2月17日、ニコニコ生放送で生配信された番組『MAX松浦の朝まで松木らNIGHT☆』に小室哲哉がゲストとして登場し、エイベックスの松浦勝人 代表取締役社長と東京プリン・伊藤洋介、そしてドワンゴの川上量生 代表取締役会長らとともにインターネット時代の音楽や作曲の方法などについてトークを展開した。

◆小室哲哉が全曲手がけたAAA『BUZZ COMMUNICATION』ジャケット画像

番組は、「小室哲哉が最近何をやっているのか?」という話題からスタート。ここで小室は「去年(2010年)、松浦社長から『AAAやってみない?』という提案を受けてアルバム全曲やらせていただきました。」と、直近の仕事について語り、「(仕事では)悔いが残ることもあるけど、今回はこれ以上できることがないくらいのでき」と、その完成度に自信をのぞかせた。




そして話は、ニコニコ動画で活躍するネット時代のクリエイターへと移る。過去に<ニコニコ大会議>にも出演し、大いに刺激を受けたという小室哲哉。「ネット社会になったここ10年くらいで音楽の作り方は変わりました。『ボーカロイド』を使われる方は、デスクトップだけで曲を作るわけじゃないですか。」「僕はそういう作り方じゃなくて、まず鍵盤に触れるところからなんです。」と、作曲方法の違いについて説明した(1980年代から90年にかけて“シンセの申し子”と言われていた小室哲哉だが、作曲する際には、意外にもシンセではなくピアノの前に座わるところから始める姿がこれまでも小室哲哉に密着したテレビ番組などで放送されていた)。

また番組で小室は、「(僕の曲作りを)見たい方って多いですか?」と質問。これに視聴者からは「見たい!」というコメントの弾幕が右から左へと降り注ぐ。その流れのまま、話題は「小室の作曲方法」へ。伊藤の「一日最高何曲作ったことありますか?」との質問に、小室は「曲数は答えるのが難しいけど、同時に2曲とかは作れます。でもこれはそこそこのミュージシャンならやれることです。」とコメントし、さらに曲ができるまでの時間については「『明後日までに作って』みたいなオーダーが最近あったんですけど、そのときは考えてからひとつの塊になるまでが1時間くらいですかね。」と、さらりと答える。このスピードには伊藤や川上、そして視聴者も驚いたようで「さすがだ…」「やっぱり天才なんだな。」といったコメントが流れていた。

また、作曲の話の中ではTRFの「寒い夜だから…」の制作秘話も披露。小室によると「冬の夜にスタジオに自転車で向かっていたんですけど、自転車に乗っていたら鼻歌とか歌っちゃいませんか? そこから出来たんですよ。『寒い~夜だから~』って。これは作り話じゃなくて本当に(笑)」という感じで、あのヒット曲が生まれたのだという。この、あまりにも意外なエピソードに、会場と視聴者コメントは爆笑の渦に包まれていた。

そして「やっぱりみんな小室さんの作曲風景を見たいんですよ。」と、伊藤が小室に話を振る。小室もこの提案に乗り気の様子で、「逆に僕はユーザーがどういう風に作っているのかも見てみたいですね。」とコメント。小室哲哉とユーザーが作曲し合う、というコンペ企画構想がグッと現実味を帯びはじめる。MAX松浦からは、「(コンペでは)何か課題を与えればいいんじゃないかな。3日間で作る、とか。」という提案があり、さらに小室に「選ばれなかったらどうするの?(笑)」と、ニヤリ。小室は、「それは今の時代、あることなんですよ(笑)。でもそれでいいんです。」と、謙遜しつつも、「そんなに堅くしなくてもいいし、僕だけ縛りにしてもらってもいいですよ。」と、そこは日本の音楽シーンにかつてないほどのムーブメントを起こしたヒットメーカーらしく、自信たっぷりに答えていた。

最後に小室は、今後の展望について「ネットの作曲文化はそろそろ成熟期に入っているんじゃないかなと思います。潜在的なクリエイターの『この人に歌ってほしい!』っていう希望があれば、もしかしたら(こちらから)供給できるかもしれない。それが組み合わさったら面白いことができるんじゃないかと思います。」と語ると、ドワンゴの川上会長は「全力で企画を考えます!」と力強く答えていた。

なお、番組のエンディングでは、持ち込んだキーボードで小室哲哉による「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」などの生演奏も披露された。

◆ニコニコ生放送