<FRF'03>ピーターは今いずこ……破天荒すぎてバンド破綻(?) ザ・リバティーンズ

ポスト
“セックス・ピストルズ以来”という全英で大センセーションを巻き起こした、ロンドン発の70年代風パンク・バンド。2002年、NMEの最優秀新人バンドを受賞。今年4月の来日公演ではソールド・アウトを連発し、破天荒なライヴがファンにもメディアにも大絶賛された。そう、THE LIBERTINESは出演が発表されて以来、最も見るのが楽しみだったバンドのひとつだ。しかし、心配なニュースもあった。ヴォーカルのピーターが来日しないかもしれないというのだ。

カールがメイン・ヴォーカルを務めるTHE LIBERTINESは全く違うバンドの全く違う曲に聴こえた。音域とか歌唱力とかそういったレベルの話ではなく、“異質”としか言いようがない。ロンドン・パンクの激しさとUKバンド特有の切ないメロディ……せっかくの素晴らしい曲が演奏とヴォーカルのせいで台無しになっているのは明らかだった。

通常、Green Stageではどんなに人気のないバンドが演奏しても、モッシュピット内だけはファンで熱く盛り上がっているものだが、今回のステージではモッシュピットも3列目ぐらいまでしかジャンプしたり、手をあげたりしていないようだった。

隣で見ていた女性グループの一人が誰に言うともなくステージを見ながら無心に呟いた。「下手だねぇ…この子たち」 全く同感であった。

UKの公式サイトではunwell(体調不良)を理由にツアーに参加していないピーター。“unwell”なのは、ピーター個人というよりTHE LIBERTINESというバンド自体なのかもしれない。そして、このレポートを書いているときにバンドにさらに悲しいニュースが……。詳細は不明だが、ピーターが住居侵入で逮捕されたらしい。ロンドンの放蕩者、悪ガキっていうのはデビュー時のキャッチコピーだけど、これじゃワルというより犯罪者だよ……。


●ライヴレポート満載!! BARKSで好調掲載中の夏フェス特集はこちら
この記事をポスト

この記事の関連情報