【ライブレポート】<スペシャ列伝 第127巻 ~波創の宴~>、Awesome City Club、The fin.、Suchmos、Homecomingsによるエポックな一夜

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1曲目「Illumination」のシンセの音が鳴った瞬間に、会場を夢と現実の狭間のような甘美な場所へと誘ったのは、3番手のThe fin.だ。80-90年代のシンセポップ、シューゲイザーに影響を受けた楽曲が、日本のみならず海外からも大きな注目を集めている彼ら。楽曲は限られたコードのループだけで進行し、音数も必要最低限。なのにこれほどまでに叙情性を持った深淵な世界を描き出してしまうとは。そしてそんな幻想的な世界の中をふわふわと漂うUchinoの歌声も魅力的。シンプルな演奏だからこそ目立つ、彼の歌心に感服せざるをえなかった。ライブが進むに従って演奏の肉体感はどんどんと増し、それに呼応するかのようにリスナーの熱も高まっていく。






彼らの代表曲「Night Time」のイントロが鳴るとフロアからは歓声が上がり、大きく体を揺らす人が多く見受けられた。この日のパーティーを締めくくるにふさわしい華やかさで会場を魅了したAwesome City Club。 シンセポップ、チルウェイヴ、ソウル、R&Bなど、実にさまざまなジャンルの要素をポップスという フィルターを通してカラフルに昇華した楽曲たちで会場を満たしていく。途中、クラウドファウンディング限定でリリースする新曲「アウトサイダー」「Pray」を披露。 どちらも、一度聴いたら耳から離れない印象的なギターフレーズとatagi(Vo,Gu)、PORIN(Vo,Syn)、モリシー(Gu,Syn,Cho)、3人による変幻自在なハーモニーが非常に心地よい。MCでは、PORINが9月にセカンドアルバムをリリースすることを発表し、歓声が上がる。そして早速、その中から「WAHAHA」を演奏した。彼らはアンコールでもさらに、アルバムからの新曲「GOLD」を披露。ACC色が今まで以上に色濃く滲み出た楽曲で、彼らのさらなる快進撃を予感させるものであった。そして〈今日のラストシーン 響くファンファーレ〉という歌詞にふさわしい、キラキラとした余韻を残してイベントを締めくくったのだった。






この日のライブの模様は、8月18日(火)の24時~25時スペースシャワーTVにてオンエア決定。エポックな一夜をお見逃しなく!

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[SET LIST]
■Suchmos
1.Pacific
2.YMM
3.Alright
4.Burn
5.Miree
6.Life Easy

■Homecomings
1.SETTLE DAWN
2.FINE
3.I CAN’T TELL YOU
4.SOMEWHERE
5.I WANT YOU BACK
6.GREAT ESCAPE
7.HURTS

■The fin.
1.Illumination
2.The End of the Island.
3.Veil
4.Night Time
5.Faded Light
6.Growing Red On The Shore
7.Days With Uncertainty

■Awesome City Club
1.It’s so fine
2.4月のマーチ
3.アウトサイダー
4.Pray
5.Lesson
6.WAHAHA
7.涙の上海ナイト
8.GOLD
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