平井堅、10周年記念ツアー・ファイナル・レポート

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7月17日、さいたまスーパーアリーナ。この日は、彼のデビュー日である5月13日から始まった、平井堅のデビュー10周年記念全国ツアー<Ken Hirai 10th Anniversary Tour>の最終日だ。全国22ヶ所30公演という、これまでのツアーの中でも最も長丁場となったもので、実に12万人もの観客を動員。今回のさいたまスーパーアリーナにも、彼の記念すべき10周年ツアーの千秋楽を見届けるべく、収容人数いっぱいの1万8千人もの観客が集まった。

開演時間が近づくにつれ会場は徐々に人で埋め尽くされ、そしてそれぞれの期待感が熱気となって巨大な会場を覆っていた。ほぼ時間どおりに開演したショウは、「Precious Junk」でスタート。“今日は命懸けで歌う”と宣言したMCを挟み、懐かしの「片方ずつのイヤホン」や「LOVE OR LUST」などを熱唱した。コンサートも中盤に差し掛かると、ファンにはおなじみKen's Barのミニ・ヴァージョンがステージに登場! 2ndアルバム『Stare At』に収録された「キャッチボール」や大ヒット・シングル「思いがかさなるその前に…」などをアコーティックギターとのセッションでしっとりと聴かせてくれた。さらに、「強くなりたい」や「Life is...」などの人気曲をピアノの伴奏とともに優しく歌い上げ、1万8千人のオーディエンスにしばし時を忘れさせた。

そして、終盤にさしかかると、社会現象にまでなった映画“世界の中心で、愛を叫ぶ”のテーマソング「瞳をとじて」を熱唱。全身全霊を込めたかのようなヴォーカルで、聴く者のイマジネーションを無限に膨らませた。そしてクライマックスには、「Strawberry Sex」や「KISS OF LIFE」などのアッパー・チューンでさいたまスーパーアリーナをシェイク! 沸き立った会場をクールダウンさせたラスト・ソングは、最新アルバム『SENTIMENTALovers』の最後に収録された「センチメンタル」。“曲が生まれる瞬間の無垢な状態で聴いてください”というMCとともに、平井堅自身によるピアノの弾き語りで披露された。
アンコールの「gaining through losing」では、観客が一体となって大きな合唱となり、10周年を締めくくるのにふさわしい感動的な光景で幕を閉じた。公演内容はすべて終わり、はちきれそうな拍手のうずの中、平井堅は口に1本指をあてて「シー」のジェスチャー。静まり返った会場に向かって、マイクを使わずありったけの大きな声で「みなさ~ん! 本当にありがとうございました~!」。そしてペコリと一礼して、ツアーのすべてを終了した。

そういえば、先日カヴァーアルバムをリリースしたボニー・ピンクがこんなことを言っていた。「平井さんが、以前わたしのコンサートを観にきてくれたんです。そのとき、客席で全曲(わたしの声に対して)ハモってたらしくて(笑)。その話を聞いて、彼は本当に歌うことが好きなんだなぁって思ったんです」。この微笑ましいエピソードの中に、平井堅という人物がいかに歌うことを愛し、そして歌うことに人生を捧げているという事実が集約されているような気がした。日本で唯一と言って良いほどの本格的なメイル・シンガー平井堅。10周年という節目の年を迎えた彼が、今後どのような展開をみせるのか? たとえ、どのような展開を見せようとも、彼の歌に対する真摯な思いがある限り、平井堅は平井堅たりえるだろう。

◆セットリスト

1 Precious Junk
2 片方ずつのイヤフォン
3 LOVE OR LUST
4 楽園
5 Ring
6 キャッチボール
7 思いがかさなるその前に…
8 強くなりたい
9 LIFE is...
10 キミはともだち
11 言わない関係
12 瞳をとじて
13 Strawberry Sex
14 style
15 KISS OF LIFE
16 Love Love Love
17 センチメンタル
<アンコール>
18 Gaining Through Losing
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