<JAPAN NIGHT>ロンドン公演2daysが2015年7月10日および11日、indigo at The O2にて開催された。その初日のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆<JAPAN NIGHT>ロンドン初日 画像

ライヴ前日にロンドン中心部で開催されたレセプションには、現地有力誌Kerrang!やNME、Time Outが訪れるなど、<JAPAN NIGHT>に対する英国音楽シーンの期待値や注目度の高さを感じさせるものとなった。VAMPS、凛として時雨、[Alexandros]、OKAMOTO'Sは、それぞれに現地メディアとのコミュニケーションを楽しみ、ロックの歴史と伝統の数々を生んできたこの地で開催されるライヴへの士気を高めていたようだ。

会場となる“The O2”は、ロンドンと北海をつなぐテムズ川のほとりに位置する。ミレニアムドームを再開発した巨大ドーム型商業施設の中央にはオリンピックや世界的アーティストのライヴなどが行われるO2アリーナ、その周囲にレストランやファッションショップ、イベントホールが併設されており、日本文化を紹介する英国最大のイベント<HYPER JAPAN>と、日本音楽の魅力を世界に向けて発信する<JAPAN NIGHT>が、その複数会場を用いて行なわれる。

迎えたライヴ初日。<JAPAN NIGHT>会場となるイベントホール“indigo at The O2”には現地時間午前9時台から入場列ができるほどの盛況ぶり。平日にもかかわらず長蛇の列をなしていたファンが開場時間の18時に場内へ吸い込まれた。キャパシティ約3,000のホールは、円すい状に三階まで伸びて天井が高い。ここは<L'Arc-en-Ciel WORLD TOUR 2012>のロンドン公演が行なわれた会場であり、8月にはレゲエ界のレジェンド“ジミー・クリフ”が単独公演を行なうなど、格式の高さにも定評があるホールだ。

現地時間19時に場内が暗転、真っ赤な照明が光るステージ上にOKAMOTO'Sのメンバーが登場した。「London is real special place!」と前日のレセプションで語っていた彼らのロンドン初公演は、ほどよい緊張感と適度な興奮状態のなかで幕を開ける。オープニングナンバーは「SEXY BODY」だ。のっけからの豪快で全開なグルーヴィーサウンドにフロアの英国ファンが身体をゆだねる光景には、その時点ですでに感動的なものがあった。自身も影響を公言するビートルズやストーンズ、キンクスなど、歴史に輝く数々のアーティストを輩出してきた本場ロックファンが、OKAMOTO'Sの紡ぐビートや一挙一動に反応して、会場の空気を瞬時に彼らのものへと変えてしまったのだ。

「Hello! We are OKAMOTO'S! from Shinjuku Tokyo Japan!」。国内ライヴでもお馴染みの自己紹介がここロンドンで繰り出されると、彼らのスタンスが世界を標準としていることが改めて実感できて、一際しっくりときた。

▲OKAMOTO'S 画像

ブギーでファンクな「まじないの唄」では恒例のストップモーションやコール&レスポンスで盛り上げたほか、ロンドンオーディエンスに日本語で「気持ちいい!」を連呼させて会場をひとつにする。また、ライヴ後半はThe Whoの「The Kids Are Allright」をカバーして英国ロックへの敬意を払うと同時に、“ロックオペラ”がキーワードになるというニューアルバムを予感させるなど、選曲も粋だ。ラストはそのアルバムの核のひとつになるであろう「Dance With You」で初のロンドン公演を見事に締めくくった。

[Alexandros]がステージに登場したのは20時05分。SE「Burger Queen」にのってメンバーが登場すると、英国女性から黄色い歓声が上がった。そのSEがやがて生演奏に切り変わり、モニター前まで迫り出しつつ客席を煽るド迫力のオープニングは、日本でも、ここロンドンでも変わることがない。

セットリストは、「Stimulator」「Run Away」「Kick & Spin」といったライヴで演ったら盛り上がらずにはいられないナンバーが立て続けに繰り出される痛快なもの。ブリットポップの匂いを随所に感じさせながらも、メタルやオリエンタルなど、様々な音楽要素を採り入れたサウンドにロンドンオーディエンスの声援もますます高まるばかりだ。

「最高です。ありがとうございます!」と日本語のMCに続いて、ボーカルの川上とベースの磯部が流暢な英語で客席とのコミュニケーションを図る。<JAPAN NIGHT>ジャカルタ公演に続いての出演となる彼らのステージは、堂々として実に隙がない。さらには、「Dog 3」のイントロで川上のギターから音が出ないというハプニングには、川上がギタリストの白井にコード進行を口頭で指示。即興でOasisの「Wonderwall」をカバーして機材復旧時間も飽きさせないなど、この巧みなトラブル対処にはロンドンオーディエンスから思わず拍手が上がるステージ巧者ぶりをみせた。

▲ [Alexandros] 画像

「ワタリドリ」では日本語詞を口ずさむオーディエンスの姿が見受けられ、「Adventure」では場内にシンガロングが沸き起こる名場面の数々。そこには言葉の壁を越えたステージとフロアの共鳴が確実にあった。トラブルを味方にするなど、終始 [Alexandros]のペースで完璧に進められたステージは、オーディエンスの心に深く刻み込まれたに違いない。

初日のトリを飾るはもちろんVAMPS。もはや<JAPAN NIGHT>常連の彼らの登場は、ステージにバックドロップが掲げられるだけで場内に嬌声が響きわたる熱狂ぶり。HYDEとK.A.ZのギターがSEを切り裂くように「WORLD'S END」でライヴがスタート。強烈な光とHYDEの絶叫が洪水のように放たれるオープニングに、全身がビリビリと共鳴する。わずか数秒でライヴの成功を決定づけるような圧倒的なエネルギーの放出量が凄まじい。

「LIPS」「EVIL」といった最新アルバム『BLOODSUCKERS』からのナンバーは気持ちいいほどの音圧とハードなバンドサウンドがうねりを上げ、バラード「VAMPIRE’S LOVE」では伸びやかでパワフルな歌声がシンガーHYDEのポテンシャルの高さを改めて示す。1音1音の説得力があまりにも強くしなやかだからこそ、そのサウンドが国境を越えてエモーショナルにオーディエンスの心に届いていることがわかる。

「Are you enjoy JAPAN NIGHT?」

というMCには会場から、「スペインから来ました!」「私はフランス!」と客席から声が上がった。これに「すげぇじゃん!」と答えたHYDEが客席に投げキッス。こんな自然なやりとりがロンドンで繰り広げられる。なんと温かく親密な空間か。

VAMPSのライヴではお馴染みの英国女性デュオShampooのカバー「TROUBLE」、会場が大合唱となった「BLOODSUCKERS」、K.A.Zのギター回しが場内をよりエキサイティングなものにした「MIDNIGHT CELEBRATION」と無敵の三連発。繰り返されるコール&レスポンスのなかで会場がどんどん一体化して、彼らのステージ本編の幕を閉じた。

▲VAMPS 画像

この日のハイライトはアンコールにあった。「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」でフロアに飛び降りたHYDE。客席最前列の柵を乗り越えんばかりの勢いで絶唱し、それに応えるロンドンファン。その壮絶な場面は、底知れぬHYDEのアーティストパワーが生み出した奇跡そのもの。VAMPSらしさが爆発したアブレッシヴな野性と美しさを持って<JAPAN NIGHT>の初日が幕を閉じた。

客電が点灯した場内では、ステージ近くに駆け寄ってVAMPSのバックドロップを背景に記念写真を撮るオーディエンスがそこかしこに。日本ロックがロックの本場を魅了した初夜は、その余熱をたっぷりと残して二日目へと繋げられた。

取材・文◎梶原靖夫(BARKS) 撮影◎今元秀明

■<JAPAN NIGHT>ロンドン公演初日
2015年7月10日(金)@indigo at The O2セットリスト
【OKAMOTO'S】
01.SEXY BODY
02.欲望を叫べ!!!!
03.Beek
04.まじないの唄
05.マダラ
06.HAPPY BIRTHDAY
07.Let's Go! Hurry Up!
08.The Kids Are Allright
09.Dance With You

【[Alexandros]】
SE:Burger Queen
01.Stimulator
02.Run Away
03.Kick & Spin
04.Dog 3
05.Famous Day
06.ワタリドリ
07.Adventure

【VAMPS】
01.WORLD'S END
02.LIPS
03.EVIL
-PIANO SOLO-
04.VAMPIRE'S LOVE
05.ZERO
06.TROUBLE
07.BLOODSUCKERS
08.MIDNIGHT CELEBRATION
-encore-
en1.REVOLUTION II
en2.DEVIL SIDE
en3.SEX BLOOD ROCK N'ROLL


●<JAPAN NIGHT>ロンドン(イギリス)公演

2015年7月10日(金)
・出演:VAMPS、[Alexandros]、OKAMOTO'S
・会場:indigo at The O2
・開場 18:00 / 開演 19:00
Floor アリーナ(立ち見):£30.00
Kings Row スタンド前方席:£50.00
Balcony スタンド後方席:£30.00
Balcony Standing スタンド後方(立ち見):£25.00
[問] www.robomagiclive.com

2015年7月11日(土)
・出演:VAMPS、[Alexandros]、凛として時雨
・会場:indigo at The O2
・開場 18:00 / 開演 19:00
・Floor アリーナ(立ち見):£30.00
・Kings Row スタンド前方席:£50.00
・Balcony スタンド後方席:£30.00
・Balcony Standing スタンド後方(立ち見):£25.00
[問] www.robomagiclive.com

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