【速レポ】モンパチフェス<WWW!! 18>、Fire Ex.(from 台湾)「音楽のいいところは、人々が楽しく集まること」

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16時過ぎ、マングースSTAGEに立ったのは台湾のバンド、Fire EX.。台湾から来た熱いファンだろう。バンドのロゴを染め上げたフラッグが客席側で振られている。なにしろFire EX.、台湾では国民的なロック・バンドのひとつ。一気にバンドの存在が知られることになったのは、2014年の曲「島嶼天光」がきっかけ。

◆Fire EX. 画像

現在の台湾は、台湾独立を目指す民進党が政権を率いているが、2014年当時は中国経済に歩み寄ろうとする財閥系の政治家を主とする国民党が実権を握っていた。それに反対運動を起こしたのが学生など若者たちだった。学生らは台湾議会の立法院を占拠。そんな学生たちからテーマ曲を作ってほしいとオファーを受けたのがFire EX.だった。その曲こそが「島嶼天光」で、台湾の民主化を叫ぶテーマ曲として広く知れ渡り、2015年には台湾のグラミー賞とも呼ばれる金曲獎で最優秀歌曲賞に輝いた。また東日本大震災の復興支援にも尽力する熱い男たちで、そうしたこともきっかけで日本のバンドとの親交も深い。

そんなFire EX.は、ステージでまず手を重ね合わせ、気合いのこもったバンド・サウンドを響かせた。すでにバンドとしてのキャリアは10年以上、一度は解散の危機を迎えたこともあった。その困難を乗り越え、気持ちをひとつにしたメンバーのかき鳴らす音は、力強く、そして温かい。初めてFire EX.のライブを観るオーディエンスも多いはずだが、1曲目にして腕も上がる盛り上がり。






日本デビュー盤となった2016年の『REBORN』を軸にしながら進むライブで、HUSKING BEEの磯辺正文が詞を書き、音源では歌でもコラボした「残像モーション」はもちろん、「Don't You Fight」では音源さながらに細美武士の飛び入りまで実現。また日本のメロディック・パンクに影響されたFire EX.だが、メロウさやファンキーな要素も採り入れたポップス「Standing Here」など、音楽の幅を広げている今をライブでも映し出した。



「去年、モンパチはFire EX.のフェス<FireBall>に参加しました。いろんな思い出もできました。音楽のいいところは、人々が楽しく集まることだと思います。未来、この台湾と日本の友情をずっと続けたいです」



ちょっとたどたどしいが気持ちのこもったMCでも沸かせるSam。そのSamがステージに招いたのは親友、BRAHMANのTOSHI-LOWだった。国民党が支配していた当時、台湾人の感じる痛みと未来への希望を書いた「おやすみ台湾」を歌うTOSHI-LOW。その優しき歌声で大きな愛情も描き出していった。エンディングではSamとTOSHI-LOWが抱き合う場面も。



そしてラストに用意されていたのは、もちろん、あの「島嶼天光」の日本語バージョンである「この島の夜明け」である。日本語詞を付けたのは細美武士だ。台湾に生まれ育ったFire EX.のメンバーにとっては、ほんの数年前の出来事であり、未だに政権やら政治に翻弄されることも少なくない。しかし夢や希望や未来を信じて熱く歌い、そして鳴らす。バンド名は消火器という意味だが、気持ちはメラメラと燃え上がり続けているメンバー。バンド・ロゴを染め上げたフラッグが、客席エリアのど真ん中で、さらに力強く振られ続けた。



取材・文◎長谷川幸信
撮影◎(c)WWW18 OFFICIAL

【Fire EX.(滅火器)@マングースSTAGE セットリスト】

01. Keep on Going
02. Keelung Road
03. 残像モーション
04. Don't You Fight ft. 細美武士
05. Southern Wind
06. Standing Here
07. おやすみ台湾 TOSHI-LOW from BRAHMAN
08. この島の夜明け(島嶼天光 日本語Ver.)

■<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!18>


2018年11月3日(土・祝) 沖縄県 豊見城市 豊崎 美らSUNビーチ 特設会場
2018年11月4日(日) 沖縄県 豊見城市 豊崎 美らSUNビーチ 特設会場

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