| ――ついにニューアルバムが完成しました。まずはこのアルバムが出来上がっていく過程を教えてください。
さわだともこ(以下、さわだ):アルバムを~というのはもう2年くらい前からあったのかな? でもそんときは、ええアルバム~?って思っていて(笑)。シングルやったらいいけどおって。それで、去年のあたまに「哀恋歌」というマキシシングルをサウンドサン レコードというレーベルから出したんですね。シングル出したし、次はアルバム出さなあ、あかんかなあ?って。そこからようやく重い腰をあげて、とりかかり…。よっしゃ出すわあって決めたら1日でも早く出したい!なんてめっちゃ思うようになり(笑)。でも、やっぱりすぐなんてそんなのありえへんから、ちゃんと計画を立てて。夏にレコーディングして、年内中にだしたいなあというくらいに落ち着ついて。
――アルバムが完成して、Teenage Symphonyのレーベルプロデューサーからメジャーでこのアルバムを出さないかという話になったという経緯だとか。
さわだ:そうです。1回きちんとした形で完成したあとに、メジャーから出す話が進んで、それには出来上がっているアルバムから1曲抜いて、さらに1曲新しく録音しなきゃあかんとなり……という作業を去年の12月くらいにちょこっとしてました。だから、実はかなり前から出来上がっていたんですよ。
――そして、アルバム『花降る午後』は全8曲入りになったわけですが、半分が新曲で、半分はこれまでの曲を収録していますね。
さわだ:いちばん古いのは「たいくつ」ですかねえ。たぶん99年とかじゃないですか。バンドやりはじめて1年くらいに作った曲です。「ちっちゃな春」と「蒼の痕」が2001年。えっと、今ある曲がこれとこれと、これやから。これは絶対入れたいし、そんならアルバム作るにはあと何曲か作らなきゃあかんなって。「そっとおやすみ」「いつか」「花降る午後」「そばにおいで」がそれ。
――ライヴで昔の曲を演奏していると思うので、今回収録した曲がそんなに昔の曲だと思ってないと思いますが、改めて昔の曲を録音して発見はありましたか?
たるたにさとし(以下、たるたに):昔の曲でも、新しく録音し直しているんですけど。やる前から今なら、あの頃よりもっといいかたちで伝えられるはずやと思っていたので。実際そうなったのでよかったです。
さわだ:作った当初はライヴで伝えられなかった曲の良さっていうのが、今回のレコーディングで100%以上出せたっていうのがうれしくて。「蒼の痕」とかに関しては、単純にストリングスとか、前の音源にはなかったものをうっすら入れてみたりというのもあるんですけど。すっごいよくなってる。
――さわださんの書く歌詞は、言葉選びがとても素敵で、聴いているとついなごんでしまうのですが、どんな風に歌詞は出来上がってきますか?
さわだ:そうですね。普段から詞の状態というよりは、あ、この言葉って素敵。っていうようなことをノートにいっぱいいっぱい書きためていて。それで歌詞を書くときは、先生からメロディをもらったときに、まず自分でなんの言葉をメインに持っていきたいのか?と考え、例えば「花降る午後」なら、出だしのあの2行、あれをメインに持っていきたいがために、その続きを考えていくっていう。何を歌いたいのかっていうのを、考えますね。歌おうと思ったら、その次に出てくる言葉も絶対手を抜かない……。よく言っているんですけど、全サビのつもりで(笑)書いているんです。私の詞にAメロもBメロもないぜって(笑)。
――最後にアルバムがメジャーから出るということに関してどう思われてますか?
さわだ:バンドだからだと思うんやけど、私たちってすごく1曲1曲を作るのがスローペースなんですね。きっとメジャーになったら、そういうのも少しずつ早くしなきゃあかんと思うし。実は3年くらい前にちょうど1stアルバムが完成したときの雑誌のインタビューで、『2ndアルバムはメジャーで!』なんて言っていたことを最近思いだして(笑)。えらいこと言ってたなあと思ってるんやけど、叶いました(笑)。
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