【ライブレポート】新曲連発、最後まで全力、アンジュルムの日本武道館公演

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「はい、ここではこの4人でトークしていきたいと思います。……はあはあ。ちょっと待って。」と、息も絶え絶えに福田花音に、「大丈夫ですか?」と、声をかける中西香菜、勝田里奈、室田瑞希の3人。今、この瞬間、この広い日本武道館においてもっとも10代と20代の年齢差を感じていたのは、間違いなく福田花音。「チョトマテクダサイ!」を歌ったばかりだが、ある意味、一番リアルに「チョトマテクダサイ!」を感じているのは、彼女であった。

そんな福田が回していくトークパートのテーマは、「スタートさせたいこと」。まずは関西人・中西香菜が先陣を切る。「私は、急にネガティブ思考になって、ブログにネガティブなこと書いちゃったりとか、あと、私、大阪出身なんですけど、“似非関西弁だ”って言われて泣いちゃったりしたことあったじゃないですか。すごいたくさん迷惑かけてるなって思っていて。だから、鶴の恩返しならぬ、“香菜の恩返し”を今からスタートさせようと思って。」と、恩返しをスタートさせることを宣言する。「寂しいなぁ」と思った時にそっと寄り添ったり、元気がない人を元気づけるというこの取り組み。さっそく勝田里奈が「寂しい」とつぶやくと、すぐに駆け寄って肩を抱き、顔を覗き込む中西(そして嫌がる勝田)。「元気なーい」と福田が口にすると、「元気があればー、何でもできるよ?」と、ステージ上で観客の目があることもお構いなしに、福田の眼前で元気づける(そして福田は「全然つまんないよ…」とポツリ)。「緊張をほぐしたいです……。」という室田瑞希には、「室田、いつも大丈夫だよ、歌が上手いしね。」と、がっついて頭を撫でる(室田も先輩に頭を撫でられて嬉しいやら予想外の動きに怖いやら困惑している…!)。さらに、下手スタンドの一角のファンを指さして、「そこら辺のファンの人、みなさん見えてますからね。席が遠いからって浮かない顔してませんか? じゃあみなさんで声出してみましょう。イエーイ!」と、コールを要求。「ちょっと、何やってるの?」と、中西の暴走に勝田里奈も爆笑するしかない。

普段疲れやすい体質だという勝田里奈は、「みんなが疲れないように工夫していることをスタートさせたいなって思います。」と、他のメンバーに疲労軽減法をリクエストする。すると福田は「ライブ中に疲れない方法は、踊っている時はみなさんの前で笑顔なんですけど、後ろ向いてる時に“すごい顔”をすると、一気に酸素が入ってくる。」と、顔の筋肉を緩めることをアドバイス。そして「疲れた時には私いつでもマッサージしますのでー。」と、再び勝田に迫る中西だった。

もんじゃ焼きが大好きという室田瑞希からは、「私、お好み焼きは作れないんですよ。なので、お好み焼きを作るのをスタートさせたいです。」と、発言。「私、関西人だからいつでもお好み焼き作りに行きます。」と、まさかのここでも中西香菜が首を突っ込む。完全にこのトークパートは中西香菜劇場……かと思いきや、福田から、たこ焼きパーティーをした時に中西はたこ焼きを作れなかったことを暴露されてしまう。

そんな福田は、「運動をスタートさせたい。」と口にする。「今、やっているじゃないですか。」と、さっきまで息も絶え絶えでライブしていたことを指摘されるも、福田はライブは運動ではないと発言。ではライブは何なのかという問いに「ライブは……なんだろ……出勤。」と一言。その瞬間、1万人は手を叩いて大爆笑。急転直下の展開で、福田は初期メンバーとしてのトーク力、単語選択能力の差を見せつけた(?)。

ちなみに、福田花音がやりたい運動は、ウォーキング(ジョギングは「落ちなくてもいい肉が落ちる」そうだ)。勝田からプールの中で歩くことを提案されると、「スイムウォークは一時期やってたんですけど、水の中で知らないおじさんに追いかけられちゃって、すごい怖くて!」と、福田はまさかの恐怖体験を告白。悲鳴を上げるほかのメンバーの中で、客席を指さしながら「ここにいるんじゃないですか!?」と、熱暴走し続ける中西香菜に、「いないいないいないいない!」と、これは即座に否定する福田花音。そして起こる爆笑。さすがは非公式お笑いコンビ・ラビット、実に息の合ったコンビネーションである。
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