【インタビュー】michi.、再起と決意の1年を振り返りライヴ直前に語る「サーバントでいてほしい」

ポスト
no_ad_aritcle

michi.が12月2日、赤羽ReNY alphaにて有観客&配信ワンマンライブ<Dear beloved Servant>を開催する。2023年1月にmichi.名義としてアコースティックソロライブ<Caramel Vox REBOOT>を開始してから約1年。ALICE IN MENSWEARの相棒であったギタリスト、KOJIの命日である4月15日に行われた<KOJI追悼 ALICE IN MENSWEAR ワンマンライヴ「THIS IS WONDERLAND」>では初めて「KOJIに褒めてもらえるかな」と思える達成感を感じられたという。

◆michi. 画像

その後、michi.としてバンドスタイルでのワンマン<カウントゼロ>を8月に開催し、感じたのは一体感と確かな手応え。一歩一歩、着実にステップを踏んできたmichi.にこの1年を振り返り、ファンに今、思っていること、そして目前に迫ったライブの内容について予告してもらった。


   ◆   ◆   ◆

■今日のライヴ、KOJI褒めてくれるかな?
■という気持ちになりました


──赤羽ReNY alphaでのワンマンライヴ<Dear beloved Servant>の予告をしていただきつつ、michi.さんが歩んできた約1年の道のりを振り返っての心境の推移もお聞きしたいと思っています。

michi.:はい。よろしくお願いします。

──まず、michi.名義でのソロ活動を始動するとおっしゃっていた今年1月掲載のインタビューでは、KOJIさんのことがあって「過去の楽曲を風化させちゃいけないと思った」と発言していたのが印象的でした。あの時期はソロ名義でやっていこうという決意の一歩だったんですか?

michi.:その時のインタビューでも語らせていただいたんですが、この1年間は想いや自分のモチベーションを絶やさず、継続させていくことを体に染み込ませていくプロセスの日々だったんじゃないかと思ってます。ソロとしてまず最初に、1月に羽田TIAT SKY HALLでアコースティックスタイルのライヴをやったんですが、実際にKOJIのギターサウンドを背負ってバンドスタイルでソロライヴをやったのは、8月の赤羽ReNY alphaの1本だけなんです。手探りだったことがようやく形になって、“これは継続していけそうかな”って。8月のライヴはそういう手応えを感じられた時間ではあったかもしれないですね。


──音楽活動においての手応えという意味ですか?

michi.:いわゆるKOJIのサウンドをちゃんと背負っていくという意味ですね。8月のライヴからサポートギタリストに参加してもらったんですが、ALICE IN MENSWEARの曲に関しては、生前KOJIが構築してくれたツインギターシステムと共演していただいているんです。生のギターとの共存というスタイルでKOJIのシステムを使うのは8月のライヴが初めてだったので、自分なりのチャレンジだった。でもそれがうまく達成できたんですね。ALICE IN MENSWEARの曲を誰かに全部弾いてもらったり任せたりするのではなく、KOJIが遺してくれたツインギターシステムの半分を使ってライヴをやることができた。テクニカルな面での達成感を得られた時間でしたね。

──それと今年1月掲載のインタビューではKOJIさん亡き後、ALICE IN MENSWEARとしてステージに立ちながら、内心では喪失感に襲われ、気持ちの葛藤があったと語られていて。本当の意味で“頑張るぞ”という前向きな気持ちになれたのは最近だったという話もしていただいたと思うんですよね。MASCHERAに始まり、S.Q.F、ALICE IN MENSWEARといろいろなバンドやプロジェクトでミュージシャンとしてキャリアを重ねた中、ひとつの転換期だったのでは?

michi.:そうですね。MASCHERAやS.Q.Fに関しては、活動当時と機材システムが変わっているので、ライヴで歌うためにはデータを作り直さなければいけないという問題もあったんです。でも、KOJIが作り上げてくれた基本のシステムデータにS.Q.FとMASCHERAのデータを巻き込んで、ハイブリッドな環境でアップデートできた。それを披露できたのも8月のライヴではありましたから、そういった面でも転換期でした。

──KOJIさんの遺してくれたシステムは偉大ですね。

michi.:本当に美しくデザインされたシステムなので、シームレスに移行することができたんです。


──では、今年1月14日のライヴから具体的に振り返っていただきたいのですが、羽田TIAT SKY HALLで開催したmichi.名義として初のソロ始動ワンマン<Caramel Vox REBOOT>は国際線ターミナルという場所もあいまって、新たな旅立ちを象徴しているようで印象的でした。

michi.:羽田のライヴに向かうまでの想いだったり、そこで得た達成感はアップデートされてしまったので、今の観点からのお話になってしまいますが、まずは達成できて、たくさんの人に受け入れてもらえてよかったなという安堵感がありました。michi.ソロ名義での1stライヴは、KOJIと共演したことでALICE IN MENSWEAR結成に繋がったアコースティックシリーズ<Caramel Vox>にしたかったんですよね。

──はい。

michi.:ただ多くのみなさんが知っている僕のライヴは、やはりバンドスタイルだと思うので、8月のライヴはソロ名義2本目にも関わらず<カウントゼロ>いう名前にさせてもらったんです。 1月に得た安堵感が僕のさらなるアクセルに繋がったというか、迷いなく進んでいける原動力になりましたね。

──1月の<Caramel Vox REBOOT>ではMASCHERAやS.Q.F時代の曲を久しぶりに歌われたと思うんですが、新たな発見はありました?

michi.:稚拙な言い方に聞こえてしまうかもしれないんですが、意外と違和感なくMASCHERA、S.Q.F、ALICE IN MENSWEARの曲が馴染んだなって。最初はそれぞれの楽曲が水と油のように分離しちゃうのかなっていう不安感もあったんです。あのライヴにはおそらく、僕のすべての活動を知っている方も、個々のバンドやユニットのファンの方も来てくださったと思うんですね。でも、自分が歌った時の手応えもそうだし、来てくださった方々の表情とか温度感にあまりギャップを感じなかったんです。特にS.Q.Fは歴史が長いので、いろんな方向性の楽曲があるんですが、自分でもうまくまとまったなって。観に来てくれた僕の友達だったり、ミュージシャン仲間、 古くからのファンの方からもお手紙などで、「多彩だけど1つの空間で融合されてる」という意見をもらえたので、“こういう方向や生き方を選んだってのは、間違いではないんだな”って、自信に繋がりました。

──たしかにmichi.さんのボーカリストとしての表現力や集中力に引き込まれました。羽田では最後にLa'cryma Christiの「Without you」もカバーされましたよね。

michi.:KOJIへの想いを空に届けるつもりで選ばせていただいて、歌わせていただきましたね。


──これからはアコースティックスタイルもバンドスタイルも、両方やっていくと宣言したライヴでもありましたよね。

michi.:はい。年間のスケジュールを考えたらライヴの本数も限られてくるだろうし、おそらく今後バンドスタイルがメインにはなると思いますが、ライフワークとしてやっている<Caramel Vox>も定期的にどこかで開催するのが自分の理想ではありますね。

──今のmichi.さんが考えているバランス感ですか?

michi.:そうですね。少し話がずれるかもしれないですけども、コロナ禍が明けたというのもあるし、 みんなもたぶんフラストレーションを発散したい時期だとも思うんです。僕自身、アクセルをぐんと踏みたい時期でもある。しばらくはバンドスタイルでアグレッシヴにドライヴさせていただきたいという気持ちはありますね。

──そして4月15日のKOJIさんの一周忌には、ALICE IN MENSWEARのワンマンライヴ<KOJI追悼 ALICE IN MENSWEAR ワンマンライヴ「THIS IS WONDERLAND」>が開催されました。マスク着用の上で声出し解禁になった時期でもあり。

michi.:そうでしたね。もともとKOJIの生前からALICE IN MENSWEARは、4月と8月にお互いの生誕祭を開催することが僕らメンバーとファンの間での暗黙の了解だったです。KOJIが旅立つ直前、「4月はもちろん8月まで頑張ってやろうね」って約束をKOJIと交わしたところもあったので…‥“ちゃんとやり遂げることができたんだな”って思います。それも安堵感に繋がるんですけど“KOJI、ちゃんと俺、できたよ”って。“褒めてもらえるかな”という気持ちになりましたね。

──そうだったんですね。

michi.:ただパフォーマンスしている最中は不思議と解放された気分だったんですね。始まる前はふだんのライヴ以上のプレッシャーを感じてたはずなんですが、ステージに立ったら“頑張らなくちゃいけない”とか“いい格好しなきゃ”とか“約束を守らないと”という制約には全く縛られずに。

──どんな気持ちでしたか。

michi.:本当にそばにKOJIを感じながら、ふだん通りのALICE IN MENSWEARのステージができたなって。その達成感があったからこそ終わってふと我に帰った時に、“今日のライヴ、KOJI褒めてくれるかな”って思ったんですね。

──KOJIさんが旅立ってから、ALICE IN MENSWEARをmichi.さんひとりが背負った時期が大変だったからこそ、そう思えたのかもしれないですね。

michi.:はい。おそらくKOJIが亡くなった直後の4月のライヴで、来てくれた人たちも配信を観てくれた人たちも、僕のプレッシャーや背負っているものに気づいちゃってたと思うんですよ。当時はとてもいつも通りのマインドでライヴができていなかったと思うので。1周忌を迎えてやっとそう思えたんですよね。

◆インタビュー【2】へ
この記事をポスト

この記事の関連情報