ketchup mania、2ndアルバム『L・O・V・E』インタビュー

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――前作『U・R・G・E』から3ヶ月ちょっと、すごく速いペースで新しいアルバムが完成したね。

Yosei:レコーディングが4月に決まっていたので、それに合わせてその前から曲作りをやってたんです。実は『U・R・G・E』が出る前に、このアルバムのレコーディングも終わってました。

DAI:レコーディングにかかったのはちょうど1ヶ月くらいですね。これでも僕らの中では長くかかった方なんです。

――タイトルの『L・O・V・E』は前回に続いて英語の4文字。

DAI:初めから同じ4文字にしようと思っていたわけではないんですが、今回は色々な愛について歌ったアルバムだし、たまたま「L・O・V・E」という曲もあったので、それをそのままタイトルにしたんです。

――サウンドのコンセプトは?

DAI:今回はアドベンチャーということをテーマにしました。今年1年を通じて3枚くらいアルバムを作ろうということを決めていたんですが、その最初が5月の『U・R・G・E』なんです。これは初期衝動をテーマに、基本的な4ピースのバンドの音を作りました。HIROちゃんのキュートなヴォーカルとハードでアッパーでラウドな音をミックスするという僕たちの基本的な持ち味を出したんです。それで、次はそこから前進して少し冒険しようということで、アドベンチャーというコンセプトで『L・O・V・E』を作りました。

――スケールが大きいサウンドになったね。

DAI:以前よりもスケール感を出すにはどうしたらいいかを今回は考えましたね。それが色々な楽器、バグパイプとかグロッケン、オルガンなんかを入れたことにつながっているのかもしれない。とにかく僕らの可能性を広げようという意識はありました。

Yosei:アドベンチャーがコンセプトだったんで、実験的なこともちょっとやってみました。ベースだとラインセレクターで2本に分けて両方を録ってみたり。まあ実際は採用にならなかったんですけど。幅を広げようという意識はありましたね。

――今回は速い曲だけではなくミディアムテンポの曲も多いけれど、なにか意識が変わったの?

DAI:可能性を広げるアルバムということで、今回はミドルテンポを入れてみようかなと。でもとくに速さのことを意識したわけじゃないんだけど、今回は最初に曲を作る段階でそういう曲が多かったですね。

――速くない曲は難しいって言ってたけど、やってみてどう?

WANI:いやあ、厳しかったですねホントに。これまでミドルっていうのがほとんどなくて速い曲に慣れちゃってたんで。今まで基本的にテンポ200以上が基本だったのが、いきなり100とか110なんでもうテンパリました。レコーディング中でも途中で何回も練習させてくれなんて言ったり。

Yosei:僕はもともとミドルも好きなんで、そんなに苦労はしなかった。でもドラムはけっこうがんばってたんで、それにどう合わせるかを気にしつつやってましたね。

――今回初めてチャレンジしたことは?

DAI:1曲目の「BASTARDS!」ですね。HIROちゃんが歌ってないっていうのが初めて。歌詞の内容は、ファンとか音楽への愛情を歌ったつもりです。

――これはアルバムのオープニングにふさわしい曲だね。

DAI:これはかなり驚きがあると思いますよ。アタマから“レッツゴーketchup!”のシュプレヒコールにドラムがダダダダッと入ってくる。それで2曲目からHIROちゃんが出てくるんだけど、ダフトパンクとかU2みたいなエフェクトのかかったヴォーカルで、3曲目からが普通のHIROちゃん、という感じですね。この最初の数曲で、アルバムに対する意気込みみたいなものを感じてもらえればうれしいです。

――HIROちゃんは、前回は歌詞を作るのにかなり悩んだということだったけど、今回はどうだった?

HIRO:今回は両極端ですね。歌詞の基本になるものはすんなり出来たんですけど、そこで自分で満足できると思えたものと、表現がまだまだだなと思ってかなり悩んだのと両方ありました。一番悩んだのは「BYE-BYE」かな。どういう経過でどういうストーリーにすればいいのか、どこでどんな言葉を使うと伝わりやすいのかを、他の楽器を録ってるときにブースの外でずっと考えてました。

――歌詞のテーマはやっぱり「LOVE」?

HIRO:そうです。色々な人とか色々なものに対する愛について書いてみました。「LIFE SIZE」なんかは、テーマのアドベンチャーというのを意識しつつ、自分の愛について考えて歌詞を書いたんです。

――「マロンスカー」は何について歌っているの?

HIRO:小田急線のロマンスカーのことなんです。まだインディーズのときなんですけど、ツアーのオフのときに伊豆に旅行に行ったんです。その帰りにたまたまロマンスカーが通るのを見て、今度はロマンスカーで箱根にでも行きたいなと思って。たまに休みができたときに旅行に行くとリフレッシュできて、次の日からまた頑張ろうと思う、そんな気持ちを歌詞に書けたらいいなとずっと思ってたんです。伊豆にいったのが秋だったので、栗のマロンをかけてマロンスカーにしたんです。

WANI:これ、僕が人生で初めて作った曲なんです。HIROちゃんから歌詞をもらったら、秋のイメージが見えてきたんで、弾けないギターを抱えて鼻歌でメロディを作って。

DAI:オレ最初はこれ好きじゃないなと思ったな(笑)。

Yosei:オレはWANIと一緒に住んでるんで、作る過程を全部知ってるんですよ。ギターもそんなに弾けないしコードもよく知らない、そんな状態でメロディ作ってたんで、すげーなこいつ、と思って見てました。

HIRO:今まではDAI君が曲の基本を作ってきて私がメロディを作るっていうのが多かったんです。自分の作ったメロディだとリハでもやりやすいんですけど、今回はWANI君の鼻歌なんで、リハに入ってから“ここのメロディはどうなってるの?(笑)”って色々悩んだり。それは初めての経験でしたね。


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