妻をフルタイムで介護中のジョン・ライドン「自分を憐れむのは禁物」

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認知症を患う妻を介護中のジョン・ライドンが、現在の心境や生活について英国の新聞『The Guardian』のインタビューで語った。

◆ジョン・ライドン画像

ライドンは7歳のときに髄膜炎を患い、1年間入院している。そのとき昏睡状態に陥り、自分の名前や両親のことを思い出せないなど、記憶の喪失や幻覚に悩まされた。この経験が、妻ノラさんの気持ちを理解する助けになっているという。「俺は、自分が誰で、今どこにいるのかわからない、あの気持ちがわかる。それが、彼女に向き合う上で何らかの助けとなってる。彼女の痛みがわかる。自分も体験したことだから」

ノラさんは、ライドンが彼女の記憶の空白を埋めないとパニックを起こしたり、火の不始末があったり、仕事でレコーディング・スタジオに同伴すると、殺されると思い込み逃げ出すなど、24時間介護が必要だが、彼女に適した看護師を見つけるのは難しく、基本的にライドンがフルタイムで付き添っている。

ライドンは認知症との経験、彼の想いについて新しい本『I Could Be Wrong, I Could Be Right』の中で赤裸々に綴っているという。「オープンにするのは勇気がいる。でも、自分の中に留めておけば何とかなるってものではない。話さないと」「涙なしで語るのは難しい。知らないだろうが、俺はかなり感情的なんだ。情熱的な奴なんだよ」という一方、子供のとき母が病弱で父が仕事に行っている間、弟たちの面倒を見ていたことで、「自分を憐れむのは禁物」だと学んだという。

『I Could Be Wrong, I Could Be Right』は10月15日に出版される。



Ako Suzuki
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