凛として時雨、アグレッシヴに美しく進化を続け豊穣を感じさせる最新アルバム『just A moment』リリース大特集

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[BARKS FEATURE] 凛として時雨

瞬時に切り替わる曲展開と男女ツインヴォーカルで唯一無二のサウンドを提示

1年9ヶ月ぶり待望の3rdアルバム『just A moment』リリース大特集

INTERVIEW-01

──凛として時雨は、2008年12月のシングル「moment A rhythm」から、活動の場をメジャーレーベルへ移しました。どんな変化を感じていますか?

TK(G/Vo):楽曲制作の面においては、ほぼ変わらない感じです。変わったことと言えば…インタビューの部屋が広くなったぐらいで(笑)。

――1年9か月ぶりのニューアルバム『just A moment』は、環境が変わってから最初のアルバムです。テーマやコンセプトは?

TK:アルバムは、何の器も考えない状態で作り始めたんです。曲数も、「こんな曲を入れよう」というのも、何も考えずに見切り発車するというか。いつもそうですね。特に今回は、走り去るように作り始めて作り終えたという感じなので。「Telecastic fake show」と「moment A rhythm」というシングルが2枚出て、その2曲も収録されているんで、(アルバム)制作のプロセスはいつもよりは少ないんです。僕らは毎日スタジオに入って長い間やっているような感覚だったんですけど。去年の12月ぐらいから始めて、バレンタインデーに締め切りっていう感じだったので、わりとタイトな感じだったと思うんですけど、嵐が過ぎ去ったような感じで出来上がりました。

――作り方に変化はありましたか。

TK:何もない状態からスタジオで構築していく場合もありますし、打ち込みで作ったものを3人で具現化する場合もありますし。いろんなタイプの楽曲があるという意味においては、変わってないです。

――345さん、アルバムの手応えは?

345(B/Vo):すごい、いい作品になったと思います。

――どのへんが好きですか。

345:アコギの曲とか、ピアノが入ってる曲とか。いろいろやって楽しかったです。

ピエール中野(Dr):聴き応えもあって、とても満足してます。

――何か個人的なテーマはありました?

ピエール中野:僕の場合、テーマはいつも決めてないんです。フレーズとか、今までにやったことのない音作りとか、細かいことを言えばあることはあるんですけど、全体のテーマとして意識してやったところはないです。北嶋くん(TK)が持ってきたものに対して、きちっと反応できるように、精一杯やったつもりです。どうでしょうか?

――いいです(笑)。カッコいいです。

ピエール中野:僕もカッコいいと思います。よく聴いてます。

――確か、ピエールさんはテクノ好きでしたっけ?

ピエール中野:テクノ大好きですね。今日もファットボーイスリムを聴いてきました。これはテクノというか、ダンスミュージックですね(笑)。

――サウンドの中に、やっぱり入ってるなと思ったんですよ。テクノやダンス音楽の要素が。

ピエール中野:うん。体を動かした時に、音に合わせて気持ちよくなるような感じは、意識して叩いてます。実は。

――さっき345さんが言ってくれましたけど、アコギやピアノを入れたスローテンポの曲は、新しいチャレンジですか。

TK:アコースティックギターだったりピアノだったりというのは、楽曲を作る上で、なんとなく自然な流れで結果的に入ったという感じ。ハチマキ巻いて、「よし、新しいチャレンジするぜ」というような意気込みは特になかったです(笑)。

――新しい要素と言えば、歌が変わりましたよね。少しキーが下がって、素の声に近い感じで歌っている曲が多いかなと思います。

TK:前に比べたら、声を張ってない部分が多くなったかもしれません。地声とはまた違った種類の声で、今回はライヴでの再現性はあまり深く考えないで突っ走った感じなので。

――今回はスタジオでできることに集中した、と。

TK:そうですね。

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