【ライブレポート】<ひな祭りフェスティバル 2013>でBerryz工房は10年目に突入。パシフィコ横浜に響く「Berryz最高!」

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Berryz工房の10年目突入(9周年)と、彼女たちをはじめハロー!プロジェクトの各グループを支えてくれたファンへ感謝の気持ちを込めたイベント<Hello! Project 春の大感謝 ひな祭りフェスティバル 2013 〜Berryz工房10年目突入スッペシャル!〜>が、3月3日にパシフィコ横浜にて開催された。

◆<Hello! Project 春の大感謝 ひな祭りフェスティバル 2013 〜Berryz工房10年目突入スッペシャル!〜> 画像

Berryz工房の結成記念日を祝うため、ファン約6000人が結集したイベントは、先日発表されたハロプロ研修生内ユニット・Juice=Juiceの初オリジナル曲「私が言う前に抱きしめなきゃね」からスタート。彼女たちは前日から行なわれている同フェスのステージが初お披露目。そのフレッシュというより初々しいという言葉がぴったりのパフォーマンスで、会場を楽しませた。

続いてはモーニング娘。が早々に登場。ハロー!プロジェクトの頂点に位置する彼女たちに一際大きな歓声が上がる。記念すべき彼女たちの50枚目のシングル曲となった「One・Two・Three」「The 摩天楼ショー」から始まったステージでは、先日、つんく♂プロデューサーがミュージックビデオを突然公開した新曲「ブレインストーミング」もいち早くライブパフォーマンス。ファンの熱量が一気に上がるのが伝わってくる。

そんな盛り上がりを引き継いだのが、Berryz工房にとって仲間であり、同時にライバルでもある℃-ute。彼女たちもこのスペシャルイベントに華を添える。4月3日リリースシングル「Crazy 完全な大人」を初公開すると、「会いたい 会いたい 会いたいな」「JUMP」など、彼女たちの武器であるアグレッシブなパフォーマンスを次々炸裂させて、会場をもっと熱くする。

同時開催されている、SATOYAMA movementのイベント<Forest For Rest SATOYAMAへ行こう>。もちろん、このプロジェクトから生まれた音楽ユニットも<ひな祭りフェス>に参加。清楚さが溢れてくるようなピーベリー、期待の新人・田崎あさひはキーボードとともに元気に、GREEN FIELDSは純朴さとフレッシュさが共存し、ハーベストは新芽のような成長を感じさせる。そしてDIY♡。天から与えられた彼女たち5人の圧倒的なスタイルとセクシーは、まさに“Dance In Yourheart”。会場の誰もが心を踊らせ、興奮を覚えたはずだ。

3月20日リリースの「旅立ちの春がきた」を初歌唱したスマイレージは、イベントでもあわよくば先輩グループのファンを自分たちのファンにしてしまおうと言わんばかりの気合いの入ったライブを披露する。さらに福田花音(自称・ベリヲタをはじめて10年目に突入)は、「ジュースは飲み干したら終わりだけど、スマイルは永遠に貯まっていくだけだぞー!」と、早くもJuice=Juiceへの闘争心をもチラリと覗かせる(もっとも、和田彩花にせよ福田花音にせよ、エッグ時代から含めると相当な芸歴となり、決して新人ではないのだが)。

そしていよいよ今回のメインアクト・3月3日がグループ結成記念日となるBerryz工房。MC miyaとも言うべき雅ちゃんの軽快なトークからスタートするパーティーチューン「アジアン セレブレイション」とともに、2手にわかれて会場後方のサブステージからトロッコに乗って登場。外周を回って、パーティーのスタートだ。会場の6000人も、各メンバーのソロパートのタイミングに合わせて、メンバーカラーのサイリウムを振るという特別仕様で応える。そう、会場の誰もがBerryz工房の9周年、10年目突入をお祝いしていた。

彼女たちのライブには、サプライズゲストとして、同じくデビュー10年目を迎えるプリキュア・オールスターズがなんと総勢32人の団体で登場。その数に客席が唖然とする中で、プリキュア・オールスターズからは、Berryz工房へのお祝いと、2005年公開の『映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち』以来8年ぶりとなる、プリキュア×Berryz工房のコラボレーション決定の報告がなされた。

今回、Berryz工房がプリキュア応援団に就任するとともに、彼女たちの3月13日リリースとなる新曲「アジアン セレブレイション」が、3月16日公開の『映画 プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』の応援歌に決定。さらにBerryz工房は映画本編でアフレコに参加したり(すでに収録済み)映画公開の舞台挨拶に登壇することが予定されている。

後半、10年目に突入するのにあたって、メンバーひとりひとり、その想いや意気込みが語られる。「メンバーがいてくれたから、ファンのみなさんがいてくれたから、ここまでこれた」という最年少・菅谷梨沙子は、「これからもこのメンバーで」と、涙を浮かべる。熊井友理奈は、「言葉に表せられないくらい、Berryz工房にはいっぱい思い出が詰まっているし……」と、思い出とともに言葉も詰まって号泣。しかしながら「当時の写真見たら、みんな身長同じだし……今ってひとつのフレームに収まるの大変だから……」と、公称176cmの身長に自ら触れて、笑いも取っていく。

「小さい時とか喧嘩がすごく多いグループで、マネージャーさんも含めて話し合いになったりして『次、喧嘩したら解散になっちゃうよ』とかホントに言われてて。」と思い出を振り返りつつ、夏焼 雅も思わず涙を見せてしまう。「なんだろ、私、こんな泣かなかったのに。なんかね。こうやって涙、流すようになると年って言うじゃないですか。」と、話を一旦そらして自分を立て直す。そんな、実は弱い部分も持っているのに、人前ではそれを素直に出さずに、ついつい強がってしまうのは、いかにも雅ちゃんらしい。

「昔は、中澤姐さんとか怖かったんですけど、今は逆に後輩から『Berryzが怖い』って思われてる。」と、須藤茉麻。また徳永千奈美は、「飽きっぽい私たちがここまで続けてこれたのは、ファンのみなさん、メンバー、スタッフのみなさん、家族の支えがあったおかげ。」と感謝の気持ちを述べる。そして嗣永桃子は、「人生の半分をBerryz工房として過ごせているのは、すごく嬉しく思っています。」「みなさんからの愛は引き続きこの小指でキャッチして、ももち結びに秘めた夢と希望をお届けできたら。」と、Berryz工房100周年までアイドルやめない宣言で会場を沸かせた。

そしてキャプテン・清水佐紀は、メンバーひとりひとりに向けてメッセージを送る。

「梨沙子は、すごいセクシーで、でも歌声は誰よりもパワフルで。ほんとに一番年下なのかなって、たまに疑問に思ったりすることもあるですけど。私より3つも下なのに、すぐこっちを見てくれたり、『キャプテン大丈夫?』ってメールしてくれたり。ほんとに優しい子で。……いつもありがと。」「熊井ちゃんは、こういう場でもみんなを和ませてくれて。最近、熊井ちゃんらしさがさらに突き進んでて、見ていて微笑ましいし。いくつになってもそのままの熊井ちゃんでいてほしいなって思います。」

キャプテンのやさしさがこもった言葉ひとつひとつに再び涙を見せるふたり。そして話題は夏焼 雅へ。「miyaは、いつも相談にのってくれて、仕事の話もそうだし、プライベートの話もそうだし。悩んでたら、『溜め込んでないですぐに言いな』って言ってくれたり。いつも話してふたりで泣くこと多いんですけど、miyaが泣いてくれた時は、普段出せない涙が出て、ちょっと嬉しいなって思ったり。素直なmiyaがすごい好きで。でも、ライブの時はツンツンな感じで、『みんなついてこいよ!』って。でもそんなmiyaがすごいカッコいいなって思って。だから私も、そんなmiyaみたいな存在になれたらいいなって思います。」

感極まりながらのキャプテンの言葉に、思わず両手で顔を隠し、そのまま背を向けて肩を震わせる雅ちゃん。強がりゆえのその様子に、両隣りの徳永千奈美と須藤茉麻は気づかないふりをして真っ直ぐ前を見つめる。そして茉麻越しに、すべてわかっているかのような表情で、雅ちゃんを微笑ましく見守るももち。気づかないでいるやさしさと、そっと見守るやさしさ。「仲のよさは普通」というBerryz工房メンバー間における“自然体のやさしさ”を感じることができた瞬間でもあった。

「まぁは、ホントにBerryzの母で。いつもみんなを温かく守ってくれて。私よりホントしっかりしてると思いますよ。……なんか上手く言えないんですけど、陰で支えてくれる存在で。……茉麻のハグは誰よりも安心感があります。」と、須藤茉麻には感謝の言葉を。「千奈美は、ほんと悩んでる顔を見せないから。誰よりも一番悩んでいたりするのかもしれないけど……」と、口にしたところで、千奈美は笑顔で手を振って悩んでいないアピール。キャプテンは笑いながら「いつも楽屋を盛り上げてくれたり、自分が落ち込んでても千奈美の笑顔を見てると元気なれるので、その千奈美スマイルを大事にしていってほしいなって思います。」と、別け隔てなく誰にでもいつも笑顔で接して盛り上げる千奈美を讃えた。

嗣永桃子には、「ももは……必要?」と、なんだか話題に取り上げること自体が不服そうな声のキャプテン。「いや、必要でしょ! むしろおかしいでしょ、ももちだけなかったら!」と、キャプテンからの感動的な言葉を欲しがるももち。「ももは、いつの間にかこんな感じになっちゃって……」と、ふたりのやり取りに会場は拍手と笑いが次々に発生する。しかし、キャプテンは「でも、同い年として、すごい信頼感も持っていて。普段、特に深い話をするわけではないんですけど、でも、わかっている部分があるんですよ。だからちょっと会った時に『そうなんだよね。』とか言うと、『もももわかってくれてたんだんだなー』って。Berryzのメンバーのこともよく見ていてくれるし、MCの最中にもみんなに振ってくれたり。たまに無茶振りだろって時もあるんですけど。」と話し、お姉さんチームとして頑張っていこうと、ふたりは顔を見合わせた。

「頼りない私にみんな何も言わずについてきてくれて、ファンの皆さんもそうだし、陰で支えてくれるみなさんのおかげでBerryz工房としても、私自身としてもここまで成長できたなって思います。そして成長はここで止まったわけではなく、さらにパワーアップして行きたいと思いますので、引き続きBerryz工房の応援、よろしくお願いします!」── 清水佐紀(Berryz工房)

“頼りない私”と口では言っているが、Berryz工房をまとめているのは清水佐紀、その人である。過去にBARKSにて紹介した記事から例を上げると、2011年のBerryz工房×℃-ute「甘酸っぱい春にサクラサク」PV撮影時(参照:2011年11月11日掲載 「Berryz工房×℃-ute、「甘酸っぱい春にサクラサク」PV撮影で見せたプロの仕事」)。撤収時間が迫る中での室内のラストシーンで、スタッフから演出の説明を聞き、それを他のメンバーたちに周知徹底させ、Berryz工房と℃-uteの12人の先頭に立ってまとめ上げてミラクルを起こしたのは、彼女の力にほからならない。卒業と加入を繰り返すモーニング娘。と異なり、メンバーチェンジ(増員)が行なわれることなく9周年、そして10年目に向かうBerryz工房。なかでもキャプテン・清水佐紀の役割はハロー!プロジェクトという大きなプロジェクトの中においても、ますます大きなものとなっていくことだろう。

Berryz工房のステージは、サブステージまでも使ってイベント出演者総出演による「cha cha SING」で、スッペシャルイベントにふさわしい大盛り上がりを見せる。最後は雅ちゃんのとびきりの笑顔とピースのサインがステージに設置されたビジョンに映し出されて終演。「Berryz最高!」のコールとエンジョイの声は、パシフィコ横浜に響き渡ったのであった。

text and photo by ystuji a.k.a.編集部(つ)
◆BARKSかわいこちゃんねる
◆Berryz工房×℃-ute、「甘酸っぱい春にサクラサク」PV撮影で見せたプロの仕事(参照記事)
◆ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
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