【速レポ】<中津川ソーラー>the band apart、「中津川は音がいい」

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午前11時にスタートした<中津川ソーラー>は午前中から客席内も大盛況。客席エリア内でLOW IQ 01とフルカワユタカにバッタリなんて嬉しいハプニングがあるのも、このフェスの空気感ならではのものだ。もちろん、楽屋からステージへとつながる“客席を通らない”経路もあるが、アーティスト自身がお客さんと一緒のスペースを楽しむ親近感と一体感、それが<中津川ソーラー>の魅力のひとつでもある。ちなみにこれは、REALIZE STAGEで行われたthe band apartの出番直前の出来事であり、LOW IQ 01とフルカワユタカが親交の深いthe band apartメンバーと会話をしに行く途中のことだった。

◆the band apart 画像

正午を超えた頃、REALIZE STAGEの二番手として登場したのがthe band apartだ。リハーサルから、たっぷりと2曲の熱演を聴かせてくれるなど、開演前にもかかわらず客席を温まりきった状態へ仕上げるあたりはさすがのフェス巧者。そして、木暮栄一(Dr)の4つ打ちによる幕開けが、盛り上がりに拍車を掛けた。1曲目は「higher」。サビでオーディエンスの手が一斉に挙がる景色は壮観で、伸びやかなボーカルが雲の隙間に見える青空へ突き抜けていくように美しい。



続く「Castaway」のアウトロで起伏に富んだ凄まじいアンサンブルを響かせ、川崎亘一(G)のイントロリフに客席が沸騰した名曲「Eric.W」へ。キレ味鋭い16ビートカッティングやアルペジオを活かしたバンドサウンドは音の隙間も絶妙。アレンジがシンプルになればなるほど、歌声やメロディが生きてくるということを見事に体現したような演奏が秀逸だ。





「20周年おめでとう!」と客席から祝福の声が飛んだMCで、荒井岳史 (Vo, G)が語ったのは、<中津川ソーラー>の“音の良さ”。

「バンドサウンドがカチッと締まるんだよね。モニタースピーカーから返ってくる音ですら良い音に聴こえるんだから、外音は凄い音になっているんでしょうね」──荒井岳史

そして披露された新曲「茶番」は、木胴ドラムのふくよかな鳴り、細やかな表現力を高めるクリーンなギター、地響きのように迫るベースサウンドといった各パートの音が、はっきりと聴こえて独特のうねりを生み出した。つまり、太陽光発電のエネルギーを活用した“音の良さ”は、the band apartのように、緻密でドラマティックなアンサンブルを持つバンドにこそふさわしいと言い換えることもできるだろう。



「今日は人前に出るということで、物凄い勢いで髪にポマードを付けたんだけど。汗をかくので、そのポマードが全て目に吸収されまして(笑)。目が真っ赤になっていると思うんだよね。でも、それくらい興奮してるってことだ」──原昌和(B)

このMCがライブをクライマックスへ導いた。「38月62日」は凝ったコード感や複雑なコード進行ながら、切なげな主旋律とコーラスワークのハーモニーがあまりにもキャッチーで感動的ですらある。ラストナンバーの日本語詞による「夜の向こうへ」がハンドクラップを自然発生的に誘発。“動き出したらもう止まらないのさ 僕は風のように”という歌詞が<中津川ソーラー>の景色にオーバーラップして、全8曲のステージが至福の時間を描き切ったまま終了した。

取材・文◎梶原靖夫(BARKS)
撮影◎古川喜隆

【the band apart@REALIZE STAGEセットリスト】

01. higher
02. Castaway
03. Eric.W
04. 茶番
05. Taipei
06. beautiful vanity
07. 38月62日
08. 夜の向こうへ

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018>

2018年9月22日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
2018年9月23日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ

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