【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第7回ゲスト:JUON

ポスト


ASH DA HEROをホスト役に、毎回ゲストを迎えてトークセッションを繰り広げる対談連載が2017年春スタートした。デビュー3年目のASH DA HEROが、あるときは同じミュージシャン目線で、またあるときは異ジャンルに斬り込む同対談連載企画のタイトルは、“TALKING BLUES”だ。

◆ASH DA HERO × JUON 画像

第7回目のゲストはJUON。FUZZY CONTROLのボーカル&ギターと併行して、B'zの稲葉浩志やスガシカオ、DREAMS COME TRUEといった数々の著名アーティストのサポートギターを務めるなど、技量の高さやアレンジの豊富さは折り紙付き。現在はソロとして活動の場を広げている。

デビュー前のASH DA HEROがFUZZY CONTROLのライブを観て感銘を受けたのは2000年代のこと。そしてふたりは近年、運命の糸に導かれるように巡り会い、その瞬間から意気投合したという。先ごろ行われたDURAN主催イベント<DURAN Live Party "LAST HERO">での息の合ったセッションが熱く会場を燃え上がらせたのも記憶に新しい。

世代の近い両者によるトークセッションは、あまりにもスケールが大きく、世界を見据えて活動するミュージシャン同士ならではの情熱に溢れたものとなった。“Hi! ASH!”“Hi! JUONくん”というハイタッチとハグからスタートしたトークはマシンガンのごとく止まるところを知らない。今回も10000字越えとなったホットな対談をお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■音を出せば全部分かる
■そこだよね、一番合致したのは──ASH DA HERO

──しょっちゅう飲みに行く仲ですか?

ASH:ちょっと前に一緒に飲んでね。でも今日で3回目?

JUON:話をするのは今日で3回目。一緒に飲んだりしたのは、この前が初めてで。DURANのライブ(2018年1月22日開催を予定していた<DURAN Live Party “LAST HERO”>)が大雪で3月10日に延期になったじゃないですか。当初のライブ予定日に向けてのリハで、1月にASHと初めて会った感じで。だから今も“はじめまして”感は、ちょっとある(笑)。

──そのわりには“10年以上前からの友達”みたいな空気が流れてますが(笑)。

ASH:僕は前からファンでもあったので。ライブもチケット買って観に行ってたぐらいだから。

JUON:僕がバンド(FUZZY CONTROL※現在活動休止)をやっていたとき、ASHは観に来てくださっていたという。

ASH:JUONくんは先輩ですけど、世代的には自分と近かったんだ!?ってことに、まずビックリして。

JUON:話していくと、聴いてきた音楽や触れてきた世界観もほぼ一緒だったし。だから初めてのときから話もスムーズでした(笑)。

ASH:あと性格的にも近いというか。それこそ、この前飲んでいたのが、3月10日のDURANの振替ライブのメンバー(DURAN / 圭 (BAROQUE) / JUON (FUZZY CONTROL) / ASH DA HERO)だったんですよ。大雪でライブが延期になっちゃったけど、3月10日に振替公演が決定したから、そのライブの前に、みんなでバイブスを高めようって。

──いわゆる決起集会みたいな飲み会?

ASH:そうそう。DURANと圭クンは性格的に月みたいなタイプで、JUONくんと自分は太陽っぽいタイプ。JUONくんと会うのは2回目ぐらいだったけど、すごいシンクロして、そのときからすでにTALKING BLUESしちゃった感じで(笑)。

JUON:話が途切れない途切れない(笑)。

ASH:そう(笑)。DURANと圭クンはずっと話を聞いてくれていて、こっちふたりでずっとラジオ番組進めているみたいな感じで。

▲<DURAN Live Party “LAST HERO”>2018年3月10日(土)@東京・代官山LOOP

──ふたりとも沈黙が大嫌いでしょ。

ASH:そんなことないですよ(笑)。

JUON:黙っているときも、たまにはあるんですよ(笑)。

ASH:あるある。ひとりで電車に乗ってるときは黙ってますもん。

JUON:そりゃ、そうだろー(笑)。

ASH:でも飲みのときは話が途切れなくて、このメンバーで音を出せるところで遊ぼうって、僕とDURANがよく行くブルース・バーへ。楽器も揃ってるから朝まで一晩中セッションしてたという(笑)。

JUON:そのときにASHはボーカルで、俺はベース(笑)。DURANがドラムで、圭クンがギター。その編成がなかなか良かったんだよね(笑)。

ASH:その編成も決めたわけじゃなくて、飲んでいるうちに勝手にそれぞれの持ち場につく感じだったじゃない。JUONくんがベース触り出して、急にフレーズを弾き始めて。それがレッド・ツェッペリンの「ブラック・ドッグ」で(笑)。DURANもベロベロに酔いながらドラムを叩き始めて。そこからセッションが始まってね。おもしろかった。メッチャ曲をやったよね。

──最初にレッド・ツェッペリンというのがJUONらしいところで。

JUON:自然に始まったセッションだったんだよね。好きな音楽とか深いところまで話してなかったのに、自分の好きな音楽を3人もやっぱり知ってて。それぞれから自然に出てくる音楽が、自分もすごく知ってる世界観だなって。何もそんな話をしてなかったけど。

ASH:あと音を出せば、そこで全部分かる。ミュージシャンというのは。そこだよね、一番バキッと合致したのは。セッションの最後は、俺らふたりで歌合戦みたいになってたもんね(笑)。これを今度のライブでやればいいんじゃね、というノリで(笑)。

──だから今日も話が途切れないんですね。

ASH:“はじめまして”から、まだそんなに日にちは経ってない間柄ではあるんですけどね。僕は、JUONくんの歌がとにかく好きで。JUONくんがやっているFUZZY CONTROLも大好きで、未だによく聴くし。「モナリザ」を聴いたとき衝撃だったから。

JUON:ありがとう。「モナリザ」という曲の立ち位置は、ライブでも一番ピークのところに存在していた楽曲だったと思う。

ASH:僕はフロアでキッズとして一緒に歌っていた曲。FUZZY CONTROLが世の中に出てきたときは、日本の音楽シーンがミクスチャームーヴメントからパンクのリバイブに移り変わっていった2000年代初頭で。英詞を歌うパンク系バンドもわりとフィーチャーされていたんじゃないかな。JUONくんは英語が流暢だからFUZZY CONTROLにも英詞の曲もあったけど、敢えて日本語でチャレンジしているところもあって、そこに僕は引っかかったんだよね。

◆対談(2)へ
この記事をポスト

この記事の関連情報