【ライブレポート】ジャック・ホワイト、ニューヨークが大熱狂

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ソロ名義としては2枚目のアルバムとなる新作『ラザレット』を6月11日にリリースしたジャック・ホワイトが、6月6日~8日にニューヨークのランデール島で開催された<ガバナーズ・ボール・フェスティバル>に出演、2日目のヘッドライナーを飾った。

◆ジャック・ホワイト画像

ザ・ホワイト・ストライプスの代表曲から最新ソロ・アルバムに収録されている曲まで、ジャックのライブを一目見ようと押し寄せた観客に向け、圧巻のステージを繰り広げた。

摩天楼をバックにしたステージ上が青の照明に照らされるなか、花柄のシャツにサスペンダーを付けた黒のパンツという衣装であらわれたジャック。ショーをおこなうごとに、個性的なバンド・メンバーを従え話題となっている彼だが、今回は女性ストリングス、黒人の男性ドラマーとキーボーディスト、白人の男性ベーシストに、テルミンなどさまざまなアナログ楽器を担当する男性という6人編成。

彼らと冒頭からこれまで以上にキレ味の鋭い10分にわたる白熱のセッションを繰り広げ、会場を埋め尽くした観客を魅了させていた。そんななか、2曲目に早くも最新アルバムのタイトル・トラックである「ラザレット」をパフォーマンス。すでにそのエモーショナルなサウンドが話題になっているナンバーゆえに、イントロの重低音ギター・リフが流れた瞬間から熱狂の渦が巻き起こる。ニューヨーカーの間ではアンセムになっている印象だ。それに呼応するように、ジャックのシャウトもキレが増していて、ライヴという空間だからこそ巻き起こる刺激を改めて噛み締めることができた。

以降も、最新作からの楽曲を多数披露。どの楽曲も、ライヴ映えのするスリリングな展開で、アルバムをじっくり聴いてステージを体感したら、さらなる興奮が味わえるような気がした。

また最新の楽曲ばかりでなく、ザ・ホワイト・ストライプスやラカンターズの楽曲もアレンジを変更してパフォーマンス(ピアノの弾き語りや、女性ストリングス奏者とのデュエットも)。どの曲も、よりブルースなどアメリカン・ルーツ音楽に根ざしたサウンドに進化していて、今の彼の音楽性をうかがわせるものになっていた。

アンコールで「セヴン・ネーション・アーミー」を披露すると、観客があのギター・リフを熱唱、それをバックにジャックが歌うというユニークな展開もあった90分に及ぶステージ。日々さまざまな文化が行き交うNYの街が、この瞬間だけロック一色に染まった気がする。

ライヴレポート:松永尚久
Photo by Erina Uemura

ジャック・ホワイト『ラザレット』
2014年6月11日発売
SICP-4141 ¥2,200+税
国内盤 初回仕様のみロゴ・ステッカー封入
https://itunes.apple.com/jp/album/id855605167?at=10lpgB&ct=886444535830_wn


◆ジャック・ホワイト・オフィシャルサイト
◆ジャック・ホワイト・オフィシャルサイト(海外)
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