【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞SABANNAMAN、「踊れないヤツはSATANICにいないよな？」

4年目となった＜SATANIC CARNIVAL＞のオープニングアクトとして姿を現したのは、エネルギッシュに雑多な音楽を食らうSABANNAMAN。昨年は＜FUJI ROCK FESTIVAL＞や＜京都大作戦＞、今年も＜百万石音楽祭＞に出演。昨年秋にドロップしたミニアルバム『Psychedelic Sox Funk』に収録された「Mutant Walk」が＜八食サマーフリーライブ＞を主催することでも知られる八食センターのCMソングに起用される等、大注目の存在だ。

◆SABANNAMAN画像

照明が落ち、SE無しという飾り気のない姿でメンバーはステージに姿を現す。ほんの一瞬、流れる静寂。トップバッターということもあり、その間がより興奮を高めてくれる。そこからグルーヴィーなジャムセッションを繰り出し、フロアの雰囲気を作り上げたところで「行こうぜー！」と吉田涼（Vo）が咆哮し、「Mutant Walk」で口火を切る。初っ端から勝負に出たような、攻め攻めでしなやかなミクスチャーサウンド。要所要所で高ぶりを誘う糸数航平（B）の動きもいいスパイスになっており、おそらく初見だったように見受けられるオーディエンスがどんどんステージへ引き寄せられていくのがわかるほど。



そこから振り切ったハードコアを見せつける「Spice Of Your Life」を叩きつけ、吉田が「踊れないヤツはSATANICにいないよな？」と煽り、熱狂をさらに誘発する「Freak Out」へ。糸数のコーラスや中盤で披露した上田雄（G）のギターソロ等、見どころも十分。オーディエンスの体温は上がりっぱなしだ。

そこから一転、ゆったりした温かいムードと切なさをまとった「Light In Dark」で懐の深さを誇示し、ライヴはクライマックスへ。「憧れのステージでした。ありがとう」と吉田が＜SATANIC CARNIVAL＞ヘ感謝を口にした後、「若手だけど、なんでここに立ってるかを証明しに来ました。オレたちはCDじゃなくて、YouTubeじゃなくて、現場がいちばんヤバいバンドです」と高らかに宣言し、自らハードルを上げまくったところからプレイしたのは「Gnus On Parade」。メンバーはぶっ壊れたかのように覚醒。単純なカテゴライズではなく、すべてを食らう真の意味でのミクスチャーサウンドでフロアを制圧していく。




その勢いのまま、一気呵成に突き進むかと思いきや、最後を飾ったのはポジティブなバイブスでじっくりと想いを味わえる「Days」。終盤はフロアから万雷のハンズクラップが止むことはなく、グッと喜びを噛み締めながらプレイする與那城直記（Dr）の姿も印象的だった。


＜FUJI ROCK FESTIVAL＞でも15年にROOKIE A GO-GOに出演後、その抜群のパフォーマンスで会場得票で1位を獲得。16年にはメインステージへの登場を果たした彼ら。このライヴがまた飛躍のキッカケになることは間違いないだろう。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎Jon…