することはないんですか?

クリスチャン:おいおい、ロックは競争じゃないんだぜ(笑)。僕らは世界のいろんなところでライヴが続けられて喜んでもらえればそれでいいのさ。ここ日本のギターウルフとか『キル・ビル』にも出ていた(女性ガレージ・バンドの)THE 5.6.7.8'sみたいにさ。

──そう言えば、ギターウルフのトリビュート作にも参加しましたね。

ドルフ:そうなんだ。僕の郷里ニュ―ジーランドのような小さな国まで来てライヴをするあのスピリットは本当に凄いと思うんだ。

──では、最後の質問です。正直、僕はあなたたちはもっとロックの伝統に忠実なタイプだと思っていたのですが、今回、予想以上に変化に富んだ作品を発表してきました。「ロックンロールの可能性を追求したい」という考え方は、あなたたちにはありますか?

ドルフ:基本的に5拍子の曲をやるわけじゃないし、ストリングスを入れたわけでもないから、基本的にはトラディショナルなロックンロール・バンドだよ。でも、同じことを繰り返すなんてナンセンスだと思ってるよ。

クリスチャン:ロックンロールにルールはないのさ。それこそがロックンロールの一番素晴らしいところなんだよ。

取材・文●沢田太陽

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