いい音爆音アワー vol.112 「槇原敬之♪特集」

ポスト
爆音アワー
いい音爆音アワー vol.112 槇原敬之♪特集
2020年 3月18日(水)@ニュー風知空知
2月13日木曜日、「槇原敬之逮捕!」のニュースが飛び込んで来ました。前回逮捕から20年、もうすっかりだいじょうぶだと思っていたのに、ショック。残念。そして、すぐに2つの疑念が湧いてきました。
ひとつは、この逮捕理由が“2年前”の捜査時の麻薬所持の疑いということ。なんで今頃?古来、権力者は往々にして、批判が集まるとそれをそらすために別の話題を提供しようとします。その最悪なのが戦争。今回も「桜を見る会」の件で、連日厳しい追求がなされていた矢先でした。…まぁこれ以上は言いません。
もうひとつ。これは本件に限らず、麻薬所持・使用という犯罪への対応についてです。
やってはいけないことを「犯罪」とし、やる気を削ぐために罰を与えるのですが、なぜやってはいけないかと言うと、迷惑だから、ですよね。人を殺めたり、騙したり、人の物を奪ったりなんてのは明らかに迷惑。でも、麻薬の所持・使用は、売人は別として、それだけなら人に迷惑はかけません。悪意もありません。心の弱さがあるだけです。他の犯罪とははっきりと性格が違います。有名人だと、関わった作品などへの対応で迷惑が発生すると言うかもしれませんが、それは企業が自主的にやっていること。法律はそこまで関知していません。麻薬中毒には逮捕ではなくてまず治療でしょう。
そして、アーティストの創造物の素晴らしさと、そのアーティストの犯罪もまた別のことです。麻薬経験者の音楽を排除していたら、洋楽の名作はほとんど聴けません。
ポップ・ミュージックの天才、槇原敬之の名作群を、この機会に改めて、振り返ってみませんか。

福岡智彦 (いい音研究所)

セットリスト

槇原敬之(まきはら のりゆき/出生名:槇原範之)

1969年5月18日、大阪府高槻市生まれ
大阪府立春日丘高等学校卒業。3浪後、青山学院大学第二部(夜学。今はない)文学部英米文学科入学。音楽活動が忙しくなり、入学後すぐに退学。
愛犬家。大阪出身ながら広島カープファン。

1985年、高校在学中の16歳時、坂本龍一が担当していたNHK-FM「サウンドストリート」のデモテープコーナーに、"C.M.C.(コンプレッサーズ・ミュージック・クラブ)"名義で「HALF」という楽曲を応募する。坂本の絶賛を得て、番組では異例なことにフルコーラスがオンエアされた。


  • C.M.C.「HALF」
    高校時代の作品。坂本龍一が絶賛。
1990年3月、「AXIA MUSIC AUDITION '89」で、グランプリを獲得。応募曲はデビュー・シングルとなる「NG」で、サポートギタリストは従兄の寺西一雄(ローリー)。
1990年10月25日、シングル「NG」とアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』でWEAミュージックよりデビュー。21歳


  • 「NG」
    デビュー曲。ルックスに自信がなく、ジャケットはイラストだった。
1991年6月10日、3rd シングル「どんなときも。」をリリース。映画「就職戦線異状なし」主題歌、ケンタッキーフライドチキンのCMソングに使用され、ミリオンセラーとなった。
 同年9月25日、2nd アルバム『君は誰と幸せなあくびをしますか。』リリース。
 同年末、第42回NHK紅白歌合戦に初出場
1992年春、「どんなときも。」が選抜高校野球入場行進曲に選ばれる。


  • 「どんなときも。」
    これ以降すべて、アレンジも自らの手で。
1992年6月25日、3rd アルバム『君は僕の宝物』をリリース。アルバムで初のミリオンを達成。

  • 「もう恋なんてしない」
    「…なんて言わないよ絶対」と続く屈折感が心を打った。
1993年10月31日、4th アルバム『SELF PORTRAIT』リリース。オリコン1位。
1994年10月25日、5th アルバム『PHARMACY』リリース。オリコン1位。
1996年7月25日、"MAKIHARA"名義で全曲英語詞の6th アルバム『ver.1.0E LOVE LETTER FROM THE DIGITAL COWBOY』リリース。
 同年10月25日、7th アルバム『UNDERWEAR』リリース。


  • 「北風」(オリジナルバージョン)
    シングル・バージョンよりこちらのほうが、私の心には沁みる。
  • 「東京DAYS」
    「今日も吠える隣の犬に本気でどなり返す すばらしき毎日」。
  • 「まだ見ぬ君へ」
    「愛のようなものじゃなくて愛をあげたいから」。
1997年、ソニー・ミュージックエンタテインメントに移籍。
 同年7月30日、移籍第1弾となるシングル「素直」リリース。
 同年11月27日、8th アルバム『Such a Lovely Place』リリース。


  • 「Fan Club Song」
    ここからはプロデュースも自分で。
  • 「モンタージュ」
    詩がいい槇原の中でもこれは特に。マイ・フェイバリット♪
1999年7月7日、9th アルバム『Cicada』リリース。

  • 「Name of Love」
    珍しくR&Bぽいアレンジが心地よい。
1999年8月26日、覚醒剤所持で現行犯逮捕。9月11日から予定されていた全国アリーナツアー「Shadow Pictures '99」が全公演開催中止となる。
2000年、ワーナーミュージック・ジャパンに復帰。
 同年11月29日、10th アルバム『太陽』リリース。
2001年11月21日、11th アルバム『Home Sweet Home』リリース。
2002年11月7日、12th アルバム『本日ハ晴天ナリ』リリース。


  • 「濡れひよこ」
    「明日は新しいゲームの発売じゃないか」ユニークな応援歌。
2003年、SMAPに提供した「世界に一つだけの花」が売上200万枚以上を記録(2016年、SMAP解散に伴い300万枚突破)。「世界に一つだけの花」は『SMAP 015/Drink! Smap!』(2002年7月24日発売)収録のアルバム曲だったが、翌年3月5日、シングルカットされ大ヒットとなった。依頼を受けて最初に提出した作品「Wow」をボツにされ、締め切りが迫る中で書き上げたと本人談。
2004年、レコード会社をEMIミュージック・ジャパンに移籍。
 同年8月11日、13th アルバム『EXPLORER』リリース。オリコン1位。


  • 「とりあえず何か食べよう」
    おなかが減ってくる歌。
  • 「僕が一番欲しかったもの」
    メーテルリンクの童話のような。
2006年2月22日、14thアルバム『LIFE IN DOWNTOWN』を発売。同作の売り上げで、アルバム総売上枚数が井上陽水を抜き、男性ソロ歴代1位となる。
2007年、レコード会社をエイベックス(レーベルはJ-more)に移籍。
 同年11月7日、15th アルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。』リリース。


  • 「lose no time」
    サウンドはテクノの塊でもメロディが温かいのが槇原らしさ。
2008年11月19日、16th アルバム『Personal Soundtracks』リリース。
2010年6月30日、17th アルバム『不安の中に手を突っ込んで』リリース。
2010年11月29日、自主レーベル”Buppu”を立ち上げ、J-moreからBuppuレーベルへ移籍。
2011年7月27日、18th アルバム『Heart to Heart』リリース。
2012年12月19日、19th アルバム『Dawn Over the Clover Field』リリース。
2015年2月11日、20th アルバム『Lovable People』リリース。
2016年12月14日、21th アルバム『Believer』リリース。


  • 「不器用な青春時代」
    「想像と創造が同じ音を持つその意味をリアルに感じる時がとうとう来たんだ」
2019年2月13日、22ndアルバム『Design & Reason』を発売。
2020年2月13日、 2018年4月に東京都港区のマンションで覚醒剤約0.083g、同年3月に危険ドラッグ「ラッシュ」を所持していたとして、警視庁に覚醒剤取締法違反などの疑いで逮捕された。


  • 「記憶」
    30年創り続けても涸れない槇原敬之の音楽の泉。

次回の爆音アワーは・・・

                        
この記事をポスト

この記事の関連情報