ニューヨーク市警、ブルース・スプリングスティーンのボイコットを要請

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 Bruce Springsteen & The E Street Bandが6月初旬にコンサートで披露した新曲「American Skin (41 Shots)」を受けて、ニューヨーク市の警察官協会、Patrolmen's Benevolent Association(PBA)は、Bruceのボイコットを呼びかけた。

 PBAのウェブサイト(nycpba.org)で会長、Patrick J. Lynchが語っている。
「歌手Bruce Springsteenがコンサートで「American Skin」という曲(タイトルは、Amadou Diallo射殺事件は人種差別的先入観の結果によるものだと思わせるもの)を披露した。「41発(Forty-one shots)」という歌詞が繰り返されており、警察官及び市民が(悲劇から)回復しようとしている時に、再び傷口を切り開くようなことをして、個人的利益を貪るような彼の行動に対し、大変な憤りを感じております。そして、このことを彼の代理人及び報道関係者に対し伝えました」

「PBAのメンバーの中で、警備員やその他、ロックコンサートに関わるアルバイトをしている者は、Springsteenのコンサートの仕事をしないことを強く勧めます。彼はマディソン・スクエア・ガーデンで10日間のコンサートをする予定になっています。PBAとしては、Springsteenのいかなるコンサートにおいても仕事をしないだけではなく、コンサートには一切行かないことを求めます」

 Springsteenの広報官は、新曲の映像もしくは音源はないといっているが、New York Daily News紙がその歌詞を掲載、公表した:
「41発、41発、41発、41発、41発、41発、41発、41発、そして渡る、41発、41発、41発
Lenaが息子を学校へ送り出す
いい、Charles、外に出たら
決まりを守らなきゃダメよ
もし、おまわりさんに止められたら、丁寧に対応するって約束して
絶対に走って逃げたりしないで。両手は見えるようにしておくって、お母さんに約束して
(コーラス)
銃だったから?
ナイフだった?
財布だった?
これが君の人生さ
秘密なんかじゃない
秘密なんかじゃない
秘密はね
アメリカ人として生きているだけで、殺されてしまうってこと
41発(3回繰り返し)
この血に染まった川を向こう岸へ渡る
41発の銃声が夜の闇を貫く
玄関に横たわる彼の身体に覆い被さりひざまずく
彼が助かるよう祈りながら
(コーラス)
41発(3回繰り返し)
(初めのLene部分の歌詞)
(コーラス)
41発(3回繰り返し)
(コーラス)
41発、そして渡る
この血に染まった川を向こう岸へ
41発、靴は泥だらけ
この水とお互いの血で洗礼を受ける
秘密なんかじゃない
ナイフだった?
財布だった?
これが君の人生さ
秘密なんかじゃない
秘密なんかじゃない
秘密はね
生きているだけで、殺されてしまう
生きているだけで、殺されてしまう
アメリカ人として生きているだけで、殺されてしまうってこと
41発(8回繰り返し)」

 この曲は、昨年ニューヨークで起こった西アフリカ移民、Dialloの射殺事件を厳しく批判するものである。この事件で、警官は41発の銃弾を放ち、19発がDialloに命中した。裁判で弁護団は、警官はDialloが取り出した財布を拳銃と誤り、発砲したと申し立てた。4人の警官全員が刑事責任を逃れたが、民事及び連邦裁判にかけられる可能性が残っている。

 Bruce Springsteen & the E Street Bandは、6月12日から7月1日までマディソン・スクエア・ガーデンで10日間コンサートを行う。これは、昨年4月スペインのバルセロナから始まった今回のツアーの最後を飾る日程となっている。

記:Bruce Simon、ニューヨーク
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