待望の1st完成インタヴュー:意味のある音の存在

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1st FULL ALBUM
『レミングス』
2007年2月28日発売
QQCL-23 \3,059(tax in)


1. レミングス
【試聴】
2. 四季彩彩Other side
【試聴】
3. 26 Other side
【試聴】
4. トーン・ジギ
【試聴】
5. √135 【試聴】

6. みこと
【試聴】
7. 解読不能
【試聴】 【PV】
8. マラカイト【試聴】 【PV】
9. メイ 【試聴】
10. 雷音
【試聴】 【PV】
11. Someday【試聴】
12. 片瞑り【試聴】
13. 薄夕湖
【試聴】




■オフィシャル・サイト
http://www.jinnlove.com
“死ぬって何だろう”って考え抜いた結果が
自然と歌に出てるんだと思う

――面白い! あとは先程「詞には文句を付けないで」発言がありましたが、私の中ではひぃたん、明らかに年齢詐称疑惑です。

ひぃたん:いやいや。3月で二十歳でっす。

――「みこと」なんか聴いちゃうと、10才は確実にごまかしてるだろうと。

ひぃたん:ハハハ。「みこと」は、私に6才の弟がいるのと、あとは私、本がとにかく好きで。ちっちゃい頃からいつも本を読んでて、ある意味、耳年増で(笑)。そして詞は言いたいことを書くというよりは、曲の景色を拾って言葉にするって方法をとってて。この曲はたまたま、おじいちゃんと孫が見えちゃったから、おじいちゃんはこんな時どんなこと言うのかなって考えていったんですね。ただ結構悩みましたよ。そんな大それたこと書けないって一時は思ったし。でも3人に「こんなこと言ったらおこがましいかな?」って聞いたら、「バカじゃねぇの? お前が歌うんだから好きな詞を書けばいいじゃん」って一喝されて。「そっか!」って。だから好きに書かせてもらいました。

――光があって影がある。ジンの歌からは、そんなよくあるテーマの奥の感情が伝わってきてゾクゾクするし、自分だけじゃないって安心できたりもする。

ひぃたん:ああ、すっごくうれしいです。

――そしてそれは、ひぃたんが、人はいつか死ぬということがわかってるからだと思う。

ひぃたん:うん。身内が亡くなったことは一回しかなくて。おばあちゃんだったんですけど、ぶっちゃけそんなに悲しくなくて。

――ちょっと存在として遠いもんね。

ひぃたん:遠かった。でも、「死にたい」って言う人はチョーいっぱいいるし、私の友達のさらに友達は亡くなるんですよ。事故や自殺でたくさん。だから“死ぬってなんだろう”って考えさせられることがすごくあって。頭の中で、考えて考えて考え抜いた結果が自然に歌に出てるんだと思います。

――ただ、二十歳は光だけを求めても許される年頃じゃないのぉ? とも思う。

ひぃたん:そっか(笑)。まぁ光の詞は他に書く人がいっぱいいるから。たまたま私は人の内面。生き方、流れ方。何に苦悩して、傷ついて、喜ぶのか。そういうのにすごく興味あるんですよね。

――話を聞かせてもらって、ジンの音楽に迷いがない理由がわかった気がしました。

哲之:確信がなかったらこんな音楽やらないよね。ライヴハウスで活動してても、何系みたいなバンドさんも多いし、でも絶対仲間に入れてもらえないし(苦)。意味のない自信がないと流されると思いますね。

ひぃたん:やっぱり外からいろいろ言われますからね。だけど、(耳塞ぐポーズで)何も聴こえませーん!みたいな。自分を信じてきてホントに良かったなぁと思う。そのおかげで根付いたものがあるから。誇りとか確信が生まれてきたから。今、胸張ってステージに立てるのがうれしいなと、うん。

取材・文●山本祥子
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