【インタビュー】前田紘利TJ、女性目線で描く切ない恋物語「砂時計」のキーワードは「泣き顔で笑った」

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2017年からソロアーティストとしての活動をスタート。2020年に⾃主レーベル“TJ ENTERTAINMENT”を立ち上げ、アイドルグループのプロデュースも手掛けるなど、活躍の幅を着々と広げている前田紘利TJが6月7日、新曲「砂時計」をリリースする。

◆前田紘利TJ 動画 / 画像

2014年、TJを中心にダンスボーカルユニット5IGNALを結成し、世界進出を見据えたワールドスタンダードな楽曲とダンスを兼ね備えたパフォーマンスを展開。そのセンスの高さで国内に留まらず海外からも評価を得ているTJは、日本人とフィリピン人の両親を持ち、英語、タガログ語、中国語など4ヵ国語を操るシンガーであり、ダンサーであり、プロデューサーでもある。

2023年4月26日に配信リリースされた「BLACK&WHITE feat. 野間一輝」に続き、早くも届けられた新曲「砂時計」は、セルフプロデュースによって新境地を切り拓いている。女性主人公の視点で描いた歌詞が印象的なこの曲の制作の中で、彼はどのようなことを考えたのだろうか? 近況や今後の展望なども含めて語ってもらった。


   ◆   ◆   ◆

■女性から実体験を聞いたりしつつ
■挑戦した曲が「砂時計」です


──4月に配信リリースした「BLACK&WHITE feat. 野間一輝」が、2年7ヵ月ぶりの新曲でしたよね?

TJ:はい。アイドルのプロデュースとかに挑戦させてもらって、それは良い形で一旦締めくくったので、こうしてまた始動したんです。2年7ヵ月ぶりになるとは思っていなかったんですけど。

──プロデュースの経験から得るものは、たくさんあったんじゃないですか?

TJ:アーティストとしてとはまた別の、客観的な視点で捉える経験ができました。アーティスト活動って自分のことばかりで周りが見えなくなったりするんですけど、プロデューサーとかスタッフとしての仕事を経験して、様々なみなさんが支えてくださっていることを知ることができました。“自分は何でここにいられるんだろう?”ということに対する見え方も変わりましたね。それを自分の活動に活かせたらいいなと思っています。

──キャリアを重ねる中で、下の世代の応援をしたいという意識が芽生えてきた部分もあるんじゃないでしょうか?

TJ:応援したいという気持ちは出てきましたね。それは僕にとって新しい気持ちです。大人になったなって思います。おじさんになったのかな(笑)? でも、それはそれで悪いことじゃないと思います。

──どの世界もそうだと思うのですが、エンタメの世界も良いものを持っていれば必ず成功できるということでもなかったりしますから、支えてくれる周囲の人の存在は大切ですよね。

TJ:何か良いものを持っていることも大事ですし、良さに気づいてくれる人の存在も大事なんです。その“良い”が“100”ではなくて“80”だったとしても、それを活かして伸ばしてくれる人がいて、2倍3倍と広がっていくこともありますから。アーティストはその周りで様々な形で支えてくれる人があってこそで。チームワークによって生まれるものがたくさんあるんだと、改めて感じるようになりました。


──TJさんにとっては、自分自身が自分のプロデューサーですよね?

TJ:はい。それが一番自信がないところなんですけど(笑)。ほかのアーティストのプロデュースを経験したことによって、その難しさにより気づいたというか。失敗もありましたけど、それも経験ですし、また新たな選択肢も見つけられるんじゃないかなと感じています。

──新たな成長期を迎えつつあるということじゃないですか?

TJ:それは常に人生の目標ですね。いつも絶好調というわけではないですし、“きついな”と感じることも多いんです。でも、楽しいことだけじゃないからこそ、苦労しながら乗り越えて、ちょっとでも何かが形になった時に生きがいみたいなことを感じられるんですよね。「始動おめでとう」とか、みなさんからお言葉をいただくのも、本当に嬉しいんです。“ありがたい皆さんがこんなにいらっしゃる”という感謝の気持ちを昔以上に感じるようになりました。

──「BLACK&WHITE feat. 野間一輝」をリリースした時は、たくさんの声が届きました?

TJ:はい。“僕のことを覚えてる人って、もういないんじゃないか?”と思っていたんですけど(笑)。正直なところ心細さもあって怖かったです。でも、あの曲のリリースタイミングのときに宮城で開催されたイベントに出演させていただいて、やって良かったなって心から思いました。

──「BLACK&WHITE feat. 野間一輝」のMVは、ロケ現場で振りを入れてすぐに撮影したらしいですね。

TJ:そうなんです。“やってみてできなかったら、カットしよう”っていうくらいの感じでいたんですけど、一輝があっという間にできてしまったんですよ。「どんどんやっちゃえ! ロケ地も増やそう!」となって、たくさん踊っていただきました。


──アメリカの住宅街のようなロケ地もあって、観ていて楽しいMVでした。外国といえば、TJさんは⽇中混合のボーカルユニットRTAのメンバーとして、中国で活動していた時期もありましたよね?

TJ:はい。中国に2〜3年いました。

──食事とか、すぐに慣れました?

TJ:僕、もともと好き嫌いがなかったんです。ずっと「何でも食べられる」って言っていたので。でも、中国で生活する中で、唯一食べられないものができてしまって…パクチーです。中国に行くまでパクチーと巡り合うことがなかったのに、出会ってしまったんですよ。“好き嫌いがない”というプロフィールを変えたくなくて、克服するために食べ続けたんですけど、克服できないまま日本に帰国することになりました(笑)。

──ははは。中国のファンの皆さんが、今でもたくさんSNSをフォローしてくださっているんですよね?

TJ:はい。でも、ある時、パスワードを忘れてしまって…自分のWeiboのアカウントに入れなくなってしまって(笑)。RTAの後に加入した5IGNALというグループをやる少し前まで更新していたんですけどね。そのアカウントに、「誕生日おめでとう!」とかメッセージをいただくのに、返せないのを申し訳なく思っています。

──気にしている中国のファンのみなさんに、この記事を通じて事情が伝わるといいですね。

TJ:そうですね。もし、このBARKSインタビュー見て、翻訳してくださる方がいればぜひお願いします(笑)!

──では、新曲「砂時計」のお話をしましょう。これは女性目線で描いている歌詞ですね。

TJ:はい。こういう形で歌詞を書くのは初めてです。女性アイドルグループをプロデュースしたからなのかはわからないんですが、今までとは違った目線で曲を作ってみたくなったんですよね。たくさんのみなさんに聴いていただきたくて、こういう曲に挑戦したというのもあります。女性から実体験をお聞きしたりもしつつ、それを曲にしたのが「砂時計」です。

──自分のほうが“好き”の度合いが多くて上手くいかない恋が描かれていますね。

TJ:はい。僕はシンプルに“好きだ!”と伝える曲を書いてこなかったのかもしれないなと。それも、この曲を書いたきっかけです。

──“連絡するのも私ばかりで 初めてのデートも⼿を繋いだのも キスをしたのも私からだね”という部分が印象的です。

TJ:僕自身も新鮮な感覚で捉えながら歌っています。この曲を書いたことで、こういう気持ちもあるんだなって知った部分もあります。役者さんじゃないですけど、キャラクターになって歌うみたいな感覚ですね。

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